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● 爬虫人
[爬虫人種族セット](cpさまざま)
 全ての爬虫人は役割に応じた亜種となり、それに応じて種族セットが決まります。「独自の特徴」を参照して下さい。
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■種族概要
 爬虫人は、火の元素神を信仰している種族です。
 爬虫人は、階級に応じて外見や生体機能まで異なり、もはや別種族と言って良いレベルの差異があります。一般に「爬虫人」と言った場合、連想するのは末端の兵士である蜥蜴人で、いわゆるファンタジー世界で一般的なリザードマンのような外見をしています。
 全ての亜種に共通するのは、爬虫類のような固い鱗に全身が覆われていて、熱感知能力を持ち、尻尾が生えている事です。また一部の亜種は、尻尾を切断されても一度だけ生え変わる性質があります。

 爬虫人部族の社会構造は、アリやハチに似たピラミッド型の絶対階級社会です。部族の者全てが1体の「女王」の卵から生まれた存在なので、女王の命令は絶対です。また、卵を特殊な溶液に漬けておくことで、様々な亜種に変化して生まれてきます。どの亜種がどの役割を担うかは最初から決まっているため、一生を通じて出世して階級が変わるといった事は絶対に起こりません。
 1つの部族の人口は100~1000人で、人口比率は1頭の恐竜人(女王)を頂点に、9割が蜥蜴人(奴隷階級)、残り1割が亀人(行政担当)、蛇人(参謀)、鰐人(近衛兵)という構造になっています。これらは全て「女性」ですが、厳密には女王以外はジェンダーレスの状態であり、生殖能力は機能していません(蟻と同じように喪失しているわけではなく、女王がいなくなった場合の「保険」として休止状態で残っています)。
 なお、男性の爬虫人は生殖だけのために「生産」されており、奴隷というより家畜に近い存在です。彼らは、女王が卵を産むための「種付け役」としてのみ期待されており、年老いて受精能力が下がり、無用になった者から順に食糧に回されます。

 爬虫人たちは、ごく一部の例外的な亜種を除き、基本的に冷血動物であり、常に冷静でジョークを介しません。爬虫人にとっての「人生」とは、部族が崇める神のためだけの生命活動であり、「個性」にほとんど意味を見い出さない全体主義者です。よって、独自の「文化」(風習や芸術)というものもほとんど存在せず、常に効率のみを求めています。
 彼女らは崇める1神ごとに1部族単位で独立して存在し、自分たちの種族以外の<源人の子ら>とは敵対しています。これは爬虫人の気質というより、彼女らが崇める火の元素神が、排他的な神格によるところが大きいようです。
 また拡張主義者でもあるため、物資の略奪や生贄の調達など、たいていの知的生命体にとって野蛮な目的での外征を頻繁に行います。特に生息圏が重なる人間とはほぼ敵対状態と言ってよく、他の社会性を持つ<源人の子ら>から見れば、黒の月の<悪魔>と大差ない連中なのです。
 また、リアド大陸に封印されている火の元素神たちは、一応は味方陣営であるはずの異なる火の元素神を「蹴落とすべきライバル」として敵に等しい認識を持っています。そのため、同族であるはずの爬虫人同士が抗争に明け暮れており、非常に人口の効率増加に特化した社会形態でありながら、なかなか思うように勢力拡大できません。

 なお、リアド大陸ではかなり少数派ですが、戦いそのものを「競技」として好み、ライバルの本気の殲滅までは望まなかったり、ごくごく稀ですが、破壊よりも創造を重んじる神格も存在します。そういう神格の元素神を崇める部族は、周辺と適当に折り合いをつけて平和を保っていますし、状況によってはPCたち人間とも協力し合うこともあります。
 しかし自分たちの種族全体が、他の<源人の子ら>の種族から全く信頼されていない現実を知っているため、小さくまとまって隠れ住んでいるのが普通です。



 爬虫人は基本的にNPC専用であり、大抵は敵として登場します。わずかに部族をはぐれて、単独で生き延びる個体もいますが、彼らは爬虫人と人間の両方の勢力から排除対象となっており、PC(プレイヤー・キャラクター)として一緒に行動するには不適切です。



■■ 種族に多い特徴
 亜種によって全く異なります。それぞれの亜種の項目を参照して下さい。
■■ 独自の特徴
●蜥蜴人種族セット(15cp)
体力+2、知力-2、生命力+1(15cp)。
赤外線視覚(15cp)
 暗闇の戦闘でもペナルティは-1のみ。隠蔽物発見の視覚判定+2。過去1時間以内の追跡であれば<追跡>+3。
防護点1レベル(5cp)
 鱗による防護点+1。
尻尾2レベル(15cp)
 攻撃に使用可能。ダメージは「叩き/振り+2」(長さC,1(後方))。
生え変わり/尻尾のみ(5cp)
 切断されても、一生に一度だけ生え変わる。
短命1レベル(-10cp)
 人間の半分。9歳で成人し、25歳から老化が始まる。
性的不能(-5cp)
 性別なし。精神的に中性。
地位レベル-2/最下層民(-10cp)、朴念仁(-10cp)、義務感/出身部族(-5cp)

