▲メインに戻る
● ジェスタ
【本質】 環境
【司る側面】
 静けさと境界線
【2次的に司る側面】
 大地、守り、平和、建築、区別、身分、断罪
【教義】
 領域を守れ。自分を鍛えるために切磋琢磨せよ。平時に使えぬ武器(剣、弓矢、槍、長槍)に用は無し。
▲種族解説へ
■ 概要
■■ ジェスタの神格
 青の月の環境を司る男性神格です。ドワーフたちにとっては、ジェスタこそ青の月の主神であり、双子の月の全ての神々の父と考えています。片割れの赤の月の神々など、神とは名ばかりの遊びほうけている存在に過ぎず、ドワーフの信仰の対象とはなり得ません。

 地下に穴を掘って暮らしてきたドワーフたちは、居住区域が制限され、生産量にも限界がありました。そんな中、ジェスタはそこに明確な境界線を敷き、社会を安定させ、秩序をもたらしました。ジェスタが壁や柱をしっかりと支えてくれなかったら、<悪魔>の到来時、天井が落ちてきて、ドワーフの「世界」は暗黒に閉ざされ、終焉を迎えていた事でしょう。


■■ 神殿の役割

 ドワーフの街は半地下なので、四方を壁で囲まれており、町全体がジェスタ信者の防衛拠点と言える状況です。災害発生時の鎮圧拠点(消防署、清掃所)というだけでなく、人間の街ではガヤン神殿が行っている市役所の役割も、ドワーフの街ではジェスタ神殿がやっています。
 というのも、ドワーフのガヤン信者は人間に比べると数が圧倒的に少ないため、慢性的に人手不足であり、ジェスタ信者が手伝わなければ社会が回らないのです。治安維持のための巡回警備も、ガヤン信者とジェスタ信者がチームを組んでやっています。


■■ 信者に多い特徴
 誰かや何かを守ることが好きな人物が多いのは人間と同じです。自己の信念を守るための「名誉重視」、他人や国、組織を守るための「義務感」などを持つ人物が多くいます。

 ドワーフの場合、他人に関わるのは苦手なので、自分の世界に籠る事が多いようで、心に壁を立てて1人で黙々と修行するタイプが多いようです。「高慢」や「朴念仁」、「龍の誓い」などが適切でしょう。排他的で、「偏執狂」や特定種族に対する「狭量」を持つ者もいます。


■■ ジェスタ信者が多い職業
傭兵、兵士、鉱夫、山師、建築家、宝石・石工・鍛冶職人、火消し


■■ ジェスタ信者が好んで使う武器
斧、メイス、盾
■ 作成データ
■■ 特殊武器
●ジェスタ・アックス
 ジェスタの特殊呪文《素早い斧》が魔化された上質のアックスです。この呪文の恩恵は<ジェスタ・アックス>技能を使って運用した場合、構え直しが0秒に自動短縮されます。通常の<斧・メイス>技能で使った場合、ただの上質アックスです。

切り 振り+3 長さ1 攻撃/受けに使うと非準備状態(準備1ターン)
価格$600 重量2kg 必要体力12
<ジェスタ・アームズ>技能で使う場合、非準備状態からの準備が0秒に短縮。

 《素早い斧》がメイスにかけられたバージョンも存在します。「ジェスタ・メイス」と呼称されます。

叩き 振り+3 長さ1 攻撃/受けに使うと非準備状態(準備1ターン)
価格$450 重量2.5kg 必要体力12
<ジェスタ・アームズ>技能で使う場合、非準備状態からの準備が0秒に短縮。


■■ 独自の技能
 ドワーフのジェスタ信者は、人間のジェスタ信者が学ぶ<不動の構え><呼吸法>の代わりに、最先端のガラス製造技術を学ぶことができます。


<ジェスタ・アームズ>(肉体/並)
 ジェスタ・アックスとジェスタ・メイスを上手く使うための技能です。これらの武器には<素早い斧>が魔化されていますが、この技能を使う事で呪文の恩恵が得られます。非準備状態になっている武器の構え直しが0秒に短縮されるため、毎ターン攻撃が可能となります。

 ただし、攻撃に使うと非準備状態になるのは相変わらずなので、攻撃後は次の自分のターンが回ってくるまで「受け」に使えませんし、全力攻撃を行った際に「二回攻撃」を選択することもできません。

 なお、ジェスタアックスは上質のアックス(本体価格10倍)なので、ダメージが+1されています。ジェスタ・メイスは上質のメイス(本体価格3倍)で、ダメージに補正こそありませんが、ファンブル表などで武器が破壊される結果が出ても決して壊れません。


<強靭精神>(精神/難)
 高ぶらせた強い意志の力で、害意のある魔法的干渉をはねのけます。あらゆる呪文や月の賜り物への抵抗の際、対応能力値の代わりにこちらを使用できます。
 「意思の強さ/弱さ」が、技能への修正となります。呪文、超能力への抵抗以外の判定には使えません。


