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■第1節 村人のNPC
 この項では、村人の一般市民データを紹介していく。

 CP総計は通常0~25cpだが、社会経験を積むに伴い、職工頭などの年長者は、相応のCPに増加している(50cp)。また、亜人種であるドワーフやエルファは、社会体制が人間とは異なり、子供1人1人を大事に育てるため、人間の一般人より平均CPが高いのが普通である(最低50cp)。
 各キャラクターの不利な特徴だが、総計25cp以下で-20cp(+癖)まで、50cpで-30cp(+癖)まで、75cp以上で-40cp(+癖)までとなっている。これは、CP総計が少ない者ほど、社会不適応の度合いが低くないと生き残れないからという事情による。
 各キャラクターデータの最後には、即席で戦闘で用いるためのモンスターとしてのデータも表記した。ただし、全く戦闘力のない職に関しては、逃走か降伏しかないので省略している。

 なお、各職業をベーシックの職業ルールに当てはめる場合のために、職業表から該当する職のデータを抜粋して表記してある。これは「ガープス・ベーシック完訳版」のものであり、初版ベーシックと異なる部分が多くあるので注意してほしい(給与額が大きく違う、農民の職業判定値が固定値、など)。
 
■農民
 ルナルにおける農民は、土地を持つか持たないかの二つで分かれます。すなわち「自作農」と「小作農」です。両者の違いは、土地を持つか持たないかの違いだけですが、それによって「財産」や「地位レベル」に影響が出ます。

(自作農)
 自分の土地を持ち、耕す農民です。主に家族の長兄が、父親から土地を継承してこれになります。領主に対して納税の義務を負いますが、賦役義務(公務ボランティア)は金銭で免除可能なので、それなりに自由時間があります。自作農は土地を持たぬ小作農を雇い入れ、土地を開墾させたり農作業を手伝わせる事もあります。

 自作農の財産レベルは「標準」から「富裕」までさまざまで、歴史ある農家だと、領主に対しても発言力を持っています。あるいは辺境の小さな農村の場合、富農が「村長」として領主代行を行う事もあります。

(小作農)
 自分の土地を持たず、土地を借りて耕したり、他の地主(自作農)に雇われている農民です。リアド大陸における農民の大半がこの状態です。
 なお、リアド大陸では奴隷制度が認められていないため、いわゆる「農奴」は存在しないことになっています(ただし闇タマットの債務奴隷としての農奴は存在しますが…)。

 自作農の財産レベルは「貧乏」以下であるのが普通です。また事実上、土地に縛られるため、地位レベルがマイナス1されます(生活費$100)。
 また、賦役義務を免除するだけの資産も持たないので、定期的に公共事業(主に清掃業務など)にも参加させられます。特に戦時に臨時徴兵される者の大半は、この小作農です(自作農は金で兵役を免除するのが普通です)。

 自作農、小作農問わず、農民の主な仕事は「納税のための小麦の生産」「食糧確保のためのジャガイモやニンジン、トウモロコシなど根菜類の生産」「ワインを作るためのブドウ園の経営」などになります。基本的には、どの作業も<農業>技能で行う事が可能です(自発的に専門化する事は可能です)。

 農民が領主に対して納税する作物は、主にパンの材料となる小麦です。必然的に小麦の価格が高くなるため、農民たちは小麦を食糧としては摂取せず、貨幣に変えてしまいます。
 代わりに主食となるのは、雑穀(ライ麦、大麦、燕麦、そば)をおかゆ状にしたものや、それらを鍋や釜を使って熾火で焼いた、固いパンとなります。一方、納税された小麦粉は細かいふるいにかけられ、発酵後にパン焼き窯で焼かれ、柔らかい食パンとして貴族の食卓に並びます。
 農民の多くは1日に3~4回食事を行います。菜食中心で、肉はたまにしか摂取できません。そのため、肉体労働に従事しているにも関わらず、体格はあまり良くはなりません。ですが、栄養バランスのとれた生活となっているため、肉食中心でビタミン不足に陥り、持病持ちが多い貴族と異なり、健康状態は概ね良好です。
 農民の平均寿命は30歳以下(最大寿命は45歳前後)で、ロクな暖房器具もない中での過酷な労働の毎日なので、過労死する農民は絶えません。農家の妻は、人生の半分近い期間を妊娠状態で過ごします。

 農夫に嫁ぐ妻も基本的には農家出身であり、夫と一緒になって農業を行います。夫が土地持ちの「自作農」の場合、妻は夫の土地に雇われている「小作農」として扱います。


【職業表から抜粋】
●厳しい職業
小作農*(<農業>12レベル以上、体力10以上)
1月の給与額:$300
判定基準値:12
ファンブル:1月分の給与喪失/失業+2月分の給与喪失

●標準の職業
自作農*
(<農業>12レベル以上、体力10以上、農地)
1月の給与額:$800
判定基準値:12
ファンブル:1月分の給与喪失/2月分の給与喪失+2Dダメージ
■農民 (総計25CP)
人間/男女共通 身長173cm(168cm) 体重72kg(58kg)

■■ 能力値
(30cp)
ST10(0cp)
DX11(10cp)
IQ11(10cp)
HT11(10cp)

■■ 特徴 (0/-25cp)
サリカ平信者(0cp)
朴訥(-10cp)、義務感/家族(-5cp)など。小作農の場合は「地位レベル-1」(-5cp)、「財産/貧乏」(-10cp)を含む、癖(-5cp)

■■ 技能
(20cp)
斧/メイス(1cp/Lv10)、ナイフ(0.5cp/Lv10)
御者/馬(4cp/Lv12)、乗馬(4cp/Lv12)、動物使役(6cp/Lv12)
農業(4cp/Lv12)、地域知識/地元(0.5cp/Lv10)
■■ 装備 総重量6.5kg(無荷) 所持金710ムーナ
ハチェット($40 1kg) Lv10 切り1D(長さ1/準備1T)
大型ナイフ($40 0,5kg) Lv10 切り1D-2(長さC,1)/刺し1D-2(長さC)
ライト・レザー($210 5kg)
■■ 身体能力
格闘:パンチ/キック L11/9 叩き1D-4/1D-2
移動力=5 能動防御=よけ:5/受け:5/止め:-
受動防御/防護点=1/1
●モンスターとしてのデータ
体力:10 敏捷力:11 知力:11 生命力:11
移動力:5 能動防御:よけ5/受け5/止め-
受動防御/防護点:1/1
攻撃:
ハチェット/技能レベル10=切り1D(長さ1 準備1ターン)
大型ナイフ/技能レベル10=切り1D-2(長さC,1)/刺し1D-2(長さC)
格闘パンチ/技能レベル11=叩き1D-4(長さC,1)

 戦闘が予想される際のデータです。普段は腰にナイフを下げている程度で、鎧も着用していません。自作農も小作農も、データ的にはほぼ差がありません。「財産」が快適以上の富農の場合、単純にCP総計を増やして下さい。

 なお、標準的な自作農の家庭の収入と支出ですが、夫が自作農($800)、妻が小作農($300)で、二人の生活費(合計$300)を差し引くと残り$800です。子供は「未成年」なので地位レベル-2(生活費$50)として計算すると、子供6人(合計$300)くらいなら余裕を持って育てられ、まだ他の小作農を雇う(1人につき$300)余裕もあります。これが小作農の一家だと、両親の収入(合計$600)から二人の生活費(合計$200)を差し引いた分は$400となり、なんとか6人くらいまでなら子供を育てられる計算になります。
 なお、文明レベル3では医療が未発達なため、多産多死の時代です。1つの家庭で生まれる子供は平均して5~6人、無事に成人できる子は2~3人といったところです。
■司祭
 ルナル世界において、中世ヨーロッパの「各村の司祭」の役割を果たしているのが「サリカの巫女」です。小さな村でも「入信者」以上、街であれば「神官」クラスが担当します。
 サリカ神は女性神格であるため、一般に司祭は女性が務めますが、男性の司祭もいないわけではありません。

