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● カアンルーバ
【祖霊】 全てを見通す梟と、未来予知をもたらす毒キノコ。
【役割】
 謀略と情報収集
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■概要
■■ カアンルーバの祖霊
 祖霊植物であるカアンルーバは、年を経たモルトゲの樹木の幹に生えている、茶色の傘にグレーの斑点が浮かぶ高さ5cm、直径10cm程度の小さなキノコです。モルトゲの樹には17種のキノコが生える事が確認されていますが、内16種は食用です。そして最後の1種がカアンルーバということになります。
 カアンルーバは食用には向かず、食べると強烈な幻覚作用があります。普通のエルファが食べても何の意味もありませんが、カアンルーバ氏族は他の香草と混ぜて食す事で幻覚作用を強化し、強烈な予知夢を見る事ができます。ただしこれは人体にとって毒物には違いないため、危険な行為でもあります。

 祖霊動物であるカアンルーバの梟は、大きな灰色の梟です。梟は、対象をじっくり観察して、頃合いを見て奇襲をかける優秀な狩人です。またエルファの伝説では、常に森羅万象を観察し、横から不意に助言を与えたり、逆に場を混乱させたりするトリックスターとして知られています。カアンルーバ氏族のエルファたちはこの伝説に従って、情報操作を行う諜報員として活動しています。


■■ 氏族の役割

 主な役割は情報収集で、部族に的確な助言を与えるべく、常に何かを見張り、氏族の長に報告しています。情報を元に実際に動くのは各氏族の役割なので、カアンルーバは情報収集と伝達だけが任務となります。

 ただしカアンルーバには謀略の側面もあります。集めた情報を誰に渡すべきか、あるいは秘密にしておくべきか、時を見て流すべきか、偽情報で特殊な行動を取らせるべきか…といった身内も対象に入れた謀略を行っており、最終的には部族全員のためを思って行動しているのですが、その途中過程で身内であるエルファすら騙す事も躊躇しない傾向にあります。そのため、同族のエルファからも少しばかり距離を置かれる傾向にあります。

 カアンルーバの情報収集と謀略は森の外にもおよび、特に勢力が大きい上に行動が読みにくい「人間」という種族は、かなり警戒されています。中には、幻覚呪文で人間に変身し、人間の町で何十年も暮らしているエルファもいると言います。
 人間の町で起こったアクシデントの中には、実はカアンルーバ氏族のエルファが森を守るために仕組んだ工作だった…というケースもあるようです。



■■ 氏族所属者に多い特徴
 カアンルーバ氏族に属するエルファは、一般に生真面目な性格が多いとされるエルファの中でも変わり者が多く、外の世界に対して「好奇心」を持つ者が多いようです。

 外の情報を多く得るためか、思想も標準エルファからやや外れており、通常のエルファなら顔をしかめるようなジョークでも、笑って受け入れる柔軟性の持ち主が多く、感性は人間のシャストア信者に近いようです。中には情報収集と称して「お祭り好き」全開で、あちこちの人間の街のお祭りに混じるような者すらいます。また、人間が着るような流行ファッションを身に着けていて、同族からは明らかに浮いている外見の者もちらほら見かけます。

 ですが、どんなにハメを外しているように見えても、内面では冷静に物事を観察し、理性に基づいて行動しています。もっとも当人たちは、そうした二面性すらも楽しんでいるようですが(そういうエルファでないとカアンルーバ氏族など務まりません)。

 極端な者は、人間の諜報員の思想に染まって陰謀主義者と化し、「虚言癖」や「トリックスター」になってしまっている者もいます。また外の世界に適応しすぎて馴染んでしまい、円環から外れたまま戻ってこない者もちらほらといます。


■■ 氏族所属者が好んで使う武器
短剣、ナイフ
■■ 特殊武器
●フェイント・ソード
 <フェンシング>技能で使用します。刃が極端にしなったり、必要以上にきらきらと輝いたりする加工が施された剣で、フェンシング技能でフェイントを行う際に+2のボーナスを得られます。その他の性能は、フェンシング武器のレイピアと同等のものです。

刺し 突き+1 長さ1~2 最大致傷力1D+1
価格$700 重量0.8kg


●カアンルーバのキノコ
 <夢見>技能を使う際に必要な幻覚キノコです。
 カアンルーバのキノコ1回分の重量は100ml(0.1kg)で、通常は陶器の瓶(内容量1L)などに乾燥したものを入れて持ち運びます。


