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● サンプル・キャラクター(青の月/ドワーフ)
 以下は、改変ルールに則って作られたサンプル・キャラクターです。100cpでプレイヤー・キャラクターを作る際の参考にして下さい。なるべく単純化したつもりですが、防具魔化呪文が施された強力な魔法の鎧など普通に着用していたりと、そこそこマンチキン気味に作成してあります。

 なお、各信仰の「祈り」の言葉ですが、ジェスタ、ペローマ、デルバイ、ファウンの一部(+?)は当サイトの管理人個人の創作であり、公式の祈りは未発表なので不明です(ガヤン、サリカ、ファウンの一部は小説の文章からの抜粋なので公式です)。
 また、〈龍〉信仰には祈りの言葉など存在しないため、小説「〈龍〉を守るもの」で登場した龍の化身のセリフを引用しています。
【設定】
 ジェスタ神殿に仕える鍛冶屋で、神殿の守衛も兼任しています。ドワーフ種族にとってジェスタこそが主神であり、生活の守護者であり、信者レベル問わず半数以上のドワーフがジェスタ信者です。また、ドワーフは成長の過程で教育の一環として技術系技能を習得する事から、人間のような戦士に特化した生き方は、あまり一般的ではありません(リプレイのドムスのような戦いしかできないドワーフは潰しが効かないため、どちらかと言うと落ちこぼれに属するでしょう)。ドワーフの戦士の多くは、体力の高さを直で生かせる鍛冶屋の技量も備えています。

 彼は防具鍛冶屋で、自分で作った鎧を着用して戦いに臨みます。酒飲みで金銀財宝に意地汚く、他人の意見に反発して自分勝手に生きる様は、地球におけるヴァイキング(北欧の海賊)のような存在に見えます。しかし一方で、勇気を尊び、自身が矢面に立って毅然と立ち向かう事を良しとする勇敢な戦士でもあります。
 彼は自分が製造した鎧を実戦で試してみたいのと、新たな装備を作るための資金や鉱石を得るため、冒険の旅に出る事にしました。彼は一時的に店を畳み、神殿に一言断わりを入れて旅立ちます。ジェスタ神殿では、町で防衛任務に就いていてもあまり経験が積めない事から、自分から積極的に鍛錬に出かける行為を推奨しており、彼は関係者たちに祝福されながら見送られました―――問題児がいなくなる事に、ほっと胸をなでおろす側面もあったようですが。

【性能】
 「物理タンカー」として設計されており、脅威の防護点7を誇ります。また、魔法抵抗基準値も16あり、まさに防御面では無敵に近い存在と言えます。重量的な問題から、シールドが小型になっていますが、そもそも彼はシールドを維持する事にこだわっておらず、ひたすら装甲で受けきる事を目指しています。白兵と射撃で武器を変えるのも、最初から盾など当てにしてないからです。
 ただし、彼の防衛力は鎧の性能に頼ったものなので、戦士としてはあまり生命力は高くなく、「我慢強さ」といった特徴も備えていません。一旦崩れるとラッシュ攻撃に晒される危険があるので注意して下さい。

【ジェスタの祈り文】
『ジェスタは境界を築きたもう。境界とは個を守るもの。
 互いの領域を認め、多様性を共存させるための定めなり。

 されど境界は他を拒絶するためにあらず。
 さらなる高みに達するがため、互いに競い合い切磋琢磨せよ。』
【設定】
 ガヤン神殿に仕える警邏官です。ドワーフ社会におけるガヤン神殿は人手が少ないため、町の巡回任務を行う際は「複数のジェスタの守衛に1人のガヤン警邏官が就き従う」形を取ります。そして、何らかの犯罪現場に遭遇した際は、ジェスタ守衛がメインとなって鎮圧に取りかかり、最終的な犯人の処遇はガヤン警邏官が決め、牢屋に連行するといった形になります。
 …とは言うものの、ドワーフは種族的に大半が堅実な性格のため、人間社会では頻繁に見られる窃盗や弱者への暴行といった犯罪はほとんど起こらず、主な業務といえば「町の外で徘徊する黒の月の蛮族の掃討」と、街中の酒場における「酔っぱらった上で口喧嘩が原因で発生した乱闘騒ぎの鎮圧」がメインとなります。外の討伐はともかく、街中の暴動鎮圧は武器戦闘がメインのジェスタ守衛よりも、格闘が得意なガヤン警邏官の方が向いています。