 サリカの巫女は非常に忙しく、基本的に働き者の女性です。農作物収穫期の奉納の儀式を執り行ったり、一般庶民の悩み事を聞いたりする他、子供たちに「読み書き」や基礎的な算術を教えます。リアル中世とは異なり、ルナル世界の司祭は領主の子供から農民に至るまで、分け隔てなく知識を授けます。また負傷者や病人に対し、薬草学による治療の役割も果たします。
 大きな街では、複数の神官が神殿に在籍し、分担してこれらの役割を行いますが、村レベルだと、神殿代表の年配の巫女が1人、次世代を担う予定の若い見習い巫女が1人の合計2人という構成が一般的です。後継者がいない村だと、年配の巫女が孤軍奮闘する事も珍しくありません。

 村においては、領主と民衆の間をトラブルを解決するのも巫女の役割です。民衆の不満を聞き、柔らかい表現に変えてから領主に伝え、状況の改善を試みるための交渉を行います。主な交渉内容は、税収の軽減や公共施設の利用制限の緩和、森での採取作業を妨害する害獣の討伐依頼などになります。
 また領主側も、巫女に裁判や決済で必要な公文書作成の仕事を依頼してきます。サリカは言葉を司り、その神官は読み書きを教える立場ですから、正確な文書を書くにはサリカ神官に依頼するのが最適という、至極まっとうな理由によるものです。

 こうした役割上、巫女はそれなりの発言力と財力を持ちますが、基本的には民衆側の味方する事が多いようです。巫女は農家出身者が大半である上、悩みを聞いたり読み書きを教えているうちに、民衆側に情が移ってしまうようです。領主の圧政に対して農民がレジスタンス(反抗)を起こす際なども、サリカの巫女が反乱の首謀者として農民たちを率いるケースが多く見られます。
 しかし、美しい容姿と高い知性を持ち、誠実で善良なサリカの巫女は、一般に「理想の妻」像とされるため、領主が結婚相手として(特に政略結婚の相手となる貴族がいなければ)、自分の村のサリカの巫女を選ぶのは良くあるパターンです。

 なお、サリカの巫女は世襲制ではなく、一般市民の中から特に優秀な女性が努力してなる職なので、一般市民が貴族階級に出世する登竜門でもあります。もっとも、大抵の巫女は財力に余裕のある富農出身です。親が大金を出して都市部のペローマ神殿に入学させ、入信者になった後、帰郷させてサリカ神殿に仕えさせる形になります。


【職業表から抜粋】
●儲かる職業
宗教的指導者(知力12以上、<外交>15レベル以上、「入信者」以上)
1月の給与額:$5000
判定基準値:必要条件で最も高い技能or能力値レベル
ファンブル:1月分の給与喪失/失業+2月分の給与喪失
■司祭 (総計50CP)
人間/女 人間 身長168cm 体重58kg

■■ 能力値
(40cp)
ST10(0cp)
DX12(20cp)
IQ12(20cp)
HT10(0cp)

■■ 特徴 (20/-35cp)
サリカ入信者(5cp)、魅力的な容姿(5cp)、財産/快適(10cp)
誠実(-10cp)、平和愛好/専守防衛(-15cp)、義務感/村人(-5cp)など、癖(-5cp)

■■ 技能 (25cp)
バトル・ファン(2cp/Lv12)、弩(1cp/Lv12)、格闘(1cp/Lv12)
サリカの舞い(2cp/Lv12)、乗馬(2cp/Lv12)
医師☆(2cp/Lv12)、本格処置(1cp/Lv12)、記憶術(2cp/Lv10)
農業☆(1cp/Lv12)、気象学☆(1cp/Lv12)
外交☆(8cp/Lv15)、指導☆(1cp/Lv12)、地域知識(1cp/Lv12)、礼儀作法(-/Lv14)
■■ 装備 総重量11.7kg(軽荷) 所持金840ムーナ
バトル・ファン($100 1kg)×2 Lv12 (閉)叩き1D(長さ1)/(開)1D-3(長さ1)
クロスボウ($150 3kg) Lv12 刺し1D+2 抜撃12 正確さ4 射程200/250m
矢筒($10 0.2kg <農場の角>魔化+$100)
ヘビー・レザー($350 7.5kg <強化L1><防御L1><軽量化L1>魔化+$250)
救急箱($100 5kg <応急処置>+2)
■■ 身体能力
格闘:パンチ/キック L12/10 叩き1D-3/1D
移動力=4 能動防御=よけ:4/受け:7/止め:7
受動防御/防護点=4/3
●モンスターとしてのデータ
体力:10 敏捷力:12 知力:12 生命力:10
移動力:4 能動防御:よけ4/受け7/止め7
受動防御/防護点:4/3
攻撃:
バトル・ファン/技能レベル12=叩き1D(長さ1)
クロスボウ/技能レベル12=刺し1D+2(抜撃ち12 正確さ4 射程200/250m)
格闘パンチ/技能レベル12=叩き1D-3(長さC,1)
特殊:本格処置12レベル(所要時間1時間/1D点回復)

 村の近くにモンスターが出没している時などの警戒時の装備です。
 なお、「儲かる職業」に就いていますが「財産」レベルが快適止まりなので、1月の給与額は0.4倍になっています($2000)。辺境の村だと、「財産/標準」止まりであることも珍しくありません(給与額0.2倍 $1000)。都市部ならまだしも、村の巫女の財力はこれが限界です。
■鍛冶屋
 ルナル世界の村の文明を守る職業で、村の鍛冶場=ジェスタ神殿と見なされるのが普通です。どんなに小さな辺境の村でも、必ず1人以上は存在します。

 彼らは鉄を始めとする金属加工の技術を持ち、農機具や生活用品、刀剣や鎧といった武器の作成・修理を行います。必要な技能は<鍛冶屋>となります。
 鍛冶屋の多くは、鍛冶の神であるジェスタを信仰していますが、ジェスタ神は教義的に戦闘にしか使えない道具の生産を好まないため、剣や槍を作る鍛冶屋の中には、戦神としてのタマットを崇めている者もいます。

 低い文明レベルの金属加工では、<鍛冶屋>技能を使う際に体力13以上が必要なため、鍛冶屋を目指す者は男性がほとんどです。若い頃から仕事を通じて体を鍛えているのが普通で、修行の過程で必要な体力を獲得します。
 街の職工は、金属加工と革細工と木工で分業化されており、複数の職工が連携して1つの商品を作り上げます。しかし一方で、辺境の村や地方の小規模な街では人材が不足している事から、金属加工を行う鍛冶屋が、革細工や木工も兼業します。

 鍛冶屋の妻となる女性は通常、体力13以上という条件を満たしていないので、大抵は店番(マネージャー)を担当します。あるいは妻が木工職人や革細工職人であり、鍛冶屋の旦那と連携して製品を作る事もあります。
 都市部の鍛冶屋は、ジェスタ神殿を中心としたギルド体制を取っており、1人の職工頭が複数の弟子を率いる職人集団がいくつも群れている状態ですが、辺境の村などでは、弟子レベル(14レベル前後)の者が「村で唯一の鍛冶屋であり、事実上の職工頭」であるのが一般的です。