*身長は、同じ体力の男性人間と同じ。体重は1割増し。


 外見は直立した蜥蜴で、体格が良く、腕力が強いです。尻尾も生えており、これによって強烈な横殴り攻撃が可能です。蜥蜴のしっぽ切りよろしく、この尻尾は一度だけ生え変わる性質があります。
 蜥蜴人は部族内では最下層の肉体労働階級であり、末端の兵士でもあります。略奪隊などで編成に組み入れられる蜥蜴人は、死んだ同族の皮を使ったレザーアーマーを身にまとい、ガラスの剣で武装しています。最下層ではありますが武装面では優遇されており、個人「財産」は標準でキープされています。

 性格的には、種族的に知能が元々低い事と、逆らう権利などない事から、盲目的に命令される事に慣れた奴隷根性の者で大多数を占めています。これは「優柔不断」(-10cp)や「朴訥」(-10cp)で表現されます。兵隊役の場合、命令されたことを即実行することが望ましいため、「直情」や「残忍」を持つ個体が喜ばれます。
 彼女らは部族が崇める神より、生きるために必要不可欠な部族全体に「義務感」を持っており、上司である亀人の命令に盲目的に従い、何の疑問を持つ事もなく死んでいきます。一応、神も信仰していますが、元々知能が低い上、休む間もない労働環境で働き続けて思考停止しているため、信仰にかまう余裕もありません。人間の平信者程度の信仰心と考えていいでしょう。

 蜥蜴人の多くは25cpで作成されます。稀に100cpの英雄候補生が混じっていますが、その手の個体は知性が高くなりすぎて独立心が発生してしまい、部族から逃げ出す事が多いようです。逃げ出した個体のうち、生き延びる個体の多くは<悪魔>に信仰を鞍替えしてしまい、「シェクラシュ」と呼ばれる双頭の爬虫人種族に変化してしまいます。


●亀人種族セット(35cp)
体力+1、知力+1(20cp)
地位レベル1/司祭長(5cp)、カリスマL1(5cp)、魔法の素質L1(15cp)
赤外線視覚(15cp)
 暗闇の戦闘でもペナルティは-1のみ。隠蔽物発見の視覚判定+2。過去1時間以内の追跡であれば<追跡>+3。
防護点L2(10cp)
 固い鱗と甲羅による防護点+2。
長寿(5cp)
 寿命自体は人間と同じ。老化進行速度が非常に遅い。
水中行動(10cp)
 移動力が徒歩と同じになる。<水泳>を敏捷力に等しいレベルで取得。
短足(-5cp)
 陸上での移動力-1。陸上移動に関連した技能(<軽業><跳躍><登攀><ランニング><行軍>など)に-3のペナルティ。
性的不能(-5cp)
 性別なし。精神的に中性。
強迫観念/毎日の祈り(-10cp)
 元素神に対し、就寝前に今日の出来事の報告を脳内で行う。元素神は気まぐれに亀人たちの「報告内容」を読み取り、部族全体の方針決定の参考にする。
熱狂/崇める元素神(-15cp)、朴念仁(-10cp)、義務感/出身部族(-5cp)

*身長は、同じ体力の男性人間と同じ。体重は1割増し。


 外見は二足歩行の亀です。固い甲羅で覆われています。尻尾は生えていますが退化しており、ただの飾りに過ぎません。生え変わり能力も喪失しています。
 亀人は政治、経済を司り、爬虫人の神権政治の代行人です。政策実行役兼護衛として、しばしば蜥蜴人兵士の群れを引き連れています。 神への信仰心が非常に厚く、人生を崇める神の発展のために注ぎます。常に神の利益を第1に考えており、そのために蜥蜴人や、自分自身でさえも使い捨てる事に躊躇しません。
 亀らしく「誠実」や「頑固」な者が多数派を占めていますが、他種族の価値観など認めない「狭量」な個体が多いのも特徴です。

 亀人は役割に応じて習得技能に差があります。略奪隊を指揮する者であれば、魔法戦士として高い戦闘力を持ちますが、行政専門や女王の世話係となると、知識系、社交系技能に特化し、戦闘技能はほとんど習得していません。もっとも、いざとなったら全員が総動員で戦力になりますので、行政官であってもある程度の近接戦闘の訓練は積んでいます。
 また、亀らしく水中での行動は得意で、火の元素神を崇める種族でありながら、水中の主戦力と成り得ます。また、<防熱>などで熱からの防御を行えば、溶岩の中を水中のように泳ぐことが可能です。