 彼は、幼い頃から〈龍〉闘士の生き方に憧れを抱いていたのですが、格闘家としての素質(「戦闘即応」や「我慢強さ」の特徴)がなかったのと、実家が貧乏であり、家族を放り出して修行に明け暮れる余裕はなかったため、生活費の確保と格闘技が両立できるガヤン神殿の警邏官となりました。
 そして、格闘家の素養はなくとも魔術師としての素質はあったらしく、ガヤン神よりいくつかの身体強化魔法を授かり、格闘のフォロー手段として使う事で、仮初ではありますが一流の格闘家に匹敵する強さを得る事ができました。「〈龍〉闘士にはなれなかったが、それに近づく力を得た事で、実質夢をかなえられるのではないか?」と考え、彼はさらなる修行を考えます。実家は現在、兄弟の何人かが仕事で家計を支えられるくらいの経済力を得て余裕のある状況なので、今なら実家を離れ、冒険者として己を鍛える旅に出ても迷惑はかからないと考えたのです。
 悩んだ末、共に育った兄弟たちに相談したところ、兄弟たちは「幼い頃はお前に負担をかけて済まなかった。だから今こそ、お前はお前自身のために生きるべきだ」と賛同してくれたため、彼は職場を後にし、冒険の旅に出る事にしました。

【性能】
 ガヤンネットからの《麻痺》の呪文のコンボを主体として設計されています。敵がうまく網にかかってくれたら、1ターン「集中」して《麻痺》を使って下さい。
 一方、普通に戦う場合は《すばやさ》をパワーレベル3で発動し、敏捷力+3状態で戦いに望みます。この状況下では〈ボクシング〉〈柔道〉などが15レベルになるため、素手でも十分に戦えるでしょう。パンチ主体で戦う際は、ブラスナックルを装備します(〈ボクシング15〉の状態でブラスナックルを装備した場合、パンチのダメージは「叩き1D+2」になります)。

【ガヤンの祈り文】
『ガヤンは法を定めたもう。法とは人と人との誓いなり。
 互いの身を思いやり、ともに安らがんがための定めなり。

 我らガヤンに仕える者。
 法を知らぬ者に法を説き、法を破る者に法を説き、
 秩序と安寧をもたらさん。』
【設定】
 ドワーフの鉱山都市のサリカ神殿で、農業部門に務めているドワーフの女性です。
 ドワーフのサリカ信者の役割分担は、人間社会のそれと大きく異なります。まずドワーフの国家は、人間のようにいくつもの小さな村レベルの小集団(100人前後)で分かれず、ある程度まとまって1つの鉱山都市で暮らす(1000人以上の規模)形態です。そのため、人間社会のように「1つの村を1人の入信者クラスのサリカ信徒が司祭となって全てを仕切る」といった業務形態にはなりません。
 ドワーフのサリカ信徒の業務形態は、人間のサリカ信徒が町に住む場合と同じで、高司祭になるまでは組織の一員でしかなく、「初等教育」「冠婚葬祭」「公文書管理」「都市内の空調管理」「地表部での農業」のいずれかの部門の1メンバーとして働き、魔法の素質を持つ一部エリートが神官クラスに出世して部門リーダーとなり、さらにその中からごく一部の優秀な者が高司祭として認められて、ようやく「町の代表司祭(人間で言うところの町クラスの司祭)になれるかな?どうかな?」といった流れになります。
 ただしドワーフの場合、種族人口もサリカ信仰志願者数も人間よりはるかに少ないため、苛烈な出世競争などはほぼ起こりません―――むしろ慢性的に人手不足状態であり、常に役職の成り手を探しています(結果、単独の神官が複数の部門リーダーを兼業するケースが多発します)。そして種族的に秩序志向でもあるため、経験年数(=年齢の高さ)に応じて自動的に出世する運営形態になりやすいようです(いわゆる年功序列)。

 ここに挙がっているドワーフの娘は、風霊系呪文とバトル・ファンでの戦いを得意とする神官で、農業部門のリーダーを務めていました。農業部門と言っても、ただ農地を耕し、たまに《雨》の呪文で降雨調節するだけでなく、農地に入り込んだモンスターを駆逐したり、町の外に外征するジェスタ討伐隊に同行支援するといった、結構な荒事にも従事しています。また、配管に関して少し知識がある事から、最近は都市内空調管理部門からも声がかかっており、「リーダーを兼業してくれないか?」と仕事を押し付けられようとしていました。
 しかし彼女は出世にあまり興味がないらしく、「困ってる人を助けて回りつつ、美味しいものを食べて、たまにスリリングな冒険ができればいいや」といった、どちらかというと人間のアルリアナ信者みたいなお気楽な性格だったため、次々と降りかかる期待という名の重圧に耐えかねていました。
 そんなある日、ついに彼女は「修行の旅」と称して町の外へと旅立ちます…実際の動機は、仕事の重圧から逃げる事と、自分で料理を作るための教師(人間のリャノ信者)を探すためだったりしますが。