(宝石彫刻家)
 ダイヤモンドやルビー、サファイアなどの希少石を専門に扱い、宝石の加工・研磨・彫刻に従事する職人は、<鍛冶屋>技能ではなく<宝石屋>技能で現されます。鍛冶屋と異なり腕力は必要ない分、繊細さや美的センスが要求されます。これも石を扱うため、ジェスタ信仰の範囲に入ります。主に頭脳派のドワーフが、これを目指す事が多いようです。

 取引相手は、裕福な市民や貴族層となるため、村にいる事はありません。しかし、富が集積する都市部では、宝石に両替する事で貨幣よりも少ない量で資産の持ち運びが可能なため、一般市民相手でも一定の需要が存在します。

(木工職人、革職人、織物職人)
 木材や革、布を扱う職人は、鍛冶屋とは別の専門職として存在します。いずれも鉄や石といった無生物ではなく、木や動物の皮といった生体素材を扱うことから、ジェスタ神の担当外です。一般に「動かない」生物である木材を扱うのは、記憶と信念といった不動の要素を司るサリカ信者、自由に動き回る動物の生体素材を扱うのは、気まぐれと忘却といった移動の要素を司るアルリアナ信者が担当します。またアルリアナは、風でたなびく布も扱います(布の原材料は植物の綿や麻、羊から採れる羊毛です)。

 これらの職人は、鍛冶屋のように腕力が必要とされないため、女性の職人がそれなりの割合を占めています。鍛冶屋に嫁いだ嫁もまた職工であり、夫の道具制作のフォローに回るといった事も、ルナル世界では特に珍しい事ではありません。
 なお、これらの職人のうち、服飾を生業とする織物職人に関してのみ、人間よりも彷徨いの月のフェリア種族の方が適正があり、服飾産業はほとんどフェリアの独擅場です。

 初版ガープスには織物職人に該当する技能がありませんが、「ルナル完全版」のフェリアの独自技能になっている<服飾>(精神/並)技能を、誰でも学ぶことが可能な一般技能として扱って下さい。この技能は、紡績(糸を作る工程)と機織り(糸から布を作る工程)の両方の工程を含むものとします(自発的に専門化する事も可能です)。

(マネージャー)
 鍛冶屋の店番や取り引き交渉、金銭管理全般を行います。大抵は、鍛冶屋に嫁いだ嫁の仕事です。鍛冶屋が大規模になって複数の弟子を抱えるようになると、職工頭は仕事に追われ、マネージメントまでは手が回りません。そのため、専門の会計士が必ず1人以上雇われます。これらを担当する者は、商業を守護するガヤンを信仰しています。


【職業表から抜粋】
●標準の職業
職工*
(技術系技能14レベル以上)
1月の給与額:$80×必要技能
判定基準値:必要条件で最も高い技能-2
ファンブル:失業/失業+1月分の給与喪失

小売商*(<商人>12レベル以上、店) *マネージャー相当
1月の給与額:$80×必要技能
判定基準値:必要条件で最も高い技能-1
ファンブル:1月分の給与喪失/破産

●快適な職業
職工頭*(技術系技能20レベル以上)
1月の給与額:$170×必要技能
判定基準値:必要条件で最も高い技能-4
ファンブル:失業/失業+2月分の給与喪失
■鍛冶屋 (総計25CP)
人間/男 身長180cm 体重75kg

■■ 能力値
(30cp)
ST13(30cp)
DX10(0cp)
IQ10(0cp)
HT10(0cp)

■■ 特徴 (0/-25cp)
ジェスタ平信者(0cp)
誠実(-10cp)、義務感/家族(-5cp)など、癖(-5cp)

■■ 技能
(20cp)
斧/メイス(2cp/Lv10)、両手斧/メイス(2cp/Lv10)、ナイフ(1cp/Lv10)
鍛冶屋(10cp/Lv14)、革細工(1cp/Lv10)、武具屋/1種に専門化(0.5cp/Lv13)、木工(2cp/Lv10)
商人(0.5cp/Lv8)、地域知識/地元(1cp/Lv10)
■■ 装備 総重量25kg(軽荷) 所持金360ムーナ
作業用ハンマー(メイス扱い $50 2.5kg) Lv10 叩き2D+2(長さ1/準備1T)
大型ナイフ($40 0,5kg) Lv10 切り1D+1(長さC,1)/刺し1D(長さC)
チェイン・メイル($550 22kg)
■■ 身体能力
格闘:パンチ/キック L10/8 叩き1D-2/1D
移動力=4 能動防御=よけ:4/受け:5/止め:-
受動防御/防護点=3(1)/4(2)
■鍛冶屋の長 (総計50CP)
人間/男 身長180cm 体重75kg

■■ 能力値
(40cp)
ST13(30cp)
DX10(0cp)
IQ11(10cp)
HT10(0cp)

■■ 特徴 (15/-35cp)
ジェスタ入信者(5cp)、財産/快適(10cp)
誠実(-10cp)、頑固(-10cp)、義務感/家族(-5cp)など、癖(-5cp)

■■ 技能
(30cp)
斧/メイス(2cp/Lv10)、両手斧/メイス(2cp/Lv10)、ナイフ(1cp/Lv10)
鍛冶屋☆(18cp/Lv20)、革細工(2cp/Lv12)、武具屋/1種に専門化☆(1cp/Lv16)、木工(2cp/Lv10)
商人(1cp/Lv10)、地域知識/地元(1cp/Lv11)
■■ 装備 総重量25kg(軽荷) 所持金360ムーナ
作業用ハンマー(メイス扱い $50 2.5kg) Lv10 叩き2D+2(長さ1/準備1T)
大型ナイフ($40 0,5kg) Lv10 切り1D+1(長さC,1)/刺し1D(長さC)
チェイン・メイル($550 22kg)
■■ 身体能力
格闘:パンチ/キック L10/8 叩き1D-2/1D
移動力=4 能動防御=よけ:4/受け:5/止め:-
受動防御/防護点=3(1)/4(2)
■ドワーフの鍛冶屋 (総計50CP)
ドワーフ/男 身長126cm 体重68kg

■■ 能力値
(30cp)
ST13(20cp)
DX10(0cp)
IQ11(10cp)
HT10(0cp)

■■ 特徴 (30/-35cp)
ドワーフ種族セット(15cp)、ジェスタ入信者(5cp)、財産/快適(10cp)
頑固(-10cp)、高慢(-5cp)など、癖(-5cp))

■■ 技能
(25cp)
斧/メイス(2cp/Lv10)、ナイフ(1cp/Lv10)
鍛冶屋☆(17cp(+1cp)/Lv20)、革細工(2cp/Lv12)、武具屋/1種に専門化☆(1cp/Lv16)、採掘(-/Lv11)
商人(1cp/Lv10)、地域知識/地元(1cp/Lv11)
■■ 装備 総重量25kg(軽荷) 所持金360ムーナ
作業用ハンマー(メイス扱い $50 2.5kg) Lv10 叩き2D+2(長さ1/準備1T)
大型ナイフ($40 0,5kg) Lv10 切り1D+1(長さC,1)/刺し1D(長さC)
チェイン・メイル($550 22kg)
■■ 身体能力
格闘:パンチ/キック L10/8 叩き1D-2/1D
移動力=4 能動防御=よけ:4/受け:5/止め:-
受動防御/防護点=3(1)/4(2)
●モンスターとしてのデータ
体力:13 敏捷力:10 知力:10 生命力:10
移動力:4 能動防御:よけ4/受け5/止め-
受動防御/防護点:3(1)/4(2)
攻撃:
ハンマー(メイス扱い)/技能レベル10=叩き2D+2(長さ1 準備1ターン)
大型ナイフ/技能レベル10=切り1D+1(長さC,1)/刺し1D(長さC)
格闘パンチ/技能レベル10=叩き1D-2(長さC,1)