■■ 独自の技能
<フェンシング>(肉体/並)
 ルナル世界では、一部の信者のみがこの技能を学べます。荷重が軽荷以下の場合、「受け」が技能の3分の2になります。


<伝書梟>(精神/難) 前提:動物使役12レベル
 これは動物系技能なので、種族的に「動物共感」を持つエルファであれば+4の修正を得られます。

 ルナルの人間社会では、ミュルーンという情報伝達向きの種族がいたため、伝書鳩の文化は発達しませんでした(ミュルーン=伝書鳩と考える事もできます)。しかし、森の中で独立して文化で発展してきたエルファたちは、草原を渡るミュルーンとの交流が乏しかったため、独自の通信網を発達させました。
 そんな中でカアンルーバ氏族は、祖霊動物である梟に郵便配達を仕込んで、手紙を運ばせるという運用実績を重ねてきました。梟は頭はいいのですが、なかなか芸を仕込むのが難しい種族です。しかし、梟と親しい(反応にプラス修正のある)カアンルーバたちであれば、それほど手間をかけずに仕込む事が可能です。

 伝書梟は帰巣本能を利用したものであり、通常は巣への一方通行的な運用しかできません。(巣から持ち出して連れて行かねばならず、伝令目的での使用は1回きりになります)
 技能レベルが15以上になれば、二箇所を行き来できる「往復梟」を飼育・運用できるようになります。
 さらに技能レベルが20以上になれば、移動拠点(リュックサックなどを巣に指定してエルファが背負って運びます)に帰る事が可能な「移動梟」を飼育・運用できるようになります。

 エルファ社会で一般的に使われている通信手段は、移動と伝達を司るシグルリード氏族による手紙や伝言による郵便であり、伝書梟はカアンルーバ氏族だけに伝わる秘密回線のようなものです。


<夢見>(肉体/難)
 この技能は生命力が基準となります。
 カアンルーバの茸をかじって幻覚を見て、疑問に対する正しい答えを導き出します。ゲーム的には、GMが正しい選択肢を伝える形になります。この行為には10分ほどかかります。
 ただし、これによる幻覚情報は、本人が見聞きした情報を元に情報分析しただけのものなので、まだ見たことがない、聞いたことがない情報まで得られるわけではありません。

 GMがプレイヤーに情報を与える指針としては、「既にいくつかの選択ルートがあって悩んでいる」場合は正しい選択を教えます。「まだプレイヤーの選択肢に正解ルートが挙がってない」場合は、正しい選択肢が出現するために取るべきこれからの行動指針を示して下さい。「最良の正解は特になく、どれを選んでも成功する」場合は、最もリスクが少ない最短ルートを示すと良いでしょう。

 なお、この技能を一日に何度も使うのは、命を危険に晒す行為でもあります。二度目以降の判定には-2ずつペナルティが累積する上、ファンブルした場合は即座に生命力判定を行って下さい。これに失敗すると昏睡状態に陥り、《解毒》などで解毒しない限り、目を覚ますことがありません。放っておけば2~3日で衰弱して死んでしまうでしょう。


<幻覚薬精製>(精神/難)
 カアンルーバの茸を精製する事で、さまざまな危ない薬を生成できます。これは「精神関連」に限定した<錬金術>技能として扱います。
 よく利用されるのは「カリスマ」エリクサー($350)で、情報収集で利用されます。また「媚薬」エリクサー($900)を酒に混ぜて相手に勧め、自分に恋をさせて言うとおりに行動させるといった謀略が行われる事もあるようです。


■■ 独自の格闘動作、準技能
<見切り>(精神/難)
 相手を注意深く観察する事で、相手の正確な位置、構え、重心移動などが分かります。
 攻撃された際に技能判定に成功すれば、その攻撃に対するあらゆる能動防御が+1されます(2回以上攻撃された場合、どの攻撃に+1を適応するか任意に決めて下さい)。
 判定に失敗した場合は読み違えた事になり、能動防御-2になります―――要するに「軽業よけ」と同じような扱いです。