 社会行政の全般を担当する亀人ですが、例外的に外交は行いません。というのも、外交するためには他種族の言語や文化に精通せねばならず、ただ火の元素神のためだけに生きる亀人にとって、異文化の知識の習得作業など無駄以外の何でもなく、興味すら湧きません。そのため、それらのジャンルだけは蛇人(後述)に一任し、手を出そうとしません。

 亀人はエリート層扱いであり、最低でも75cpで作成されます。100cpの英雄候補生は優秀な行政官になり得ます。


●蛇人種族セット(40cp)
知力+1(10cp)
地位レベル1/宮廷魔術師(5cp)、魔法の素質L2(25cp)
赤外線視覚(15cp)
 暗闇の戦闘でもペナルティは-1のみ。隠蔽物発見の視覚判定+2。過去1時間以内の追跡であれば<追跡>+3。
防護点L1(5cp)
 鱗による防護点+1。
一本足(0cp)
 足が真ん中から生えた一本のみだが、行動に支障なし。尻尾による攻撃は蹴りとして扱う。生命力に等しいダメージで使えなくなる。
性的不能(-5cp)
 性別なし。精神的に中性。
好奇心L1(-5cp)、義務感/崇める元素神および出身部族(-10cp)

*身長は、同じ体力の男性人間と同じ。体重は1割増し。


 上半身は蜥蜴人と同じですが、下半身の足に相当する部分が一本の蛇のしっぽであり、いわゆるナーガのような外見をしています。歩行能力は人間とほぼ同じ性能で、移動に何ら支障はありません。ただし、見た目は尻尾ですが実際は足が変化したものなので、この「尻尾」に生え変わり能力はありません。
 蛇人は参謀役で、爬虫人ですが例外的に感性豊かで、皮肉を言ったりもします。戦術の基本として「敵に勝つためには、まず敵を理解せねばならない」という真理があるため、他者の立場で考えられる存在が必要なのです。そのため、どの部族でも少数生産され、宮廷魔術師のような地位にいます。

 平常時は、爬虫人社会には何の役に立たない「文化」の研究を行っており、他種族の言語や風習に精通しています。他の爬虫人と異なり、神への信仰を盲信しておらず、ジョークなども理解します。あくまで理性的に神に「協力」しているに過ぎず、部族や神を大事に思う心はありますが、それは自分の利益になるからという明確な理由があります。
 ただし、その「自由意思」の代償として、エリート階級で唯一「はぐれ爬虫人」を生み出す弊害もあります。 他種族の「文化」への知的「好奇心」が強すぎて出奔したり、長期探求と称して部族とのコンタクトを取らず、外で延々と冒険を楽しんでいる個体もいます。
 また、部族の神があまりに愚行の決断を繰り返す脳筋の神だと、失望のあまり自発的に出ていくケースも、ごく稀ですがあるようです。

 蛇人は最低でも75cpで作成され、魔術師として存在します。はぐれた個体は砂漠と草原(人間の領域)の狭間で隠れ住み、両者の仲介などを行っている事もあるようです。はぐれ者は元素神からの新たな呪文の啓示を受けられないため、大抵は<錬金術>の研究や異文化の学問の研究などを行いながら、知識と力を蓄えています。


●鰐人種族セット(100cp)
敏捷力+1、生命力+1(+20cp)
体力倍増1レベル(+50cp)
 種族のみの特徴。体力2倍。
地位レベル2/騎士(10cp)、財産/快適(10cp)、我慢強さ(10cp)
赤外線視覚(15cp)
 暗闇の戦闘でもペナルティは-1のみ。隠蔽物発見の視覚判定+2。過去1時間以内の追跡であれば<追跡>+3。
防護点2レベル(10cp)
 鱗による防護点+2。
牙1レベル(5cp)
 命中はパンチと同様。ダメージは「切り/突き-2(長さC)」
尻尾2レベル(15cp)
 攻撃に使用可能。ダメージは「叩き/振り+2/長さC,1(後方)」。
生え変わり/尻尾のみ(5cp)
 切断されても一生に一度だけ生え変わる。
性的不能(-5cp)
 性別なし。精神的に中性。
高慢(-5cp)、怠惰(-10cp)、熱狂/崇める元素神(-15cp)
朴念仁(-10cp)、義務感/出身部族の女王(-5cp)

