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● ファウン
【本質】 環境
【司る側面】
 生と死の境界
【2次的に司る側面】
 出産、埋葬、医術。
【教義】
 生まれてくる子を祝福せよ。死すべき定めを阻止せず見送れ。生と死の境界で迷う存在を抹消せよ。
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■ 概要
■■ ファウンの神格
 青の月の環境を司るジェスタの下位従属神で、生と死の教会を司る女性神格です。人間からみると従属神に過ぎませんが、ドワーフたちにとっては主神クラスと同格扱いになっており、ドワーフたちによって信仰文化が育まれ、独自武器や独自技能も存在しています。

 ファウンが司るのは、生まれてくる時に通る産道と、死ぬ時に通過する月への扉です。その途中で止まる事は、いずれの世界にも属さない事になり、誰にも貢献しませんし、自身を鍛える修行も中断してしまいます。なので、生と死のラインは速やかに超えるべきであると説いています。

 基本的にはドワーフの医療関係者が信仰しますが、その教義上、ファウン信者はアンデッドを非常に憎んでおり、アンデッド討伐を専門に行う聖戦士もいます。また、死にかけの存在を境界でうろうろする者と見なし、安楽死を商売とする者もいます。


■■ 神殿の役割

 ドワーフの町において、サリカ神殿に代わって医療全般を請け負っています。また、死亡直後の埋葬前の死体を保管する死体安置所も兼ねています。神殿の裏には共同墓地がある事もあり、墓守の住み込み事務所としても機能します。


■■ 信者に多い特徴
 ドワーフの医療機関で医者として従事する者は、だいたい「誠実」で、親身になって患者を診てくれる人が多いようです。「義務感/患者」や「義務感/弱者」の心優しいドワーフたちで占められています。
 一方で、「狭量/アンデッド」や「誓い/アンデッドを殲滅する」など、アンデッドを特に激しく憎む傾向が強く、中にはアンデッド討伐を専門に行う聖戦士の職に就く者もいます。

 ごく稀ですが、人間にもファウン信者がいます。そのほとんどは産婆としての女性信者で占められており、神殿が存在しない街では、サリカ信者に混じっています。


■■ ファウン信者が多い職業
医師、看護師、産婆、葬儀屋、聖戦士


■■ ファウン信者が好んで使う武器
メイス、フレイル
■ 作成データ
■■ 特殊武器
●イヴニング・スター
 麦の脱穀に使う殻竿から発展したフレイルを、さらに祭器としてカスタマイズしたものです。通常のフレイルは鉄球が先端についていますが、イヴニング・スターの先端には鋼鉄製の円盤が付いており、攻撃型が「切り」になります。
 ファウンは出産を司り、サリカと並んで農業を祝福するため、この武器が特殊武器として選ばれました。なお、豊穣を司る一方で死も司る信仰であるため、生と死の境界線をうろうろするアンデッドを葬り去るための機能も賦与されています。独自呪文《武器聖化》が標準魔化されており、アンデッドに対しては威力が+1されます。

切り 振り+3(+4) 長さ1 準備1ターン
価格$350 重量3kg 必要体力12


■■ 独自の技能
 基本的にドワーフだけの信仰ですが、稀に人間のファウン信者もいます。ただし人間の場合、<鉱石薬品学>を教わる事はできません。


<イヴニング・スター>(肉体/難)
 <フレイル>の亜種技能です。フレイルを使う場合も、この技能で扱えます。


<埋葬儀礼>(精神/易)
 ファウン信仰独自の葬儀を執り行う技能です。ファウンの聖印は十字架であり、墓標として立てられるのも十字架です。
 かつてのドワーフは「大地と一体化する」意味合いから、死体をそのまま土葬していましたが、現在は衛生面の問題やアンデッド化を防ぐ意味合いから火葬され、灰と遺骨は容器などに入れずに直接地面に埋める手法がとられています。


<鉱石薬品学>(精神/難)
 鉱石(金属元素)を用いたドワーフ秘蔵の薬品作成の業で、これは「治癒関係」のエリクサー作成に限定された<錬金術>技能として扱います。よく使われるのは「治癒」のエリクサー($120)で、坑道内で負傷した者に対して使われます。
 この技能は、ドワーフのファウン信者以外には教えられません。