 また、相手がフェイントして来た際に使用すると、フェイントに対して+4で抵抗できます。クリティカルの場合はフェイント自体を無効化できます(即決勝負にまで至りません)。判定に失敗した場合、即決勝負に自動的に負けた扱い(0成功)になり、相手の成功度がモロに次の能動防御のマイナス修正になります。

 なお、この判定は1ターンに1回だけ、1体の敵に対してのみ有効です。
修正:鋭敏視覚または鋭敏感覚のレベル分だけプラス修正。「共感」があれば+3。


【部位狙い/フェンシング】(難)
前提:<フェンシング> 上限:<フェンシング>+3 技能なし値:<フェンシング>
 部位狙いで攻撃する場合、<フェンシング>技能の代わりにこちらで命中判定を行えます。
最大で+3まで伸ばす事ができますが、実際に命中判定を行う際の目標値の上限は、
【部位狙い】か<フェンシング>のうち、低い方を適応します(要するに目標値拡大を狙って胴体狙いをしても、元の技能レベルを超える目標値にはなりません)。


■■ ボーナス技能
 <言いくるめ><演技><変装><嘘発見><読唇術>の各技能を習得する際、技能レベルに+1のボーナスを得られます。


■■ 使用可能な僧侶呪文
 カアンルーバ氏族の者は「動物系」「植物系」「風霊系」「幻覚/作成物系」の四種を僧侶呪文として習得できます。

[<緑の弟/妹>呪文] (素質1まで)
動物系:
静かに、お座り、動物召喚、動物探知、動物感応、昆虫制御、魚制御、軟体動物制御、爬虫類制御、鳥制御、動物制御、騎手、動物知覚、動物支配、動物会話、変身/狼


植物系:
植物探知、植物分析、植物治癒、植物変化、植物繁茂、植物祝福、植物作成、枯死、見張り森、よじれ枝、獣道、植物知覚、動く植物、植物変身


風霊系:
空気浄化、空気作成、空気変化、空気噴射、消臭、肉体気化、天候予測、空気破壊、水中呼吸、空中歩行、雲、雨、土を空気、悪臭、芳香、風、嵐、電光

幻覚/作成物系:
幻影、幻覚、完全幻覚、幻覚かぶせ、幻覚変身、幻覚奪取、幻覚破壊、幻覚感知、独立幻覚


[<緑の兄/姉>呪文] (素質2まで)
動物系:
他者変身/梟


幻覚/作成物系:
作成物、動物作成、作成物奪取、作成物破壊


[<導き手>呪文] (素質3まで+独自呪文+<導き手>共通呪文)
幻覚/作成物系:
従者作成、戦士作成


独自呪文:

植物会話、乗騎作成、化身、樹霊覚醒


*独自呪文データ
《植物会話》 通常 (植物系呪文)
 テレパシーで植物と会話します。術者の側は口に出してしゃべらないと伝わりません。植物は基本的に友好的で、知ってる事ならば何でも答えてくれますが、知力が低いため、ごく簡単な事しか答えられません。
 また、年老いた植物ほど詳しい情報を語ってくれます。例えば、若い草に質問しても「最近踏まれたかどうか」くらいしか知りませんが、古い樫の木だと「最近近くを通過した者の服装や香り」など詳細を教えてくれます。
 知性のある植物であれば、人間と同等の会話が行え、伝言なども頼めます。
■持続:1分 ●消費:3・2 ★前提:素質1+《植物知覚》


《乗騎作成》 通常 (幻覚/作成物系呪文)
 愚かですが従順な乗騎(体力35 敏捷力9 知力4 生命力14 移動力12 大きさ3ヘクス 体重600kg)を作り出します。存在している間、術者はこれに乗って移動したり、荷役させたりできます。レベル4の調教(知力4相当の基本的な訓練)を受けた状態だと思って下さい。乗騎の外見は、術者が自由に決定して下さい。
 術者の選択により、以下の乗騎も作り出せます。
・力強い乗騎(体力70)
・翼を持つ乗騎(移動力8/16(空中))
・競走用(移動力1,5倍)
・戦闘用(戦闘訓練も受けている。命令により踏みつけを行う)
 乗騎は何も装備せずに現れる事に注意して下さい。術者は最低限、鞍は自前で用意しておくべきでしょう(あるいは《作成物》で作り出すなど)。
■持続:1時間 ●消費:8・3 追加オプション付きなら2倍。追加オプションを2つ以上付ける場合は3倍、4倍…とコストが+1倍されていく。★前提:素質3+《動物作成》