*身長は、倍増前の体力の男性人間の2割増し。体重は5割増し。


 外見は、直立した鰐です。もっとも、鰐に似ているのは頭部と皮膚だけで、体格は長身ですらりとした筋肉質で、身長は2m以上あります。蜥蜴人と同じく尻尾が生えており、切断されても一度だけ生え変わります。
 鰐人は女王近衛兵であり、蜥蜴人が使い捨ての兵卒なのに対し、こちらは少数精鋭のエリート戦士です。種族的に体力倍増を持っているため、長槍など大型の武器を準備時間すらかけずにぶんぶんと振り回せます。牙による噛みつきや尻尾での薙ぎ払いも脅威です。
 ただし怠惰な性格であり、一般の労働は一切行いません。白兵戦はゲーム感覚で楽しみながら鍛錬しています。机の上での勉強とか辛気臭い事は敬遠し、大半の者が武人です。「魔法の素質」を持つ者も稀にいますが、大抵の事は肉体で解決できるため、魔術師でないと使えない魔化アイテムの使用程度に留まります。

 生まれつき地位が高い存在なだけあってプライドが高く、「自信過剰」な者が多いようです。また、護衛という立場上、女王に近寄ってくる者は即座に制圧せねばならないため、「直情」や「残忍」な者も多いようです。
 彼らの人生の目的は、現女王の守護と崇める神の利益だけです。それらのためならば、面倒でも重い腰を上げ、命を張る事も躊躇しません。現女王が死ねば生きる気力を失い、自分たちもあっさり自決してしまいます。次世代を担う王女に対しての義務感は、あんまり働かないようです。

 鰐人は最低でも150cp以上で作成され、近衛兵の任に就きます。女王の信頼も篤いため、外交使節である蛇人の護衛兼お目付け役として随行する事もあります。


●恐竜人種族セット(300cp)
知力+1、生命力+3(+40cp)
体力倍増1レベル(+50cp)
 種族のみの特徴。体力2倍。
財産/富裕(20cp)、地位レベル3/領主(10cp)、高速治癒(5cp)
後援者/火の元素神(大規模/特殊能力持ち)/頻度:たいてい(12以下)(+80cp)
 日常的に啓示を受け、部族運営の方針を指示される。また、召喚(後述参照)の形で実際に神を召喚し、物質界で力を振るってもらう事も。
生得呪文/《火吹き》(40cp)
 生まれつき《火吹き》の呪文が使用可能。判定不要で発動するが、準備時間と消費コストは通常通り必要。レベルが必要な際は15として扱う。
生まれつき<火の元素語>を知力に等しいレベルで習得済み(+2cp)
赤外線視覚(15cp)
 暗闇の戦闘でもペナルティは-1のみ。隠蔽物発見の視覚判定+2。過去1時間以内の追跡であれば<追跡>+3。
不老(15cp)
 寿命自体は存在せず、延々と成長し続ける。
受動防御2レベル(50cp)、防護点2レベル(10cp)
 鱗による受動防御+2、防護点+2。
巨体1レベル(3cp)
 直立状態でサイズ2ヘクス。全長4ヘクスに達する。尻尾の長さも伸びるため2ヘクスまで届く。
牙1レベル(5cp)
 命中はパンチと同様。ダメージは「切り/突き-2」(長さC)
尻尾2レベル(15cp)
 攻撃に使用可能。ダメージは「叩き/振り+2」(長さC,1-2(後方))。
生え変わり/尻尾のみ(5cp)
 切断されても一生に一度だけ生え変わる。
寒暖差に弱い(-5cp)
 体表面積が広いため、放熱しやすい体質。気温10度以下になると全ての行動に-2修正。
使命/産卵/ほぼいつも(-15cp)
 毎日、卵を産む義務がある。
強迫観念/特定条件での自決(-5cp)
 次世代の女王を産み、ある程度育ったのを見届けると、厭世気分にとらわれて自決する。
強迫観念/毎日の祈り(-10cp)
 元素神に対し、就寝前に今日の出来事の報告を脳内で行う。元素神は「報告内容」を読み取り、部族全体の方針を決める。
熱狂/部族の神(-15cp)、朴念仁(-10cp)、義務感/自分の部族(-5cp)

*身長は、倍増前の体力の男性人間の2倍。体重は4倍。


 外見は身長3メートル強のティラノサウルスです。サイズの合う鎧は生産されておらず、また毎日の業務で鎧など邪魔でしかないため、基本的にアクセサリ以外のものは身に付けていません。
 女王は巣穴の最深部で卵を産み続けており、通常は1つの巣に1頭のみ存在します。周辺には世話役担当の亀人と、護衛の鰐人をはべらせています。
 女王の1日の大半は、亀人との政策協議と、卵を産む事で消費されます。就寝前には、必ず神への祈り(報告)をたっぷり時間をかけて行います。そして定期的に神の召喚儀式を行い、神から直接恩恵を受け取ります。女王は崇める神と自分の部族に深い愛情を抱いており、決して仕事をおろそかにすることはありません。