 戦闘が予想される際の装備です。普段は夏服とナイフ程度しか装備していません。三者共に戦闘データ的には差異がないので、一般鍛冶屋のデータのみ表記します。
 なお、職工頭は都市部にのみ存在します。ドワーフの鍛冶屋は、成人した時点で大よそこの腕前(!)なので、弟子入りなどは行わず、ドワーフの自治都市などで単独で店を開いています。一部のドワーフが、人間の街で店を開く事もあります。
■木工職人 (総計25CP)
人間/女 身長168cm 体重58kg

■■ 能力値
(30cp)
ST10(0cp)
DX12(20cp)
IQ11(10cp)
HT10(0cp)

■■ 特徴 (0/-25cp)
サリカ平信者(0cp)
誠実(-10cp)、義務感/家族(-5cp)など、癖(-5cp)

■■ 技能
(20cp)
弓矢(4cp/Lv12)、ナイフ(1cp/Lv12)
革細工(2cp/Lv12)、武具屋/弓(0.5cp/Lv14)、木工(8cp/Lv14)、彫刻(2cp/Lv12)
家事(1cp/Lv10)
商人(1cp/Lv10)、地域知識(0.5cp/Lv10)
■■ 装備 総重量6.7kg(無荷) 所持金640ムーナ
レギュラーボウ($100 1kg) Lv12 刺し1D-1 抜撃ち13 正確さ2 射程150/200m
矢筒($10 0.2kg) 矢($2)×10
大型ナイフ($40 0,5kg) Lv12 切り1D-2(長さC,1)/刺し1D-2(長さC)
ライト・レザー($210 5kg)
■■ 身体能力
格闘:パンチ/キック L12/10 叩き1D-4/1D-2
移動力=5 能動防御=よけ:5/受け:4/止め:-
受動防御/防護点=1/1
●モンスターとしてのデータ
体力:10 敏捷力:12 知力:11 生命力:10
移動力:5 能動防御:よけ5/受け4/止め-
受動防御/防護点:1/1
攻撃:
レギュラーボウ/技能レベル12=刺し1D-1(抜撃13 正確2 射程150/200m)
大型ナイフ/技能レベル12=切り1D-2(長さC,1)/刺し1D-2(長さC)
格闘パンチ/技能レベル12=叩き1D-4(長さC,1)

 戦闘が予想される際の装備です。<弓矢>技能は、自分が作った弓の精度を確かめるための試射に用いるもので、本来は戦闘を想定していません。
 鍛冶屋に嫁いだ木工職人の妻を想定しています。主に家具や弓を作っていますが、夫である鍛冶屋が斧などを作る際は、柄の部分の作成も担当します。
■革細工職人 (総計25CP)
人間/女 身長168cm 体重58kg

■■ 能力値
(30cp)
ST10(0cp)
DX11(10cp)
IQ11(10cp)
HT11(10cp)

■■ 特徴 (5/-25cp)
アルリアナ平信者(0cp)、魅力的な容姿(5cp)
お祭り好き(-5cp)、好奇心1レベル(-5cp)など、癖(-5cp)

■■ 技能
(15cp)
ナイフ(0.5cp/Lv10)、ナイフ投げ(0.5cp/Lv10)
革細工(6cp/Lv14)、服飾(4cp/Lv12)、武具屋/防具(0.5cp/Lv14)
家事(1cp/Lv10)、社交(1cp/Lv10)、商人(1cp/Lv10)、地域知識(0.5cp/Lv10)
■■ 装備 総重量1.5kg(無荷) 所持金940ムーナ
大型ナイフ($40 0,5kg) Lv10 切り1D-2(長さC,1)/刺し1D-2(長さC)
(投擲) Lv10 刺し1D-2 抜撃ち12 正確さ0 射程8/15m
夏服($20 1kg)
■■ 身体能力
格闘:パンチ/キック L11/9 叩き1D-4/1D-2
移動力=5 能動防御=よけ:5/受け:4/止め:-
受動防御/防護点=0/0
 一応、ナイフを扱えますが、気まぐれなアルリアナ信者のこと、戦闘になったら風のように逃げてしまいます(モンスターデータは省略)。
 鍛冶屋に嫁いだ革細工職人の妻を想定しています。普段の仕事は、馬具(鞍)やカバン、レザー・アーマーの作成などです。人間社会の場合、服飾も兼ねている事が多いようです(専門でやってもフェリアのデザイナーに太刀打ちするのは困難なので…)。
■フェリアの織物職人 (総計50CP)
フェリア/女 身長41cm 体重14kg

■■ 能力値
(10cp)
ST2(8)(0cp)
DX11(0cp)
IQ12(10cp)
HT9(0cp)

■■ 特徴 (40/-35cp)
フェリア種族セット(20cp)、魅力的な容姿(5cp)
月の賜り物/[思考感知]パワーレベル3(9cp)、月の賜り物/[心の声]パワーレベル3(6cp)
お祭り好き(-5cp)、好奇心1レベル(-5cp)など、癖(-5cp)

■■ 技能
(35cp)
ナイフ(0.5cp/Lv10)
皮細工(1cp/Lv12)、服飾(18cp/Lv20)、武具屋/防具(0.5cp/Lv15)
生存/森林(2cp/Lv12)、忍び(1cp/Lv10)
商人(2cp/Lv12)、地域知識(1cp/Lv12)、礼儀作法(1cp/Lv12)
[月の賜り物]
思考感知(4cp/Lv12)、心の声(4cp/Lv12)
■■ 装備 総重量0.35kg(無荷) 所持金960ムーナ
ダガー($20 0,1kg) Lv10 切り0(長さC,1)/刺し0(長さC)
夏服($20 0.25kg)
■■ 身体能力
格闘:パンチ/キック L11/9 叩き0/0
移動力=5(飛行) 能動防御=よけ:7/受け:4/止め:-
受動防御/防護点=0/0
 主に街を出入りしている彷徨いの月のフェリア種族の服飾デザイナーです。ある程度の「心の声」が使えますが、実際に戦闘になったらサイズ的に人間にはかなわないので、基本的に逃走します(モンスターデータは省略)。
 フェリアの街は森の中にあるため、街だけではなく村に出向く事もあります。村で商品を卸した場合、酒場の主人が営む雑貨屋などで売られています。
■会計士 (総計0CP)
人間/女 人間 身長165cm 体重57kg

■■ 能力値
(10cp)
ST 9(-10cp)
DX10(0cp)
IQ12(20cp)
HT10(0cp)

■■ 特徴 (5/-25cp)
ガヤン平信者(0cp)、魅力的な容姿(5cp)
誠実(-10cp)、義務感/家族(-5cp)など、癖(-5cp)

■■ 技能 (10cp)
武具屋/1種に専門化(1cp/Lv16)
家事(2cp/Lv12)、会計(4cp/Lv12)
商人(2cp/Lv12)、地域知識(1cp/Lv12)
■■ 装備 総重量1kg(無荷) 所持金180ムーナ
夏服($20 1kg)
■■ 身体能力
格闘:パンチ/キック L10/8 叩き1D-4/1D-2
移動力=5 能動防御=よけ:5/受け:-/止め:-
受動防御/防護点=0/0
 戦闘力は皆無なので、モンスターとしてのデータは省略します。
 鍛冶屋に嫁いで店番をしている妻を想定しています。<武具屋>技能もかじっているので、簡単な武器修理の依頼であれば、妻が直接片づけてしまいます。
■牧人
 中世ヨーロッパの村において、農民が安定したタンパク質を獲得するためには、家畜を飼う必要がありました。しかし、土地に縛られた農民に、放牧を行う余裕など全くありません。
 そこで、専業の牧人に家畜を預け、育成を任せました。