【性能】
 《空中歩行》による対空戦闘支援が主体ですが、自前の戦闘力もそこそこ備えており、〈バトル・ファン〉技能が素で14レベルある事から、主に重要器官を狙って叩き攻撃を叩きこんで気絶を狙っていく運用をします(バトルファンでの「受け」「止め」がやたら高くなっているのは〈サリカの舞い〉による修正込み(技能レベルの10分の1だけプラス)だからであって、計算間違いではありません)。
 また、中距離での《電光》による射撃も実用レベルにあり、オールレンジで戦えるようになっています。

 また、農業や初等教育に関しても職業人として通用するレベルの技能を備えているため、その手の冒険で絡んでいく事は可能でしょう。

【サリカの祈り文】
『サリカは思いを守りたもう。
 思いが心のうちに蓄えられるを記憶と呼ぶなり。
 記憶によりて形作られるを信念と呼べり。

 されど信念は心を鎧うにあらず。信念は人を支えるいしずえなり。
 人は互いを支えるがゆえに、信念を交わらせよ。』
【設定】
 ペローマ神殿で地図作成に従事する測量士です。
 ドワーフにとって、坑道内部の地図の作成は重要です。それは「建築」の延長上に相当し、新たに坑道を切り開く際も、他の通路との位置関係を把握しておくために大事な事です―――位置関係も把握せずに適当に掘っていると、既に存在する別の個所の通路が陥没したりして、大変な事故になるかもしれないからです。綿密な計算の元、ドワーフたちは坑道の拡張を慎重に行ってきました。
 しかし双月歴に入り、ドワーフたちは坑道内だけでなく、町の外の地形にも気を使うようになりました…それは主に、サリカ神がもたらした農業用地のためです。少しばかり「領土」の概念が入ってきたドワーフ社会では、他種族(主に人間)との諍いを避けるためにも、鉱山の外の地形の地図も書くようになりました。

 ここに挙がっているドワーフの測量士は、生まれつき鉱山内部よりも外の地形に興味を抱く「変わり者」であり、ドワーフの変わり者が行き着く信仰として有名なペローマ信者になりました。彼は町の外の正確な地図を書く事にこだわり、また美しい風景の絵を自分で描いたりもします(彼は生まれつき「色覚」の特徴を持っており、色の見分けができます)。
 同じように、正確な地図を描こうとする人間のペローマ信者の友人たちもおり、彼らと組んで地図作成の旅に出ようと計画しています。

【性能】
 全体的に「現代兵士」に近い設計になっており、クロスボウでの射撃をメインにしつつ、接近戦もそれなりにこなせます。

 戦闘以外では、周囲の正確な地形を把握する〈航法〉や〈生存〉技能、距離測定などに使う各種知識系呪文が揃っており、ウィルダーネス・アドベンチャーで活躍できるような能力を持っています。一応、〈鍵開け〉や〈罠〉といった盗賊系技能も備えている事から、遺跡探索に必要なシーフ系キャラのフォロー人材としても運用できます。
 また〈裏社会〉〈尋問〉や、〈悪魔〉語などの現地人を捕まえて情報を聞き出すといった技能も持っており、対人情報収集能力もそこそこ備えています。

【ペローマの祈り文】
『ペローマは知識を記したもう。知識とは万物の設計図なり。
 この世界における不変の法則を記したものなり。

 されど知識は完成品にあらず。
 知るとは、知らぬ事があるが故に成立するもの。
 ゆえに理論と実践を積み重ね、探求を怠るなかれ。』
【設定】
 デルバイ神殿の技術開発部に属する見習いエンジニア(技術者)で、主に戦闘工兵として神殿に貢献しています。デルバイ神殿に奉仕するのは、特に新技術の開発や新素材の利用方法を求める技術者(エンジニア)や開発者(デベロッパー)たちであり、平均以上の知性を持つインテリ系ドワーフで占められています。
 ただし、実際に時代の最先端技術に触れながら仕事をするのは、その中でも上位数パーセントの超エリートに限られます。それ以外の多くの見習いたちは、主に雑用としての肉体労働や、実地での実戦経験をひたすら積むことを求められます。また上位層の開発者にもフィールドワークを重視する者が一定数おり、ただ部屋に籠ってマッド・サイエンティストのような怪しげな実験を繰り返しているタイプのデルバイ司祭は、実はそれほど多くありません(種族的に体育会系なことも、その風潮に拍車をかけています)。