《化身》(至難) 特殊 (動物系呪文)
 祖霊動物に変身します。「軽荷」までの所持品は一時的に消えますが、魔法の品(パワーストーンなど)は残ります。また術者が消したくないものも残ります。

 《変身》との最大に違いは、持続時間がごく短いことです。祖霊はいわゆる神に近い存在なので、物質界でその姿を留めておけるのはわずかな時間だけです。この呪文では10秒が限界で、それ以上は維持もできません(必要ならば、もう一度集中してかけ直すしかありません)。
 しかし、それに見合っただけの性能は持ち合わせており、通常の祖霊はどの個体も倍速で動きます(10秒しか存在しませんが、実際には20ターン戦えるわけです)。さらに、元となった原種の動物よりも一回り大きく、高い能力値と攻撃力を持ち合わせています。
 なお、化身中も術者が習得している呪文を使う事はできますが、動作を伴わないほど熟達した呪文(18レベル以上)でないと使用できません。呪文発動時には、咆哮を上げることになります。

 《化身》は氏族ごとに別呪文であり、自分が崇める祖霊動物にしか変身できません。
■持続:10秒 ●消費:5・維持は不可 ◆準備:3秒 ★前提:素質1

 カアンルーバ氏族は「カアンルーバの梟」に変身します。また、《変身》の呪文で変身できる通常の梟のデータも提示しておきます。主に移動のために変身する時は、こちらを使う事になります。

(通常の梟)
体力:3 敏捷力:15 知力:5 生命力12/5
速度/よけ:12/9 受動防御:1 防護点:1
体重:4kg 大きさ:1ヘクス
くちばしや鉤爪(近接戦闘)により「切り/1D-2」ダメージを与えます。

 標準的なサイズの梟です。梟は優秀な狩人ですが、基本的に人間サイズの大型動物は狙わず、ネズミや昆虫を食べます。


(カアンルーバの梟)
体力:4 敏捷力:15 知力:術者と同じ 生命力12
速度/よけ:12/12 受動防御:1 防護点:1
体重:15kg 大きさ:1ヘクス
くちばしや鉤爪(近接戦闘)により「切り/1D-2」ダメージを与えます。これらは魔力を帯びており、非実体(ゴーストなど)にもダメージを与えます。
《嵐》の呪文を18レベルで使用できます(消費コストはゼロ。拡大は3倍まで)。
「加速」能力を持つため、1ターンに2回行動を行えます。

 モルトゲの樹の枝に留まっている梟で、エルファの半分くらいの大きさがある大きな梟に変身します。咆哮に風の魔力が秘められており、《嵐》を18レベルで行使する事ができます。3倍拡大まで可能なので、直径5ヘクスの嵐を起こせます。消費コストは0です。突風で相手を転倒させたり、味方を射撃から守ったりできるでしょう。
 カアンルーバ氏族の<導き手>のエルファは《化身》の呪文を使うことで、わずかな時間だけこれになる事が可能です。


《樹霊覚醒》 通常 (植物系呪文)
 祖霊植物にかける《動く植物》です。動かせる対象が祖霊植物に限定されている代わりに、樹のサイズに関係なく消費コスト3で済みます。根っこで歩かせる場合は、エネルギーコストを倍にして下さい。
■持続:1分 ●消費:3・維持は不可。動かすなら2倍。 ◆準備:5秒 ★前提:素質1

(カアンルーバのキノコ)
体力:5 敏捷力:16 知力:3 生命力:消費エネルギー×4
速度/よけ:5/8 受動防御:1 防護点:2
体重:1kg 大きさ:1ヘクス
近接状態で胞子をばら撒きます。範囲内の者は知力判定を行い、失敗すると幻覚を見て精神的な朦朧状態となります(回復は毎ターンの冒頭に知力判定)。クリティカルで抵抗に成功すると、1分間、未来が見えて能動防御に+1の修正を得られます。ファンブルで抵抗に失敗すると即座に気絶します(《覚醒》などで起こせます)。