 牧人も村人の一員ですが、春から秋にかけて、各家から預かった家畜を引き連れ、各地の草原を延々と旅をします。冬になると村に帰ってきて、預かっていた家畜を返却し、報酬を貰って冬の間のみ自宅で過ごします。このような立場から、通常は気まぐれと忘却を司る女神アルリアナを信仰しています。

 リアド大陸の旅は非常に危険です。家畜や牧人自身が、狼などの獣や人間の野盗に襲われる危険性があるからです。さらに、危険なモンスターと遭遇する可能性もゼロではありません。そのため、ルナル世界の牧人はある程度の戦闘力を持ち、さらに同じ村出身の牧人同士で群れて旅をします。また、牧人1人に付き、1頭以上の自身が訓練して躾けた牧羊犬を必ず連れており、群れを誘導したり害獣から守ったりするのを手伝わせます。
 家畜が病気になる事も、牧人にとって悩みの種の1つです。また、牧人自身の体調管理も、自分でやらねばなりません。そのため、<獣医>や<生存/草原>、<応急処置>などの各種技能を習得しています。

 なお、モンスターによって家畜に損害が出た場合、やむ得ない事情なので牧人の責任が問われる事はありません。ただし、家畜が他所の畑に入って作物に被害を出した場合や、病気で死傷した場合は賠償責任を負います。これらは春に旅立つ際に、ガヤン神殿で契約として誓わされます。

 牧人は、親から継承する土地がまず回ってこないであろう農家の末っ子などがなります。史実の牧人は、民間医療や呪術に通じた異端児とされ、同じ村に4年以上雇われる事はなかったといいます。しかしルナルでは、アルリアナに守護された正規の職業として認められており、そのような迷信や迫害は存在せず、故郷から追い出されるような事はありません。また、平野部の街のアルリアナ神殿には牧人ギルドが併設されている事もあり、牧人同士の相互援助や情報交換も行われています。


 なお、村人全員が牧人の形態をとっているのが「遊牧民」です。遊牧民は財産一式を持ち運んでいるため、軍馬を数頭率い、弓騎兵が務まるレベルの戦闘力を所持しています。普通の国の牧人は、馬に乗れるほど「財産」を持っている事はほとんどありません。


【職業表から抜粋】
●標準の職業
牧人*(動物系技能の合計40以上)
1月の給与額:$700
判定基準値:<御者>技能
ファンブル:1月分の給与喪失/2月分の給与喪失+2Dダメージ
*当サイトのオリジナルです。「護衛、兵士」と「自作農」が元になっています。
■牧人 (総計25CP)
人間/男女共通 身長173cm(168cm) 体重68kg(58kg)

■■ 能力値
(30cp)
ST10(0cp)
DX12(20cp)
IQ11(10cp)
HT10(0cp)

■■ 特徴 (5/-25cp)
アルリアナ平信者(0cp)、動物共感(5cp)
直情(-10cp)、好奇心1レベル(-5cp)など、癖(-5cp)

■■ 技能
(15cp)
弓矢(4cp/Lv12)、ナイフ(1cp/Lv12)、ランニング(0.5cp/Lv7)
御者/羊、豚など1種☆+4(1cp/Lv14)、獣医☆+4(0.5cp/Lv12)、乗馬/馬☆+4(0.5cp/Lv14)、動物使役☆+4(0.5cp/Lv12)
武具屋(1cp/Lv10)、調理(0.5cp/Lv10)、応急処置(0.5cp/Lv10)
生存/草原(1cp/Lv10)、地域知識(0.5cp/Lv10)、追跡(1cp/Lv10)
商人(1cp/Lv10)、裏社会(1cp/Lv10)、忍び(0.5cp/Lv10)
■■ 装備 総重量6.7kg(無荷) 所持金340ムーナ
レギュラー・ボウ($100 1kg) Lv12 刺し1D-1(抜撃13 正確2 射程150/200m)
矢筒($10 0.2kg <豊穣の角>魔化+$100)
大型ナイフ($40 0,5kg) Lv12 切り1D-2(長さC,1)/刺し1D-2(長さC)
ライト・レザー($210 5kg)
牧羊犬($200)
■■ 身体能力
格闘:パンチ/キック L12/10 叩き1D-3/1D-1
移動力=6 能動防御=よけ:6/受け:5(格闘8)/止め:-
受動防御/防護点=1/1
●モンスターとしてのデータ
体力:10 敏捷力:12 知力:11 生命力:10
移動力:6 能動防御:よけ6/受け5(格闘8)/止め-
受動防御/防護点:1/1
攻撃:
レギュラーボウ/技能レベル12=刺し1D-1(抜撃13 正確2 射程150/200m)
大型ナイフ/技能レベル12=切り1D-2(長さC,1)/刺し1D-2(長さC)
格闘パンチ/技能レベル12=叩き1D-3(長さC,1)

 牧人は牧羊犬を1~2頭連れており、羊や牛の群れの誘導に役立てます。熟練の牧人になると、角笛を使って5~6頭もの牧羊犬を器用に操ります。牧羊犬の平均データは以下。

体力:8 敏捷力:12 知力:5 生命力:12
移動力:10/よけ:6 受動防御/防護点:0/0
体重:35kg 大きさ:1ヘクス
攻撃:噛みつき/技能レベル12=切り1D-2(長さC)
■酒場の主人
 中世の村における居酒屋は、市民のコミュニケーションの場であり、娯楽提供の場でもあり、また外部との窓口ともなる重要施設でした。リアド大陸の各村における酒場もまた、同様の意味を持つ村の中心的施設であります。

 酒場は通常、村の中央にあり、日常では農民が仕事の後に集まって酒を酌み交わす場所です。農民にとっては数少ない娯楽の場で、酒場によってはサイコロなど貸し出されて賭博なども行います。また、サリカ神殿での冠婚葬祭や収穫祭などのイベントの後、人々が集まって飲み食いする場としても利用されます。
 店で出される酒は、ルナルにおいては居酒屋の主人が自前の酒蔵で醸造したものが出されます。リアル中世では、領主が酒造権を厳しく取り締まっており、領主の酒蔵から買うのが一般的でした。ルナルでも酒造権はガヤン神殿に取り締まられていますが、酒はリャノ神の管轄なので、酒場の主人に酒造権が与えられるのが普通です(ガヤン信者が作ったヘタクソな酒など、誰も飲みたがりません(笑))。
 こうした事情から、酒場の主人は通常、リャノ信者になります。

 また酒場は、外部からやってきた行商人や旅人に宿を提供する業務も兼業しており、馬屋や行商人用の貨物倉庫も建物に併設されています。こうして外部から入ってきた商品を卸して売るのも酒場の役割の1つであり、酒場はちょっとした雑貨屋の役割もはたしています。
 外部からやってきた人間は、外の情報を話してくれるため、村というコミュニティの外に出られない農民たちにとって、それを聞くだけでもたいへんな娯楽と言えます。
 この延長行為として、冒険者に仕事を斡旋する事で小銭を稼いでいる主人もいます。なにせ村と外部の接点なので、共同体の外から降りかかる脅威を、同じく外からやってきた冒険者たちに解決を依頼する役割は、酒場の主人が適任と言えます。