 上に挙げられているデルバイ神官のドワーフ男子は、トルアドネス帝国軍の戦闘工兵として神殿に奉仕していたのですが、兵器や物資の運搬に使用する車両をどうにか自動化できないかと頭をひねっていました(魔導兵器に頼る手もありますが、魔化による自動化は生産・維持コストが高すぎて大量動員ができない弱点があります)。現状、一般的な運搬車両の動力源は家畜の馬であり、生き物はその時のバイタルに応じて能力が大きく変動するため、安定した動力源とは言えず、いつも馬の管理と運用で苦労していました。
 そこで彼は、一旦軍から身を引いて、新たな動力源を探す旅に出る事にしました。ウワサによると、遠く離れたグラダス半島のファイニア低地王国にて「燃える黒い水」が発見されたとの事で、これは石炭以上の有用な燃料になるかもしれないと、デルバイ神殿の情報ネットワークを通じて知りました(黒い水とは、いわゆる「石油」の事です。今のところルナルの双子の月の社会(TL3)では、石油の精錬・利用方法は確立していません)。
 果たして彼は、新発見された資源を使って、馬力にとってかわる有用な動力炉を開発する事ができるのでしょうか。

【性能】
 マスケット銃を一発放った後、手榴弾よろしく最大パワーの爆裂火球を1発投げ込んで敵の攪乱を誘い、突撃してハチェットによる白兵戦でとどめを刺すという運用を想定しています。ガンナーでありながら装甲が固いので、正面から堂々と殴りこむ事を想定しています。

 それ以外の能力として、爆発物を仕掛けて家屋などを破壊する技能と、馬車を修理したり、運搬用車両を設計・製造して運用する技能を一通り持ち合わせています。冒険者としては、黒の月の蛮族が立て籠っている砦の遺跡を攻略するクエストなどで活躍できるかもしれません。

【デルバイの祈り文】
『デルバイは炉を灯したもう。
 灯火は暗闇を照らし出し、新たな発見をもたらそう。
 発見は法則を導き出し、領域に秩序をもたらそう。

 我らデルバイとともに大地を掘り進む者。
 闇を炉で照らし、脆き天井を柱で支え、新たな道と領域を求めん。』
【設定】
 ファウン神殿のアンデッド討伐隊に所属する聖戦士です。ファウン神殿の社会的な役割は大きく分けて二つあり、病院と葬儀屋です。特にドワーフ社会では、医療関係者と言えばサリカではなくファウンの信徒が役割を担っています。その中でも特に産婦人科に関しては、人間もファウン信仰に頼っている部分が多く、結果として人間の町では、サリカ神殿に付属する形でファウン神殿が建立されている事が多々あります(ジェスタの下位従属神にも関わらず)。
 一方、葬儀屋に関しては、ただ墓守りをするだけでなく、死してなお生者に害をなすアンデッド討伐の役割も兼ねており、むしろそちらがメイン業務となります(墓守りを重視するのは、ファウンと対を為す赤の月の女神ナーチャです)。
 ファウン信徒で冒険の旅に出る者の大半は、葬儀屋としてのファウン信者であり、アンデッド討伐を目的とする聖戦士たちとなります。

 上記のファウン聖戦士は、正義を愛する活発なドワーフ女性であり、彼女にとっての正義とは「不浄なアンデッドがいない平和な世界」を指します。一方、医療術に関しても一通り学んでおり、まだ主治医になれるほどではありませんが、将来有望な人材として見られています。
 彼女が医療にも意欲を見せた理由は、「ただ敵を殲滅するだけでなく、それによって被害を受けた人も救いたいから」という、物語のヒロインに相応しいものです。彼女自身、聖戦士として身を立てたいのか、それとも女医になりたいのか(優柔不断が嫌いな彼女にしては珍しく)はっきり決まっておらず、敢えて言うなら「どっちも一流になりたい!」ようです。
 医者も聖戦士も、それぞれ一流に到達するにはとんでもない時間が必要となり、あまり現実的な目標とは言い難いですが、彼女が成長する運に恵まれれば、そのような超英雄的存在になれる日が来る可能性もゼロではありません。
 彼女の冒険の日々は、今日も続きます。