 部族の性格は女王の性格によってほぼ決まると言ってよく、その女王の性格もまた、崇める火の元素神の神格の影響をモロに受けます。なので、好戦的な元素神を崇める部族の女王は好戦的で、頻繁に他部族に喧嘩を売っている暴君となります。

 女王は基本的に不老なので老化はしませんが、成長しすぎて巨大化すると、自重のせいで動くのに多大なエネルギーを使うようになり、何をするにも疲労するようになります。
 そして、いよいよ仕事に耐えられないと判断すると、動けなくなる前に次世代の女王の卵を産み、「王女」として大切に育てさせます。王女の教育には、幾人もの優秀な亀人や蛇人が関わります。やがて王女が十分に育ったのを見ると、厭世気分にとらわれて自決します(元素神からの啓示が王女に対して行われるようになり、自身への啓示が極端に減るためです)。こうして部族全体で世代交代が行われ、組織も一新されます。

 恐竜人は350cp以上で作成され、部族の女王として君臨します。そして、生涯を通じて成長し続けます。女王に固有の名はなく、部族が崇める神の名前と合わせて「女王(クイーン)」とだけ呼ばれます。


●禽竜人種族セット(-25cp)
体力+3、知力-3、生命力+3(+40cp)
赤外線視覚(15cp)
 暗闇の戦闘でもペナルティは-1のみ。隠蔽物発見の視覚判定+2。過去1時間以内の追跡であれば<追跡>+3。
防護点1レベル(5cp)
 鱗による防護点+1。
短命1レベル(-10cp)
 人間の半分。9歳で成人し、25歳から老化が始まる。
地位レベル-4/奴隷(-20cp)
 食べて寝て、たまに女王の相手をするだけ。
財産/どん底(-25cp)
 所有を認められていない。生活必需品は部族が配給。
くいしんぼ(-5cp)、好色(-15cp)、怠惰(-10cp)


 禽竜人(きんりゅうじん)は爬虫人のオスであり、イグアノドンのような姿をしており、大きさが小さい事を除けば恐竜人(女王)と似てなくもありません。尻尾は退化しており、戦闘には使えません。
 その暮らしぶりは家畜同然で、怠惰なので食べてゴロゴロと寝ているだけです。禽竜人の大半はぶくぶくと肥え太らされた結果、「肥満3レベル」(-15cp)の特徴を持っており、まともな労働などできません。

 種族の特徴として「好色」を持っていますが、爬虫人の大半は「中性」として活動しているため、発情する相手は女王だけです。その女王である恐竜人は、アリやハチの女王と異なり、体内に精子を長期間貯蔵する器官がないため、定期的に禽竜人から精子を貰う必要があります。つまり彼らは、そのためだけに生かされているのです。老化して受精能力が下がったと判断された個体は、部族の食糧として即座に処理されます。

 禽竜人は0cpで作成され、一生を檻の中で過ごします。名前もなく、ただ番号で呼ばれます。


●はぐれ者(-5cp/-15cp)
 何らかの理由で部族からはぐれ、単独行動を行う爬虫人です。通常はこの状態になると、爬虫人社会では「地位レベル-4」扱いとなり、帰る場所がなくなります。

 はぐれる理由は様々ですが、一番良くあるのは「部族が戦争に負けて女王は死んだが、自分は生き延びて敗残兵となった」場合です。爬虫人の部族は、他の部族出身者など決して受け入れないため(捕虜は殺して食糧にするだけ)、大勢の蜥蜴人が路頭に迷います。
 大抵のはぐれ蜥蜴人は、どうせ生き延びられないと判断して即座に自決するか、つかの間の自由を得た喜びで「死ぬ前に世界を見てみるか」と荒野を彷徨った果てに、ほとんどが生き倒れますが、稀に信仰対象を黒の月に鞍替えして「シェクラシュ」と呼ばれる双頭の爬虫人に変化し、生き延びる個体もいます。

 一方、蛇人の場合、異種族の文化探求にのめり込んでしまい、定期連絡も怠ったまま外の世界から帰って来なくなる事があります。また、ごくごく稀ですが、崇める元素神が感情的で愚かな決断ばかり下していると、理性的に元素神を見限って部族を離れてしまうといったケースもあるようです。
 元素神や爬虫人部族は「裏切り者」に対しては徹底して非寛容なので、こうした場合も戻る場所がなくなります。