 夕暮れになっても居酒屋に居座って飲んだくれている農民の中には、領主への不平不満を口にして、反抗を企てようと扇動する者が混じっています。そういった事情から、領主は酒場の主人に対して酒造権を無条件で与えて優遇する代わりに、そうした不平分子の裏情報を、いち早く領主に密告する事を期待しています。要するに酒場の主人は、領主のカウンタースパイ(防諜)の片棒も担がされるわけです。
 これに対する酒場の主人の態度はさまざまで、密告して領主の手先に成り下がる者もいれば、赤の月信者らしく農民側に肩入れし、サリカの巫女に代わってレジスタンス活動の首謀者になる者もいます(一般に、赤の月信仰が優位の国だと、レジスタンスに肩入れする確率が高いようです)。

 酒場の主人になる人物は、大抵は富農の元農民です。息子たちが一人立ちできるくらい成長したと見なした時点で、所有している土地を息子たちに継がせる代わりに、自分は酒場の主人となって第二の人生を歩むといった経緯でなるのが一般的です。この場合、現役農夫の息子たちから直接、酒造のための原材料(小麦、大麦、ライ麦、ジャガイモなどの穀物)を格安で仕入れられるメリットがあります。
 あるいは、冒険者としてある程度の成功を納めた者が、冒険で得た資産を元に酒場の主人になるというのも、ファンタジー世界での定番と言えます。元冒険者の場合は、出入りしていた街で酒場を開きます(過去の活躍により街全体で顔が利きますので、商品の仕入れや裏タマットとの情報交換がスムーズに行えます)。
 いずれのケースも、ある程度の人生の下積みがあって初めて成立するものなので、基本的に酒場の主人という仕事は、若者が最初からなるものではありません。


【職業表から抜粋】
●標準の職業
小売商*(<商人>12レベル以上、店)
1月の給与額:$80×必要条件で最も高い技能or能力値レベル
判定基準値:必要条件で最も高い技能or能力値レベル-1
ファンブル:1月分の給与喪失/破産
■酒場の主人 (総計50CP)
人間/男女共通 身長173cm(168cm) 体重68kg(58kg)

■■ 能力値
(40cp)
ST10(0cp)
DX11(10cp)
IQ12(20cp)
HT11(10cp)

■■ 特徴 (0/-35cp)
リャノ平信者(0cp)、財産/快適(10cp)
誓い/村を守る(-10cp)、義務感/村民(-5cp)、好奇心1レベル(-5cp)など、癖(-5cp)

■■ 技能
(35cp)
斧/メイス(1cp/Lv10)、ナイフ(0.5cp/Lv10)
御者/馬(4cp/Lv13)、乗馬(4cp/Lv12)、動物使役(6cp/Lv13)
農業(4cp/Lv13)、地域知識/地元(1cp/Lv12)
調理/酒造(2cp/Lv18)、会計(4cp/Lv12)、商人(8cp/Lv15)、裏社会(0.5cp/Lv10)
■■ 装備 総重量6.5kg(無荷) 所持金710ムーナ
ハチェット($40 1kg) Lv10 切り1D(長さ1/準備1T)
大型ナイフ($40 0,5kg) Lv10 切り1D-2(長さC,1)/刺し1D-2(長さC)
ライト・レザー($210 5kg)
■■ 身体能力
格闘:パンチ/キック L11/9 叩き1D-4/1D-2
移動力=5 能動防御=よけ:5/受け:5/止め:-
受動防御/防護点=1/1
●モンスターとしてのデータ
体力:10 敏捷力:11 知力:12 生命力:11
移動力:5 能動防御:よけ5/受け5/止め-
受動防御/防護点:1/1
攻撃:
ハチェット/技能レベル10=切り1D(長さ1 準備1ターン)
大型ナイフ/技能レベル10=切り1D-2(長さC,1)/刺し1D-2(長さC)
格闘パンチ/技能レベル11=叩き1D-4(長さC,1)

 領主に対して反乱を起こしている時など、戦闘が予想される際のデータです。なお、これは元農夫の者のデータです。元冒険者だと、もっと高い戦闘力を持っているでしょう。
■領主
 村を拠点とした一帯の土地を統治するのが領主です。民衆から税を徴収し、コミュニティ全体にとって必要不可欠な公務を行います。
 特に有力な領土でないかぎり、領主は「地位レベル4」、(領地を持たぬ)官僚は「地位レベル3」、騎士は「地位レベル2」、軍の士官は「地位レベル1」、一般兵士(下級役人)は「地位レベル0」として扱います。

 双月歴1000年のリアド大陸においては、封建制度と絶対君主制が入り乱れており、常備軍を備える絶対君主制が必ずしも優位というわけではありません。国全体としては絶対君主制を採りつつも、地方ではいまだに封建領主が力を誇っており、中央との微妙な関係を保ってるケースなど、珍しい事ではありません(大陸中央のトルアドネス帝国も、4人の公王が分割統治しており、公王は自治領主…実質、封建領主の形で存在しています)。
 絶対王政という政治形態自体、見た目は強力ですが、実際には没落貴族と成り上がり商人の微妙な力関係で成立している危ういものでした。

 しかし、どのような統治形態であれ、基本的には領主=官僚の長であり、それを補佐する文官や武官という組織形態を取っています。これらの役職は大抵、領主の一族郎党(血族)と富農出身者で大部分を占められています(現代で言うところの一族経営会社のようなもの)。
 彼らは法と契約に基づき、領主の統治を守る立場から、通常はガヤンを信仰しています。兵士の中には、境界(壁)の守護神でもあるジェスタを信仰する者、戦乱が頻発する地域では、戦神としてのタマットを信仰する騎士などもいます。領主の館の隣には、必ずガヤン神殿が付設しており、現代の地球でいうところの市役所のような風体になっています。


 領主の日常業務は、大雑把に分けて3つあります。

 一つ目は、「家令」とよばれる役人との運営方針の相談と指示を出す事で、家令は主に「領土管理」担当者と「城内管理」担当者に分かれます。毎日の会議の後、領主が最終決定を行い、それに従って家令たちはその日の担当区域での公務を遂行します。

 二つ目は裁判で、村で起こったトラブルに関する裁判の裁判長を務める事です。判決内容によって、民衆の領主への支持率が大きく左右されるため、領主にとって最も重要かつ慎重にやらねばならない公務と言えます。

 三つ目は兵士への指揮・命令で、その日の軍事行動を騎士や兵士たちに指示します。平和な日々であれば、主な命令は「領内巡回」「国境警備(関所の管理)」「森の番人」です。領内巡回に関しては、主に騎士と兵士が担当しますが、森番に関してはレンジャー(野伏)系の一般兵卒が担当します(森林衛視とか林務官と呼ばれる人々)。
 戦時になれば、彼らは騎士団長に随伴して最前線に赴き、戦闘を行います。


 リアド大陸における領主は、一般には領主の子供の長兄が継ぎますが、男の子がいない場合は長女が就いたり、領主は死亡したが、長男が年齢的に早すぎて公務に就くのは不可能な場合、領主の妻が統治を継ぐといった形で、女領主の領土もそれなりに存在します。男性に優先権があるものの、女性にも継承権が認められているわけです。

 また、夫である領主が領地経営に関しては無能であり、妻が優秀な人材の場合、実質的に妻が内政全般を取り仕切る例もあります。特に封建制度の場合、地位が世襲されるため、二代目以降が優秀である保障などどこにもなく、長い目で見れば無能が領主になるのはほぼ確定しています。なので、古い王国ほどそういった現象は起きやすいと言えます。
 妻にサリカの巫女が好まれるのも、巫女は外見が美しい上、高いレベルで<外交>技能を所持しているので、即席の領主代行として振舞えるからです。なお、領主の妻の職業は、基本的には夫と同じ「官僚、政治家」です(内政に関しては、夫と同程度の権力を有します)。
 妻の方が権力が強い場合、例えば裁判後の公文書に、裁判長である領主と連名で妻の名前が記載されたりといった事もありえるわけです。