<上級処置>(精神/易) 前提:鉱石薬品学12レベル
 <応急処置>の上位互換技能で、鉱石から作られた薬品を傷口に塗る事で、応急処置よりはるかに高い点数の負傷を回復する技術です。
 <応急処置>と同じように用いられ、30分の処置の後に判定に成功すれば、1D点の負傷を治癒可能です。失敗しても1点回復し、ファンブルしても特にダメージは発生しません。

 この処置は、治癒関連のエリクサー作成時の中間生成物として加工された塗薬を利用する技術なので、<鉱石薬品学>技能の知識が一定以上なければ習得できません。
 なお、塗薬は陶器の瓶などに入れて持ち運べ、空気中に触れていなければ保存が利きます。塗薬一回分は$10です。


■■ 独自の格闘動作、準技能
<見切り>(精神/難)
 相手を注意深く観察する事で、相手の正確な位置、構え、重心移動などが分かります。これにより、相手がフェイントを試みてきた際に技能判定に成功すると、フェイントに対して+4修正で抵抗する事ができます。クリティカルの場合、フェイント自体を無効化できます(即決勝負にまで至りません)。
 判定に失敗した場合は、通常通りのフェイント対抗を行って下さい。またファンブルした場合は読み違えた事になり、相手のフェイント成功度がモロに次の能動防御のマイナス修正になってしまいます。
 この判定は1ターンに1回までです(複数の敵には使えません)。
修正:鋭敏視覚または鋭敏感覚のレベル分だけプラス修正。「共感」があれば+3。


【部位狙い/イヴニング・スター】(難)
前提:<イヴニング・スター> 上限:<イヴニング・スター>+3 技能なし値:<イヴニング・スター>
 部位狙いで攻撃する場合、<イヴニング・スター>技能の代わりにこちらで命中判定を行えます。最大で+3まで伸ばす事ができますが、実際に命中判定を行う際の目標値の上限は、【部位狙い】か<イヴニング・スター>のうち、低い方を適応します(要するに目標値拡大を狙って胴体狙いをしても、元の技能レベルを超える目標値にはなりません)。


【なぎ払い/イヴニング・スター】
(難)
技能なし値:<イヴニング・スター>-5 上限:<イヴニング・スター> 前提:<イヴニング・スター> 射程:1(隣接ヘクス全域)
 その場で回転し、周囲の敵全員を切り払うという荒業です。これは「全力攻撃」の攻撃オプションの1つとして扱い、他の攻撃オプションと組み合わせて使う事はできません。当然、これを使ったターンは一切の能動防御ができなくなります。
 攻撃者は現在のヘクスで1回転して、隣接するヘクスに存在する全ての敵を攻撃します。どこから回転を開始するかは自由で、敵1人ずつ攻撃と防御、ダメージの処理を解決していきます。防御側の能動防御は、通常通り行えます。全ての敵を攻撃後は、好きな方向に向いて構いません。
 なお、途中でファンブルした場合、残りの敵ヘの攻撃は自動的に失敗扱いになります。


■■ ボーナス技能
 <医師><応急処置><診断><手術><神秘学>の各技能を習得する際、技能レベルに+1のボーナスを得られます。


■■ 使用可能な僧侶呪文
 ファウン信者は「治癒系」と「死霊系」の二種を僧侶呪文として習得できます。

[神官呪文] (素質1まで)
治癒系:
体力賦与、生命力賦与、体力回復、覚醒、体力供与、小治癒、大治癒、殺菌、活動中断、療治、解毒、接合、

死霊系:
死の幻影、霊魂感知、悪霊召喚、精神捕獲、体力奪取、生命力奪取、老化、若さ奪取、疫病、異次元召喚、悪魔退散


[高司祭呪文] (素質2まで+独自呪文+高司祭共通呪文)
治癒系:
瞬間接合、再生、老化停止

死霊系:
霊媒、霊魂召喚、死人使い、死人奪取、死人返し、復活、動像

独自呪文:
安産、武器聖化


*独自呪文データ
《安産》 通常 (治癒系呪文)
 妊婦にかけます。安産が保証され、お産の痛みに対して《痛み止め》と同じ効果があります。
■持続:出産が終わるまで ●消費:6 ◆準備:1分 ★前提:《療治》