 それ以外の亜種は自発的にはぐれる事などなく、何らかの事情で部族に帰れなくなった場合、元素神への忠誠を貫いて速やかに自決します。禽竜人は自活能力がないので、ほどなくして餓死します。

 蜥蜴人の場合は-5cpの特徴で、「地位レベル」が-4まで下降する代わりに出身部族への「義務感」がなくなります。蛇人の場合は-15cpの特徴で、「地位」の喪失に加えて出身部族および元素神への「義務感」を喪失します。


■■ 独自の武器
●ガラスの武器
 元素神より授かった「硬質のガラス質の物質」の知識により作られたクリスタルの刃物です。
この素材で作られた武器は「上質」として扱われます(低品質や最高品質は存在しません)。
主に剣、斧、槍で用いられ、刃物によるダメージが+1されます。

 「ガラスの武器」は通称であって、実際には石英ガラスに近い性質を持つ未知の物質です。爬虫人の言語を無理やり翻訳すると「炭素クリスタル」(ダイヤモンド?)と呼ばれていますが、ダイヤモンドのように低い熱量で酸化して消失することはなく、鉄以上の高温でないと融点にすら達しません。また通常の鉄の剣とは異なり、磁力の影響を全く受けません。

 「ガラスの武器」の価格は、武器の通常価格に100ムーナ追加したものになります。随分と安いかもしれませんが、この素材は一度折れると超高熱を用いないと再接合できない性質があり、通常の刀鍛冶による補修が出来ず、基本的に使い捨てなので安くなっています。爬虫人たちは、折れたガラスの武器を粉砕して粉状に戻し、初期材料として還元します。

 このガラス状の物質は、一部は鎧にも使われています。鱗状にしてレザー・アーマーに張りつけ、鉄の欠片と同等の強靭な防御力を得られます。この鎧はルール上「スケイル・アーマー」として扱われます。
 爬虫人たちは通常、死んだ同族の皮を用いたレザー・アーマーか、ガラスの鱗を用いたスケイル・アーマーを着用します。砂漠という環境では、通気性の悪さやメンテナンスの不便さから、チェインメイルやプレート鎧が用いられる事はありません。


●マグザード(「ルナル完全版」p203)
 爬虫人が、荷運びや戦闘で使役している巨大なトカゲです。
 背中に10本の角が生えており、遠目で見ると籠を背負っているように見えます。この「籠」スペースが、荷物を載せたり爬虫人が乗り込んで戦うのに、非常に都合がよいわけです。
この生き物は磁力を攻撃・防御手段として使う性質があるため、これを運用する爬虫人たちは、磁力の影響を受けないガラスの武器を装備しているわけです。

 爬虫人は5000ムーナを払う事で、5レベル調教済みのマグザード1頭を所有する事ができます。大抵は有力な亀人(「財産」持ち)が所有しますが、実際の管理や運用は、配下の蜥蜴人が行うケースが多く、蜥蜴人もそれに応じた動物系技能を習得しています。
 マグザードの移動力は決して早くありませんが、砂漠で歩くのに適した形状の足なので、普通に歩くよりはずっと早く移動できます(移動のルールを用いる場合、マグザードが砂漠を歩く場合に限り、地形を「標準的な地形」として扱います…普通に徒歩で砂漠を歩く時の5倍速になります)。



■■ 独自の技能
<鍛冶屋/TL7>(精神/並)
 爬虫人たちは石炭からコークスを生成し、高温精錬が可能な高炉を運用する技術を元素神より教わっています。これにより石油精製や、高温精錬でないと取り出せない金属インゴット(タングステンなど)の生成を行います。
修正:体力が13に1点満たないごとに-1。


<地質学/TL7>(精神/難)
 爬虫人たちは原油を掘り出して精製し、石油化合物を扱う方法を元素神より教わっています。石油化合物は、主に高炉、暖房施設の燃料(重油や灯油など)や防水素材(アスファルト)として使われます。


<錬金術>(精神/至難)
 魔法の金属を用いたエリクサーを生成できます。これも元素神から下賜された知識の一つです。爬虫人は基本的に研究行為など行いませんが、通常業務でも色々と役立つことから、新規のエリクサー開発は例外的に行われています。
 担当するのは主に蛇人ですが、どこぞで拾った未知のエリクサー解析のために、亀人も少しかじっていることがあります。


<魔法冶金学>(精神/至難)
 これは、TL7の<冶金>と魔法素材を専門に扱う<錬金術>が混合した、異貌の神々による異質な法則によって編み出された金属の性質や精錬法の知識です。ルナル世界では一般的ではない魔法金属の生成が行えます(強靭な「ガラスの武器」も、この知識を元に作られています)。実際の生成には、<鍛冶屋/TL7>相当の高熱精錬が必要です。

