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■第8節 クラス制から学ぶ習得技能
 ガープスのキャラクター作成は自由度が高い反面、選択肢が多すぎて何を取れば良いのか分かりにくいといった弱点が存在する。その弱点を助長してしまっているのが「当時、その職に就いていた人物が持っているであろう技能が分からない」というもの。

 一般市民キャラクターであれば、職業表を見て、その職に就くのに必要な技能や能力値を獲得すれば、だいたいそれで解決するのだが、冒険者が就くような職業で実際にどのような技能が実地で使われるのか、実際に冒険に出てみるまで分からない事が多い。特にTRPG初心者だと、漠然としたイメージしか湧かず、具体的にどんな技能を持ってるかなんて事は、全く分からないだろう。

 これが「ソード・ワールド」のようなクラス制のTRPGシステムであれば、とりあえず戦士をやりたければ「ファイター技能」を取得すれば、その世界の一般的な戦士が持つべき各種技能が漏れなく習得できるようになっており、すぐにでも冒険の旅に出かけられるのであるが、ガープスでは習得する技能の選択がプレイヤーに丸投げされてしまっており、その世界に相応しい戦士が持つべき技能が分からないという事が起こりやすい。ただ武器技能を取っただけでは、一人前の職業「戦士」にならない(本当に武器技能だけでは、そもそもその世界で生活していく事はできないだろう)。

 そこでこの項目では、ガープス以外のクラス制のTRPG「ソード・ワールド」あたりから知識を引っ張ってきて、中世ファンタジー世界ルナルの冒険者がどのような技能を選択すべきか、職業別に指針を示してみようと思う。
 なお、ここで示された指針は絶対的なものではなく、キャラクターの個性に合わせて取ったり取らなかったり調整すべきである。特に呪文を習得している場合、呪文が必須技能の代用品になるケースもあるので、あくまで参考資料程度に考えてもらえれば幸いである。
■戦士
 「のっけ」からこういうのもアレだが、戦士という職業に関して言えば、「ソードワールド」はあまりあてにならない。というのも、該当する「ファイター技能」が、武器の扱いだけで終わっているためである。
 しかもソードワールドのファイターは、あらゆる武器の扱いに精通するという仕様になっており、この仕様だと「剣士」「槍兵」「木こり」といった職業分類を再現する上で適切ではないし、あらゆる武器にCPを割り振っていると、器用貧乏な上に決め手に欠ける「使えない戦士」になる可能性が高い。
 なのでここでは、リアル中世の騎士・兵士を参考に考える。


 「戦士」に共通する事項と言えば、素手での殴り合いである。これは主に酒場での喧嘩などで多用されそうであるが、戦闘中、咄嗟に相手の重要器官や頭部を殴って気絶させるといった使い方もあるため、どのような武器に精通した戦士であれ、最低限〈格闘〉技能は必要であろう。
 また「戦場での実地経験」を表す技能として、ガープスでは〈戦術〉技能がその役割を担っている。基本戦闘ルールにおけるイニチアチブを決める「ぐるぐるシステム」では、順番を決めるダイス目に+1の効果がある技能だが、それ以外にも、未訳サプリメントで登場する「大集団戦闘ルール」において兵士1人の戦闘力を求める際、「主武器技能+〈戦術〉÷2」で兵士の練度が決定される事から、〈戦術〉技能が戦士としての経験を表すものである事は明らかである。
 よって、「この冒険が初陣である」という設定でもない限り、冒険者は〈戦術〉技能を取っておくべきである。これは別に戦士だけでなく、魔術師や盗賊でも同様の事が言えるのだが、特にパーティーの正面に立つ戦士が全くの初陣というのは、パーティー全体の士気の低下にも繋がることなので、特に凝った設定でもない限り、初陣は避ける(〈戦術〉技能に0.5cpでも投入しておく)のが無難であろう。
 次に、地位レベルごとに分けて見ていこう。

[騎士]
 支配階級である騎士たちは、主にバスタードソードを扱う〈両手剣〉〈剣〉技能、馬上槍を扱う〈ランス〉、ランス・チャージの時に防御に使う〈盾〉、さらに馬を操るための〈乗馬〉技能などを鍛錬する。
 また、中世の生活を書いた資料によると、騎士たちは鍛錬の一旦として〈水泳〉と〈ランニング〉を行ったらしい。水泳は主に、水に落ちた時の自己救助、ランニングは基本移動力の向上として役立つので、これは有用と言える。