<鍛冶屋/ガラス工(TL4)>(精神/並)
 ガラス加工の技術において、ドワーフは一歩先を行きます。透明で実用に耐える板ガラスを作り出せるのは、現在のところドワーフの鍛冶屋だけです。これは、TL4のガラス加工に自発専門化した技能として扱いますが、それによって+5の修正を得ることはできません(まだ未踏破の分野であるため)。その他の鍛冶技術に関しては、技能レベルが-1の扱いになります。
 なお、TL3のガラス加工であれば、自発専門化によって+5の修正が得られます(他種族…例えば人間の鍛冶屋でも専門化が可能です)。

 ドワーフたちはTL4のこの技術を用いて、建築物の窓にはめる薄い板ガラスを作り出せる他、ほぼ無色のクリアなレンズを作り出し、初期の眼鏡や望遠鏡を作る事が可能です。現状、この技術はジェスタ信者のドワーフしか習得できません。

 ガラス工の中には、ステンドグラスの職人もいます。特にドワーフたちは、芸術分野においてステンドグラスを好みます。そのため、大抵のドワーフのガラス工は、趣味としてステンドグラスもかじっています。ステンドグラス工になるには、<鍛冶屋>以外に<絵画>技能が12レベル以上で必要です。ちなみにステンドグラス工自体は、人間の鍛冶屋でもなれます(ステンドグラスの製造は、TL3レベルのガラス加工技術で行えます)。
 なお、ドワーフたちの中で「色覚」の特徴を持った者は、人間ウケするステンドグラスを作る事が可能なので、人間社会でも尊敬されます。


<技師/ガラス製造器>(精神/難) 前提:鍛冶屋/ガラス工(TL4)
 板ガラスの製造には様々な機材が使われますが、それを開発・修理するための技能です。現在のところ、ガラス工で機械的な装置を使うのはドワーフだけなので、ドワーフ専用の技能です(人間のガラス工は「手吹き工法」と呼ばれる初期の手法でガラスを製造しており、複雑な機械は用いません)。

 現在のルナルのドワーフたちは、板ガラス製造に「キャスティング法」という手法を使っており、これに必要な銅製の鋳型「キャスティング・テーブル」の設計が主な業務となります。板ガラスは年々、需要が拡大しており、この技能を持つドワーフは食うのに困りません。


■■ 独自の格闘動作、準技能
<見切り>(精神/難)
 相手を注意深く観察する事で、相手の正確な位置、構え、重心移動などが分かります。これにより、相手がフェイントを試みてきた際に技能判定に成功すると、フェイントに対して+4修正で抵抗する事ができます。クリティカルの場合、フェイント自体を無効化できます(即決勝負にまで至りません)。
 判定に失敗した場合は、通常通りのフェイント対抗を行って下さい。またファンブルした場合は読み違えた事になり、相手のフェイント成功度がモロに次の能動防御のマイナス修正になってしまいます。
 この判定は1ターンに1回までです(複数の敵には使えません)。
修正:鋭敏視覚または鋭敏感覚のレベル分だけプラス修正。「共感」があれば+3。


【部位狙い/ジェスタ・アームズ】
(難)
前提:<ジェスタ・アームズ> 上限:<ジェスタ・アームズ>+3 技能なし値:<ジェスタ・アームズ>
 部位狙いで攻撃する場合、<ジェスタ・アームズ>技能の代わりにこちらで命中判定を行えます。最大で+3まで伸ばす事ができますが、実際に命中判定を行う際の目標値の上限は、【部位狙い】か<ジェスタ・アームズ>のうち、低い方を適応します(要するに目標値拡大を狙って胴体狙いをしても、元の技能レベルを超える目標値にはなりません)。


【介入防御】(難)
前提:<盾> 上限:「止め」 技能なし値:「止め」-4
 隣接1ヘクス内にいる「自分以外」の対象への攻撃に対して「止め」が行えます。この場合、後退防御と組み合わせることはできません。

 「止め」に成功すれば、対象は被弾を回避できます。「止め」が失敗した場合でも、対象は自前の能動防御を改めて行えます。この動作は通常の「止め」と同じ扱いなので、これを行うと自分の「止め」を一回行使したことになります。