 GMは必要に応じて、オリハルコンやミスリル、アダマンタイトなどのファンタジー世界によく登場する魔法金属を登場させても構いません。これらは銀の月の異質な理論で作られており、冶金学の常識を無視したものであっても構いません。
 また、それとは別に、通常の冶金学に基づく合金(ステンレスやコバルト合金など)の精錬も可能です。



■■ 独自格闘動作・準技能
 なし



■■ 習得可能呪文
 肉体操作系、火霊系、治癒系、精神操作系、死霊系の5種の呪文を全て習得可能です。系統外の呪文が前提条件に入っている場合、それらは無視できます。
 さらに、銀の月の眷属共通呪文(種族解説ページ参照)が習得可能です。

(グリモアからの導入)
 GMは必要であれば、火霊系の《炎の鎧》《火の雨》を導入しても構いません。この二つはそれぞれデルバイ高司祭、プファイト氏族の独自呪文でもあるので、そちらを参照して下さい。



■■ 召喚可能な元素獣
以下、翼人が召喚可能な風の元素獣の一覧です。

★サラマンドラ(ルナル完全版p184) 召喚コスト:4
 小さな赤いトカゲ。炎を吸収したり吐いたりする。
★アグニ(ルナル完全版p185) 召喚コスト:8
 下半身が炎の蜥蜴人の剣士。優秀な兵士。
★フェニックス(ルナル完全版p185) 召喚コスト:300
 炎をまとう不死鳥。神に等しい存在。
★ウィル・オ・ウィスプ(ルナル完全版p185) 召喚コスト:2
 3つで1組の光の玉。発光能力で支援を行う他、偵察に使われる。
★トゥールスチャ(ルナル完全版p185) 召喚コスト:4
 緑色の炎の柱。炎という見た目に反し、精神攻撃のみ行う。
[原作からの変更点]
 地球における過去の冷戦時代に、共産主義国に対して悪いイメージを受け付けようと、極端な共産奴隷社会を描いてイメージダウンを狙う情報操作が行われた事がありましたが、爬虫人はそのイメージをデフォルメして、ファンタジー世界風に味付けしたものと言えます。

 爬虫人部族は効率生産のみに特化した社会であり、個人の人権などそもそも認められていません。すべては神のために、あらゆる犠牲を払う形態の社会―――現実問題として、人間の精神ではほぼ無理な事は、北朝鮮の情勢や国民の逃走劇を見れば分かるでしょう。人間の脳は、他の脳との融合を前提とはしてないユニットです。
 なのでこの社会形態は、神によって遺伝子レベルで忠誠を植え付けられているからこそ成立しているに過ぎません。一部、頭の良い正常思考の個体が、自分の置かれた立場に不満を抱いて「はぐれ者」になるルールは搭載しておきました。

 爬虫人は彷徨いの月の種族に近い処理がなされており、亜種の種族セット=そのキャラの個性全てを現しています。独自技能も社会全体に影響するものだけであり、格闘動作など個人レベルでの技術の蓄積は存在しません。複雑なコンボなど形成せずとも、鰐人が倍増したパワーで押し切るとか、雑兵である蜥蜴人を並べて複数回攻撃し、相手の能動防御回数を上回ればいいという思考です。
 結果として、効率的な防御技術(例えば《物質障壁》の呪文で守るなど)を行われると、単独の相手に対して蜥蜴人兵士が何人動員されようと突破できないといった、思想一本化の弱点が露呈する事もあります。つまり、冒険者たるPCたちが爬虫人部族と戦う場合は、数押しが無意味な状況を作り出して対処すれば良いということです。


 元素神より下賜された独自技能ですが、高熱を生み出すための「高炉」(文明レベル5以降)の技術、それを扱うための各種燃料の知識、そして高熱によって新たな魔法金属を生み出す冶金学といった部分が主体となっています。また、魔法素材繋がりで、金属元素を用いた<錬金術>も扱えます。

 ただしこれには、致命的な問題点が1つあります。
 爬虫人たちは高度な精錬技術を持ちますが、それを使う「目的」が喪失している点です。彼らの人生観は「元素神に尽くす」こと1点のみで、新たな発明など興味を持ちませんし、自己管理すら神に丸投げしています(生活レベルを向上させようとかいった思考は為されません)。
 そのため、せっかく作り上げた魔法の素材も、「元素神を称えるための巨大な塔を建設する」といった、社会制度には何ら寄与しない宗教行為にのみ浪費され、文明発展に活用されていません(もし活用されていたら<多足のもの>並の文明になっているでしょう)。
 彼らが人口の9割を哀れな奴隷階級とし、機械や魔法による作業の自動化に進まず、あくまで「人手」による物量作戦を取っている事からも、それは明らかです。外から見ると「不自然に高度な装備を持った略奪集団」の域を出ません。