(騎士)
 封建制度が根強く残る国(例えばソイル選王国)では「騎士」の身分が存在し、彼らは独自の領地を持つ特権階級として、一見すると領主のように君臨しています。普通は村の領主をやっており、封建制度の国における支配者は「街=領主」「村=騎士」と考えて問題ありません。

 ただし騎士は、あくまで「上級兵士」であって爵位は持たないため、貴族には分類されません。領地は、領主に代わって代理統治しているだけです。
 騎士は戦士タイプの人物が多く、統治能力も兼ね備えた騎士というのは非常に稀な存在なので、大抵は統治を代行者(元サリカの巫女の妻や、領主が派遣してきた官僚)に任せているのが普通です。このように、脳筋の統治者向きとは言い難い「騎士」が固有の領土を持つのは、装備品や軍馬の維持費が膨大すぎて、個人資産で維持するのは到底無理ゲーという、やむ得ない事情によるものです。

 騎士は基本的に一代限りの存在であり、世襲は行われません(あくまで職業軍人に過ぎないので)。ただし実際のところ、財力がないと必要な装備品を揃えられないので、騎士の親から装備を譲り受けた息子が次世代の騎士になるケースが多く、半ば世襲化しています。
 もっとも、騎士になるには、財力以前に体格と運動神経が必要不可欠なため、無名の農民など一般市民でも、非常に体格が良く、国王や領主など財力のある貴族の目に留まれば、直接スカウトされて騎士に昇格する事も、それほど珍しい事ではありません(冒険者が騎士に取り立てられるのが分かりやすい例でしょう)。
 なお、騎士制度自体は身分による排他的な要素はなく、なり手の身分は基本的に問わない制度です(一般市民が騎士になるには、資金的に現実的ではないというだけです)。

 一方、絶対王政下では、騎士に相当する上級軍人は「軍の士官」として数えられます。装備品は自前で用意せねばなりませんが、定期的に給料が支払われるため、自前の領地など持たないのが普通です。絶対君主制の国では、街も村も中央から派遣された官僚が領主となって治めます。


【職業表から抜粋】
●標準の職業
護衛、兵士(武器技能の合計40以上)
1月の給与額:$700
判定基準値:必要条件で最も高い技能or能力値レベル
ファンブル:2Dダメージ/失業+4Dダメージ

●快適な職業
軍の士官、騎士(武器技能合計60以上、<戦略>14レベル以上、必要な装備)
1月の給与額:$1100
判定基準値:必要条件で最も高い技能or能力値レベル
ファンブル:2月分の給与喪失+3Dダメージ/失業+3月分の給与喪失+5Dダメージ+装備消失

●儲かる職業
官僚、政治家(<外交>12レベル以上、<政治>12レベル以上、<礼儀作法>14レベル以上)
1月の給与額:$100×必要条件で最も高い技能or能力値レベル
判定基準値:必要条件で最も高い技能or能力値レベル-1
ファンブル:1月分の給与喪失/2月分の給与喪失+宮廷からの追放(左遷)
■領主 (総計75CP)
人間/男 身長173cm 体重68kg

■■ 能力値
(30cp)
ST10(0cp)
DX10(0cp)
IQ13(30cp)
HT10(0cp)

■■ 特徴 (50/-45cp)
ガヤン入信者(5cp)、財産/大金持ち(30cp)、地位レベル4(領地持ちの貴族)(15cp)
誠実(-10cp)、誓い/国を守る(-10cp)、義務感/領民(-10cp)など、癖(-5cp)

■■ 技能
(40cp)
ソード・ブレイカー(2cp/Lv10)、弩(1cp/Lv10)、ナイフ(1cp/Lv10)、盾(1cp/Lv10)
乗馬(2cp/Lv10)、踊り(2cp/Lv10)、水泳(1cp/Lv10)
会計(2cp/Lv12)、法律☆(1cp/Lv12)、犯罪学☆(0.5cp/Lv12)、ルークス聖域王国語(1cp/Lv12)
外交(18cp/Lv20)、管理(1cp/Lv12)、指揮(1cp/Lv12)、商人☆(0.5cp/Lv12)、政治(1cp/Lv12)、戦略/陸戦(0.5cp/Lv10)、地域知識(2cp/Lv14)、礼儀作法(-/Lv15)
嘘発見☆(1cp/Lv12)、尋問☆(0.5cp/Lv12)
■■ 装備 総重量17.2kg(軽荷) 所持金17110ムーナ
ソード・ブレイカー($600 2kg) Lv10 切り1D+1(長さ1)
クロスボウ($150 3kg) Lv10 刺し1D-1(抜撃13 正確2 射程150/200m)
矢筒($10 0.2kg <豊穣の角>魔化+$100)
大型ナイフ($40 0,5kg) Lv10 切り1D-2(長さC,1)/刺し1D-2(長さC)
スモール・シールド($40 4kg)
ヘビー・レザー($350 7.5kg <強化L1><防御L1><軽量化L1>魔化+$250)
乗用馬($1200) [鞍($150 10kg)]
■■ 身体能力
格闘:パンチ/キック L10/8 叩き1D-4/1D-1
移動力=4 能動防御=よけ:4/受け:5/止め:5
受動防御/防護点=6/3
●モンスターとしてのデータ
体力:10 敏捷力:10 知力:13 生命力:10
移動力:4 能動防御:よけ4/受け5/止め5
受動防御/防護点:5/3
攻撃:
ソード・ブレイカー/技能レベル10=切り1D+1(長さ1)/叩き1D-1(長さ1)
クロスボウ/技能レベル10=刺し1D+2(抜撃12 正確4 射程200/250m)
大型ナイフ/技能レベル10=切り1D-2(長さC,1)/刺し1D-2(長さC)
格闘パンチ/技能レベル10=叩き1D-4(長さC,1)

 戦闘が予想される際の装備です。複数の護衛が張り付いており、単独で行動する事はありません。

 なお、封建制度下における地位レベル4の領主の場合、爵位は「男爵」となります(領地持ち爵位では最低ランク)。なお、このサンプル領主の生活費は1月$2500で、給与額は$4000です(「財産/大金持ち」による収入補正で2倍になってます)。
 絶対君主制の国家においても、領地経営を任された官僚はこの立場になります。
■官僚 (総計50CP)
人間/男 身長173cm 体重68kg

■■ 能力値
(30cp)
ST10(0cp)
DX10(0cp)
IQ13(30cp)
HT10(0cp)

■■ 特徴 (35/-35cp)
ガヤン入信者(5cp)、財産/富裕(20cp)、地位レベル3(下級貴族)(10cp)
朴念仁(-10cp)、誓い/出世(-10cp)など、癖(-5cp)

■■ 技能
(20cp)
乗馬(2cp/Lv10)
会計(2cp/Lv12)、法律☆(1cp/Lv12)、犯罪学☆(0.5cp/Lv12)、ルークス聖域王国語(0.5cp/Lv11)
外交(10cp/Lv16)、管理(1cp/Lv12)、商人☆(0.5cp/Lv12)、政治(1cp/Lv12)、戦術(0.5cp/Lv10)、地域知識(1cp/Lv13)、礼儀作法(-/Lv15)
■■ 装備 総重量17.2kg(軽荷) 所持金3590ムーナ
冬服($60 2.5kg)
乗用馬($1200) [鞍($150 10kg)]
■■ 身体能力
格闘:パンチ/キック L10/8 叩き1D-4/1D-2
移動力=5 能動防御=よけ:5/受け:-/止め:-
受動防御/防護点=0/1
 領地を持たぬ官僚です。王直属の役人として王都で公務に就いたり、領主の下で家令などを務めます。その多くは騎士から出世した者か、貴族の次男三男など領地を継承できなかった貴族たちが務めます。
 絶対君主制国家の場合、官僚試験に通った者が、まず最初にこの地位になります。リアド大陸では、トリース森林共和国が古くから官僚制を採用しており、試験料さえ払えるのであれば、一般市民でもこの地位になれる可能性はあります(恐ろしく合格率が低いですが…)。