【性能】
 白兵武器の中では強いとされるフレイル系列の武器を振るいつつ、治癒術も出来て(医療系技能が一揃え12レベルあり、さらに《小治癒》を15レベルで使用可能)、さらに最前線に立つのに必要な魔法抵抗力もそれなりに備えています(「意志の強さL2」)。
 ですが、そのような万能性は器用貧乏の原因にもなっており、前線に立ち続けるには少々不安の残る設計です。どうしても前衛で戦いたいのであれば、必ず複数の味方と共に行きましょう。

 なお、ガープスにおける治癒魔法は術者が負傷していると負傷分だけペナルティが発生してしまう仕様なので、本来はあまり前線に立つべきではありません(治癒係本人が負傷していたら、ペナルティによって他人の回復もできなくなります)。

【ファウンの祈り文】
『ファウンは生死を分かちたもう。
 生と死は表裏一体なり。
 両立するは不条理、この世の存在にあらず。

 ゆえに、死者は死の壁の向こうに。生者は生の壁のこちらに。
 壁を定めるは神にもあらず、月にもあらず、ただ世界なり。』
【設定】
 辺境の〈龍〉寺院で修行し、一人前と認められた〈龍〉闘士です。
 〈龍〉闘士は、〈龍〉の強さに憧れたドワーフ独自の信仰であり、ひたすら修行に明け暮れ、その究極の強さに近づこうという生き方です。その望みは、ドワーフの寿命が尽きる前に達せられる事は決してないでしょうが、ひたすら高みを目指す姿勢そのものが、筋肉至上主義のドワーフにとっての憧れの1つなのです。こうした生き方に対するモチベーションは、ドワーフ以外には理解しがたいものであるため、ドワーフ以外の知的種族が〈龍〉闘士になる事は基本的にありません(途中でこの生き方に飽きてしまう事でしょう)。
 なお、〈龍〉は〈古の三者〉の一角であり、〈源人の子ら〉である人間やドワーフと基本的には同列の存在です―――ルナルにおける「神」の定義は、「月」と強く結びついているかで判断されます。〈龍〉は神に等しい力を持つものの、力の根源となる「月」を所有していないため、神の定義からは外れます(注:あくまでルナル世界だけの話です)。
 そのため、〈龍〉を崇めたからと言って何かしらの加護が与えられるわけでも、眷属となるための身体変化が起こるわけでもありません。それでもなお、ドワーフたちはこの生き方に憧れ、文化として残っています。

 上に挙げたドワーフは、〈龍〉闘士の生き方にどっぷりとハマり、それ以外の生き方に全く興味をもっていません。ただただ自身を鍛え、修行で得た力を実戦で試す―――そのことに最高の生きがいを感じ、日々を過ごしていました。
 そんな彼が外に出る事になったのは、一人前になる前に修行を挫折した元〈龍〉闘士がいて、その男が〈龍〉寺院で学んだことを漏らす可能性が出てきたので、男を始末するように師範の1人から申し渡されたからです。
 その男は挫折後、どこぞの闇タマットの傭兵として雇われ、今は危ない薬の中毒状態になっています(ストレスのあまり手を出してしまったようです)。今のところは大丈夫なようですが、そのうち薬欲しさにベラベラと秘密を語り出す可能性があるため、機会があれば始末するように言い渡されました。
 果たして彼は、悪党達の妨害をかいくぐって任務をこなす事ができるでしょうか…?

【性能】
 基本は離れた場所から「跳び蹴り」で攻撃し、相手が不用意にも接近してきたら一気に詰め寄り、サブミッションでとどめを刺すといった趣旨の設計になっています。特に魔法抵抗にCPを費やしており、〈強靭精神〉技能によって抵抗基準値16で呪文に抵抗できるようになっています。
 魔法抵抗にCPを大量投入した反動で、戦闘能力自体はそこまで強くなく、〈龍〉闘士の無敵伝説を再現するにはそもそもCPが足りません(100cpで作成したんですから、同じ100cpの戦士と同格なのは当たり前なのですが…)。
 また、戦闘以外の技能はほとんど持っておらず、非戦闘時は情報収集担当者の護衛をするくらいしかやる事がありません。

 なお、「よけ」が非常に高くなっていますが、これは「戦闘即応」と〈ボクシング〉技能による修正が重複した結果です。
 当サイト独自の改変ルール下では、〈ボクシング〉技能による「よけ」増加があらゆる攻撃に対して適応されるというハウスルールになっているため、荷重レベルが「軽荷」以下であれば常に「よけ」に〈ボクシング〉技能レベルの8分の1(端数切り捨て)の数値分が加算される仕様です。
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