 同族同士で争っている理由も1つではありますが、こうした「新要素を社会の発展に全く活用できてない」部分が、爬虫人が拡張主義でありながら全く拡張できない最も大きな理由ではないかと思います。
 火の元素神は「生産性」を重視するあまり、眷属から自律性を奪いすぎたことが仇となり、著しく成長効率の悪い社会を形成してしまったと思われます。


 あと、爬虫人は魔化作成技術がなく、一般的なウィザードとの交流も皆無なので、基本的に魔化装備は持っていません。ただし、生体装甲(ウロコ)による防護点があるため、普通の鎧でもかなり固くなります。

 また、どうしても魔化アイテムと同等のものが欲しい場合、魔法冶金学による魔法金属を設定し、それによって「魔化アイテムと同等の魔力が込められている」事にして構いません。
 例えば、「魔法金属オリハルコンを用いて鎧を作ると、自動的に<軽量化>1レベルと同等の魔力が付与される」とか、「魔法金属ミスリルを用いた防具には、自動的に<強化>1レベルと同等の魔力が付与される」といった具合です。他にも、「魔法金属ヒヒイロカネを用いて剣を作ると、剣先から《火球》を発射できる」といった、能動的な魔力を持つ金属を設定しても構いません。
 これらの価格も、通常の魔化アイテムと同じように計算し、「財産」から所持金を減らして「購入」する形になります。ただし砂漠の気候の性質上、チェインメイルやプレート鎧は基本的に使われない事に注意して下さい(暑過ぎて、着用による消耗に耐えられません)。
 魔法金属で鎧を作るのであれば、通常はスケイル・アーマーに使われます。武器の場合は、単純に武器の品質を上げて下さい(<鋭さ>や<正確さ>といった魔化が付与される設定でもよいでしょう)。


 以下、魔法金属のサンプルを挙げておきます。あくまで管理人が勝手に考えたものなので、都合に応じて自由に設定を変えて下さい。
 これらの魔化のうち、パワーレベルが設定されているものは「その金属を用いて作れば、最低限賦与が保障される魔力」であり、鍛冶屋の腕によってさらに高いパワーレベルが賦与できる事にする方が、融通が利いて面白くなるでしょう。

●オリハルコン
 実在したのではないかとされる、おそらくは銅系列の合金。古代ギリシャやローマの文献に登場する。鋼鉄の強度と銅の柔軟性を兼ね備えるとされる。一部のファンタジー世界では、重力制御の魔力を持つという設定がある。
性能:強度は鋼鉄と同程度。剣にした場合、通常品質以上として扱う。
魔力:
武器の場合は《確かさL1》と同等の効果が付与。
防具に使用した場合は《軽量化L1》と同等の効果が付与。

●ミスリル
 トールキンのファンタジー世界「中つ国」に登場する架空の金属。銀の輝きと鋼をしのぐ強度を持つ。ファルコムの作品「イース」シリーズでも、クレリアという名の非常によく似た金属が登場する。
性能:鋼鉄より1ランク上の強度。剣にした場合、上質以上として扱う。
魔力:
武器に使用した場合は《鋭さL1》と同等の効果が付与。
防具に使用した場合は《強化L1》と同等の効果が付与。

●ヒヒイロカネ
 日本神話に登場する伝説の金属(合金?)。日緋色金と表記され、太陽のように赤い金属。金より比重が軽く、ダイヤ以上の硬度を持ち、驚異的な熱伝導率を誇る。また、永遠に錆びない。創作物語では熱伝導率の部分が誇張され、火を操る魔力を持つ。
性能:鋼鉄より固い。剣にした場合、最高品質として扱う。
魔力:
武器に使用した場合は《火炎》《加熱》《火球》《火炎武器》などの魔化が付与(いずれにするかは魔法鍛冶屋の選択)
防具に使用した場合は《防熱》の魔化が付与。


 なお、爬虫人の元素魔法に治癒系呪文が入っていますが、彼らは儀式魔法などを用いて不老不死を達成する事はありません。なぜなら彼らは極端な全体主義者であり、個人は神のためにのみ存在し、個人そのものに価値など認めていないからです。
 必要な人材がいれば、また卵から羽化させて育成すればいいと考えており、個人の延命など行いません(コストが高く時間と手間暇がかかるので採算が取れないと判断)。

 ただし、部族からはぐれた蛇人の魔術師が、《老化停止》など比較的安いコストの呪文で延命している事ならあるかもしれません(ウィザードの項目にある「魔術による不老」(10cp)を獲得させて下さい)。
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