《武器聖化》 魔化 (魔化系呪文)
 対象のフレイルを、対アンデッド専用魔法武器に変えます。アンデッドに対してのみ《鋭さ》の魔化がかかっている魔法武器として扱われます。
 イブニング・スターには最初からこの魔化がパワーレベル1で施されており、それに応じた価格になっています。
●消費:100(+1)、350(+2)、1700(+3) ★前提:《死人払い》
[原作からの変更点]
 まず、イヴニング・スターとかいう「壊れ武器」を修理しました。

 元ルールには書かれていないのですが、どうやらイヴニング・スターには<対象設定>で「アンデッドのみ」に制限をかけてエネルギーコストを削った<正確さ><鋭さ>1レベルがかかっており、こんだけかけても魔化コストは$368しかかかりません(「手軽で危ない魔化」でかけられるレベル)。
 さらに、主神ジェスタの《素早い斧》までかかっているとかいう、どう見てもルール逸脱処理が為されており、これはあまりに酷すぎます(従属神とはいえ他の信仰の魔化まで認めてしまうと、例えばジェスタアックスにも《武器聖化》が標準魔化されてます!とか通ってしまう)。

 なのでまず《素早い斧》は真っ先に外しました…仮にも「境界」を守護する信仰が、役割を曖昧にするなどありえませんし。どうしても《素早い斧》を実装したいなら、ファウン独自呪文にもそれを加えるべきかと思うのですが?


 あと、改変ルールでは双子の月の高司祭でも《正確さ》《鋭さ》1レベルくらいなら余裕でかけられるのですが、この手の魔化を量産品である神殿武器に適応してしまうと、あらゆる神殿武器に魔化する事を検証せねばならず、いちいち設定するのはあんまり意味がありませんし、ファンブルした時の事を考慮すると、希少価値の高い人材である高司祭に、そんな危ない目に合わせるような量産業務を押し付けていいものか?(たかが+1程度のくだらない魔化の量産業務のために人材を使い潰すとかバカすぎる)と、社会的な側面でも問題が発生してしまいます。

 なので、そういう魔化は個別で料金を払って勝手に賦与して下さい。例えば上記の「アンデッドに対してのみ技能+1、ダメージ+1」程度の魔化であれば、別にイヴニング・スターでなくとも$368払えば魔化可能です。自分が使いたい武器(剣でも槍でも)にかければよいと思われます。


 僧侶呪文に関してですが、ファウン高司祭だけが《復活》を習得できます。

 …え?《復活》って素質3が前提に入ってなかったっけ?

 実はこれ、抜け道があります。《復活》は治癒系最高奥義であると同時に、実は死霊系呪文でもあるのです。僧侶呪文のルールでは、「他系統の呪文は前提に入ってても無視する」であるため、死霊系呪文としての《復活》を見た場合、前提に入るのは《霊媒》だけとなり、素質2でも習得できてしまいます。
 まあ、原作ルールでもなぜかファウンだけは《復活》が習得できるルールになっていたので、改変ルールでも習得できていいか…と判断しました。別項目で検証したように、ガープスの《復活》の呪文はコストが高すぎて、単独の術者ではほぼ使用不可能な呪文で、一介の冒険者が習得したところで、仲間の復活に使えるものではないです。ルールそのものにリミッターがかかっているのですから、別に習得できても問題ないでしょう。

 …それよりもヤバいのは、素質2の段階で《老化停止》を習得できてしまうことなんですけどね(笑)。ただ、ファウン信者は不自然な生命を認めない立場なので、自分で老化停止をかけて延々と生きるファウン高司祭など、まず存在しえないと思います…もしそんなのがいたら、身内のファウン聖戦士に討伐されてしまうでしょう(笑)
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