 このサンプル官僚の場合、生活費は1月$1500で、給与額は$1600です。貴族といっても下級なので、経済的には割と逼迫した生活を送っています。
■騎士 (総計75CP)
人間/男 身長178cm 体重72kg

■■ 能力値
(50cp)
ST12(20cp)
DX13(30cp)
IQ10(0cp)
HT10(0cp)

■■ 特徴 (40/-45cp)
ガヤン入信者(5cp)、財産/大金持ち(30cp)、地位レベル2(騎士)(5cp)
誠実(-10cp)、誓い/国を守る(-10cp)、紳士の名誉(-10cp)など、癖(-5cp)

■■ 技能
(30cp)
両手剣(2cp/Lv13)、槍(2cp/Lv13)、ランス(2cp/Lv13)、盾(1cp/Lv13)、弩(1cp/Lv13)、ナイフ(1cp/Lv13)、格闘(1cp/Lv13)
乗馬(4cp/Lv13)
指揮(2cp/Lv10)、戦術(1cp/Lv8)、戦略/陸戦(12cp/Lv14)
地域知識(1cp/Lv10)、礼儀作法(-/Lv12)
■■ 装備 総重量55.75kg(重荷) 所持金430ムーナ
[戦場装備] 合計金額$11350
ランス($60 3kg) Lv12 刺し1D+1/2D+2/4D+4(長さ4)
突き刺し用バスタードソード(上質$3000 2.5kg) Lv12 切り2D+1(長さ1-2)/刺し1D+3(長さ2)
スピア(上質$400 2kg) Lv12 刺し1D+2(長さ1)/刺し1D+3(長さ1-2)
ミディアム・シールド($60 7kg)
騎士の鎧(ヘビー・プレート$6000 41.25kg 戦闘技能-1/視聴覚-3 <強化L2><防御L1><軽量化L1>魔化+$1990)
[狩猟装備] 合計金額$520
クロスボウ($150 3kg) Lv13 刺し1D+3 抜撃ち12 正確さ4 射程240/300m
大型ナイフ(上質$160 0,5kg) Lv13 切り1D+1(長さC,1)/刺し1D(長さC)
ライト・レザー($210 5kg)
[軍馬関連] 合計金額$7540
騎馬($4000)
ST40 DX9 IQ4 HT15
移動力/よけ:12/6 受動防御/防護点:5/8
攻撃:蹴り Lv9 叩き1D+3
装備 馬にかかる総重量:171.5kg(並荷)
鞍($150 10kg)、プレート・バーディング($1400 33.75kg<強化L2><防御L1><軽量化L1>魔化+$1990)
■■ 身体能力
格闘:パンチ/キック L12/10 叩き1D(長さC,1)/1D+1(長さ1)
Mv2(重荷) 能動防御=よけ2/うけ6(格闘8)/とめ6
受動防御/防護点=8/9
●モンスターとしてのデータ
体力:12 敏捷力:13 知力:10 生命力:10
移動力:2 能動防御:よけ2/受け5/止め5
受動防御/防護点:5/9
攻撃:
バスタード・ソード/技能レベル12=切り2D+1(長さ1-2)/刺し1D+3(長さ2)
格闘パンチ/技能レベル12=叩き1D(長さC,1)

 馬から降り、シールドを持ってない状態での能力です。騎兵として戦う際は、正規データを適応して下さい。

 地位レベル2ですが荘園を経営する特権を持ち、そこから上がる収入で軍事費を補えます。ですが、当然ながら領主への納税義務もあるため、経営は決して楽ではありません。1月の生活費は$800で、給与は$4400です(「財産/大金持ち」による補正で4倍)。
 領主と異なり、大きく黒字になっていますが、実際はこの資金から装備の維持費を捻出せねばならない事に注意して下さい。特に交戦があると、(騎兵は敵中に突撃するので)装備品の大半はボロボロになり、買い直す必要があります。装備品の喪失具合によっては、簡単に破産するでしょう。

 なお、領主直属の家内騎士や、絶対君主制における「軍の士官」の場合、土地を持たないので、地位レベルが1に下がります。浮いた5cp分は適当に技能に振り分けて下さい(<乗馬>技能にでも突っ込んでおけばよいでしょう)。
■一般兵士 (総計25CP)
人間/男女共通 身長175cm(170cm) 体重72kg(61kg)

■■ 能力値
(30cp)
ST11(10cp)
DX12(20cp)
IQ10(0cp)
HT10(0cp)

■■ 特徴 (0/-25cp)
ガヤン平信者(0cp)
高慢(-5cp)、義務感/家族(-5cp)など。癖(-5cp)

■■ 技能
(20cp)
槍(2cp/Lv12)、弩(1cp/Lv12)、準備/矢(1cp/Lv12)、長槍(2cp/Lv12)、ナイフ(1cp/Lv12)、盾(1cp/Lv12)、格闘(1cp/Lv12)
乗馬(2cp/Lv12)、水泳(0.5cp/Lv11)、ランニング(0.5cp/Lv7)
生存/森(2cp/Lv10)、地域知識/地元(1cp/Lv10)、追跡(2cp/Lv10)、登攀(0.5cp/Lv10)
戦術(1cp/Lv8)、偽装(0.5cp/Lv11)、忍び(1cp/Lv11)
■■ 装備 総重量20.2kg(軽荷) 所持金60ムーナ
スピア($40 2kg) Lv12 刺し1D+1(長さ1)
クロスボウ($150 3kg) Lv12 刺し1D+3(抜撃12 正確4 射程220/275m)
矢筒($10 0.2kg) 太矢($2)×10
大型ナイフ($40 0,5kg) Lv12 切り1D-1(長さC,1)/刺し1D-1(長さC)
ミディアム・シールド($60 7kg)
ヘビー・レザー($350 7.5kg <強化L1><防御L1><軽量化L1>魔化+$250)
■■ 身体能力
格闘:パンチ/キック L12/10 叩き1D-2/1D+1
移動力=5 能動防御=よけ:4/受け:6/止め:6
受動防御/防護点=6/3
●モンスターとしてのデータ
体力:11 敏捷力:12 知力:10 生命力:10
移動力:5 能動防御:よけ4/受け6/止め6
受動防御/防護点:6/3
攻撃:
スピア/技能レベル12=刺し1D+1(長さ1)
大型ナイフ/技能レベル12=切り1D-1(長さC,1)/刺し1D-1(長さC,)
クロスボウ/技能レベル12=刺し1D+3(抜撃12 正確4 射程220/275m)
格闘パンチ/技能レベル12=叩き1D-2(長さC,1)

 槍と盾を装備して構えている状態での能力です。森番の時はクロスボウを構え、盾は背中に背負っています。

 一般兵士の多くは、領主の一族郎党の末端や、富農出身者となります。地位的には農民と同じですが、バックに権力者がいるせいか、たいていは市民に対して偉そうに振舞います。特に森番は、農民たちが森で生活必需品を採取する際にあれこれ難癖をつけてくるため、大抵は「木っ端役人」として嫌われています。
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