 呪文により、実際よりサイズが拡大されたカアンルーバのキノコです。大きさ30センチほどで、動かした場合はぴょんぴょん跳ねながら移動します。常に胞子をばら撒いているため、近接ヘクスにいる者は問答無用で知力判定を行い、幻覚に捕われなかったかチェックする必要があります。
[原作からの変更点]
 原作のカアンルーバは明らかに「探索」が使命になってないです。だって、探索に必要な呪文が何もないじゃないですか(笑)。
 本気で「探索」を使命とするならば、習得呪文は「知識系」を揃えるべきです。幻覚系なんて、説明文にあるような「正しい判断は正しい知識の下で成立する」とか実行不可能だって、誰でも分かると思います(笑)。

 正直、この氏族のデータに関して言えば、作者があれこれと設定を詰め込んだ挙句、当初の氏族の役割を忘れてるとしか思えない設計です。ボーナス技能もやたらめったら多すぎて、他の氏族とのバランスが全く取れていません。かっこつけようと妄想を膨らまし過ぎて自制もしなかったのか、仕事をあれこれと欲張りすぎです。<見張り>とか意味不明な技能もあるし…(カアンルーバのエルファ以外は、まともに見張りもできないのか?(笑))

 しかし、「エルファ版シャストア信者」というアイデア自体は個人的にすごく好きなので、何とか残したい。そこで、氏族の役割を「探索」から「謀略」に切り替えれば、特に矛盾はなくなるので、そういうことにしました。ちょっと常識外れなエルファのお姉さんも合法的に作れます。


 フェイントソードに関してですが、これは明らかにシャストアのフェンシングと同類の武器なので、いっそ<フェンシング>技能で扱わせても問題ないと思われるので、そちらの技能に切り替えました。やろうとしてる事はフェンシングそのものですし。
 格闘動作ですが、この剣に関してのみ言えば、武器自体にあれこれ細工している設定のようなので、格闘動作なしでもフェイントに+2の修正を得られるようにしています。代わりに、価格がやたら高くなっていますが…カアンルーバと言えば自前で作成物を創作できるので、それで作ってしまえばよいと思います…強くないかって?フェンシング自体、大して強くないので問題ないかと。


 カアンルーバの茸をかじって予言する技能ですが、これは本人が見聞きした情報を元に、未来予測している技能と判断しました。なので、知らない情報による正解ルートは導き出せなくなっています。そういう場合は、正解ルートを導き出すための情報を得るルートが得られるようになってます。原作の「GMが出すヒント」の範疇が少し曖昧だったので、改変ルールでは情報の種類をかっちり決めています(公平性を保つためです)。
 無論、各卓でGMが自己裁量で情報幅を広げるのは自由です…未来予知とかいう非常に曖昧なジャンルなので(笑)。


 伝書鳩ならぬ伝書フクロウですが、元ネタはハリーポッターのフクロウ便です。
 エルファたちは草原を駆けるミュルーンとはやや縁がない活動エリアにいるため、別の情報伝達手段を発展させておく必要性を感じました(こんな野生じみた生活の人々でも一応、文明レベル3らしいので)。
 そこで思いついたのが伝書鳩ですが、鳩を祖霊動物に定めている氏族がなぜか見当たらないので、代わりにフクロウにしました。ちょうどハリーポッターがフクロウで郵便をしていたので、このアイデアとぴったりマッチしていたので採用しました。

 実はエルファの情報伝達というと、移動と伝達を司るシグルリード氏族ってのがいるんですが、リプレイでエフィ役のユーザーが「猫バスがいい!絶対!」と言って、GM友野がそれを採用してしまったため、シグルリードの祖霊動物は鳩ではなくニェコヴァス(猫バス)になってしまったという経緯があります。鳩なら気兼ねなく伝書鳩に出来たでしょうに…ノリで設定を決めるとダメだという例ですな、これは(笑)。


 最後に呪文ですが、謀略がメインとなったのであんまり情報収集に向いた呪文が見当たりませんが、<導き手>共通呪文には「知識系」が入っているため、それでおおよそ必要な呪文は揃うはずです。あと、追加された風霊系呪文の中では《空中歩行》が戦闘で役立つでしょう。
 飛ぶだけなら共通呪文の《飛行》でもいいんですが、大量の味方に空中戦をやらせたい場合、《空中歩行》の方がコストが安く、大量にフォローできて便利です。あと、空中で射撃をしたい場合も、飛行するよりこちらの方がお勧めです。
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