■■ ボーナス技能
 <鍛冶屋><石工><宝石屋><建築><戦術>各技能を習得する際、技能レベルに+1のボーナスを得られます。

*<石工>は<大工>技能の石材バージョンです。同じ難易度の精神技能として扱います。


■■ 使用可能な僧侶呪文
 ジェスタ信者は「地霊系」と「防御/警戒系」の二種を僧侶呪文として習得できます。

[神官呪文] (素質1まで)
地霊系:
鉱物探知、土変化、砂噴射、石変化。地中歩行、土を石、石を土、土作成、肉を石、石弾、土を空気、地中視覚

防御/警戒系:
危険感知、番犬、見張り、魔法の霧、鉄の腕、魔法の鍵、瞬間移動阻止、避難所、物質障壁


[高司祭呪文] (素質2まで+独自呪文+高司祭共通呪文)
地霊系:
石を肉、肉体石化、埋葬、地震、火山

防御/警戒系:
盾、鎧、矢よけ、矢返し、完全障壁、雨傘

独自呪文:
素早い斧、鉄の体


*独自呪文データ
《素早い斧》 魔化 (魔化系呪文)
 この呪文を魔化されたアックス・メイス系の武器は、構え直しの際に武器本体からパワーアシストを受ける事ができ、構え直しがゼロ秒に短縮できます。ただしこの機能を利用するには、専用の<ジェスタ・アーム>技能で運用していることが条件です。
 なお、記載されているジェスタ・アックスとジェスタ・ハンマーには、既に魔化の価格が追加されています。
●消費:武器の重量1kgにつき50 ★前提:《魔化》


《鉄の体》 通常/生命力で抵抗 (地霊系呪文)
 目標は動く鉄の像と化します。鉄の像は受動防御5、防護点10、移動力2で体重は3倍になります。水霊系呪文からの攻撃はダメージが半減しますが、電撃に対しては受動防御0、防護点1まで下がってしまいます。
 呪文が続く限り、呼吸の必要はなくなりますが、しゃべる事も出来なくなってしまいます。衣服も同時に鉄化しますが、装備はそのままです。
■持続:1分 ●消費:12(1ヘクスにつき)・維持は半分 ◆準備:5秒 ★前提:《肉体石化》+《鎧》
[原作からの変更点]
 人間のジェスタ信者が学べる<押し>と<呼吸法>ですが、ドワーフたちはもともと体力が人間より高いため、そのような技能を学ばずとも力押しでいけてしまうとして、削除しました。代わりに、ドワーフ特有のガラス加工の技術系技能と置き換え、差別化を図っています。


 その「ガラス工」なのですが…

 ガラスの歴史を調べてみると、ちょうどガープスにおける文明レベル4の後期(1660年頃)に「キャスティング法」が開発され、ようやく板ガラスを作成するようになったようなので、ドワーフだけ一足先に板ガラスや精巧なレンズを作れることにしました(ここはルナル完全版に準拠)。

 ところで、ルナル完全版では「ステンドグラス」の製法がドワーフ専用になっていますが、リアルではステンドグラスは、「キャスティング法」による板ガラスが製造できるようになる以前の「クラウン法」(日本の職人が風鈴とか作る時にやってる手吹きのアレ)でガラス製造していた時代から、普通に生産できたようです。中世の教会で流行ったようで、当時は盛んに用いられたようです(ガープスの年代的には文明レベル3)。
 ごく簡単に技術変遷の歴史を説明すると、ステンドグラスは、クラウン法で大きな板ガラスを作ろうと必死に足掻いていた時代の副産物で、小さい色ガラスを鉛のフレームでいくつも組み合わせて繋ぎ合わせて、強引にデカい板ガラスにしようとする手法を、芸術作品の作成方法として転用したものです。大きい板ガラスを製造する技術がなくても作れます。

 なので、そこはリアル歴史の方に従って大きく修正し、人間でもステンドグラス程度なら作れることにしました(人間だって青の月信者であり、ジェスタ神から初期のガラスの製造法くらいは学んだはずです)。
 ガラス製造工程で文明の差がくっきり出るのは、やはりキャスティング法で専用の機械式テーブルが使われ、板ガラスの量産が可能になってからです。そして今のところ、機械を積極的に使ってるのはドワーフだけです。なので、技術レベルもそこで区切った方が良いと判断。改変ルールでは、人間でもステンドグラス程度の制作なら行えます。ただ、ガラス加工の研究に熱心なのは、やはり職人気質なドワーフでしょうね。


 ちなみに、ガラス自体は紀元前5000年も前から既に存在が知られており、当時は砂の鋳型にガラスを流し込んで、人工的なガラスを制作していました。当時は不純物だらけで青や緑の色付きのブサイクなガラスでしたが、それでも見た目が美しかったので、宝石並みの価値を持つ高級装飾品だったようです。
 そして紀元前1000年頃のローマ帝国では、砂の鋳型で作った巨大なガラスを、建物の天井のガラス枠として使っている記録が残っています。完全にクリアでない上、でこぼこで酷い出来のガラスだったでしょうが、「外気から隔離された密閉空間なのに陽光を室内に入れられる」のは、当時として画期的な事だったはずです。

 要するにガラスという素材は、実はけっこう文明の初期から存在してたんですよ。オマケに双子の月が、人間にも技術提供してるはずなんですよ。なので、ガラスの製造をドワーフの専売特許にするのは設定的におかしいかな、と思った次第であり、変更に踏み切りました。
▲メインに戻る