[兵士]
 一般市民で職業「兵士」の者は、主に〈槍〉と〈弩〉の扱いを習得する。また、歩兵だとシールドが必須となるので〈盾〉技能も習得する。
 古代ギリシャなど、まだ騎士が一般的でない古い時代では、白兵戦用のグラディウスで戦ったり(〈短剣〉技能)、さらに肉薄して大型のダガーで戦う兵士(〈ナイフ〉技能)が標準だったようだが、中世時代になると兵士の鎧の防護点向上により武器も大型化し、ナイフなどの小物は、主に熊などの動物に襲われた際の護身用程度の意味しか持たなくなる(この時代のナイフは、主に生活道具と同等の得物である)。

[民間人・聖職者]
 戦時のみにひっぱり出される可能性のある民間動員兵は、主に農機具である鍬(くわ)や鋤(すき)(〈斧/メイス〉技能)、雑草伐採用の大鎌(〈両手斧/メイス〉)など、普段から生活手段として使い慣れている武器を装備する。
 しかし、民間動員兵は士気が低く、普段から体を鍛えている騎士や職業兵士と比べて戦力としてはあまり役に立たない事から、そもそも戦士とは言い難い。敢えて〈斧/メイス〉技能で本格的に戦う戦士といえば、信仰上の理由からそれらの武器を使うジェスタ信者の守備兵などに限られるだろう。あらゆるファンタジー世界ではお馴染みの、メイスとシールドを構えて戦う神官戦士や僧兵といった存在も、分類上はここに属する。

[遊牧民・蛮族]
 農耕民族とは全く異なる遊牧民は、戦士の内容も大きく異なる。
 彼らは幼少期から生活手段として弓術と馬術の鍛錬を積むため、馬上で騎射を行う事に長けた戦士である。〈弓矢〉と〈乗馬〉に習熟しているであろう。
 射撃専門の軽装騎兵は〈弓矢〉に特化しているが、一方でとどめの一撃を加えるために近接戦闘にも長けたエリート弓騎兵もいる。そういった者は、馬上で片手で扱える武器(〈剣〉〈槍〉など)にも習熟しているだろう。
 遊牧民以外で弓矢を重視する戦士として、未開地で狩猟生活を営む部族の戦士が挙げられる(あまり適切な表現ではないが、ここでは蛮族と呼称する)。蛮族の戦士は乗馬こそ行わないが、樹木に隠れたり登ったりして有効な狙撃ポイントを確保しつつ〈弓矢〉をメインとして用いる。これは、主な仮想敵が野生の獣だからである。また近接戦闘では、必要ならば投げる事も可能な〈槍〉を用いる。
【冒険者の戦士が習得しておきたい最低限の技能】
〈格闘〉〈水泳〉〈ランニング〉〈戦術〉、白兵武器技能1種以上(以下から選択)


[以下、職業別お勧め武器技能]
【騎士出身者、あるいは騎士志願者】
〈両手剣〉〈剣〉〈ランス〉〈盾〉〈乗馬〉

【兵士出身者】
〈槍〉〈長槍〉〈弩〉〈盾〉

【農民・職工出身者、あるいは神官戦士】
〈斧/メイス〉〈両手斧/メイス〉〈盾〉

【遊牧民、蛮族出身者】
〈弓矢〉〈乗馬〉、任意の白兵武器技能1種以上
■盗賊・野伏
 一言で「盗賊」と言っても「何を盗むか?」によって、取得すべき技能が大きく変わる。

 「ソード・ワールド」のシーフ技能においては、それら全てを一通り網羅しているのだが、それをガープスのシステムで真面目にやろうとすると、技能1つに回せるCP量がせいぜい2~4cp程度になってしまい、器用貧乏になってしまうため、やはりこれもソードワールドを参考にしつつも、最終的にはどのジャンルで頑張るかで技能を取捨選択すべきである。

 ルナル世界における「盗賊」分類の職業では、主に裏タマット神殿の「束ね」が参考になる。裏タマットでは扱う「商品」に応じて、
夜盗(家屋への不法侵入による現物の窃盗)、スリ(現地で被害者本人から金品をすり取る)、諜報員(機密情報を収集して客に売りつける)、賭博師(カジノでイカサマ等を行って資金を得る)、闇市商(故売品や非合法商品を扱う商人)、野伏(森での密猟行為)に分けられており、取り扱う商品に応じて必要技能も大きく異なる。


 とは言うものの、盗賊には共通した必要技能がある。それは「戦いから逃げる技能」である。盗賊に使命があるとすれば、それは「鬼ごっこで逃げる役」であろう。そのために装備を軽量に保ち、犯行を目撃された場合は逃げる必要がある。
 具体的には、体術を扱った技能全般が対象となる。見つからないための〈忍び〉、見つかった場合に逃げるための〈ランニング〉、壁などよじ登るための〈登攀〉、高所から高所へ飛び移るための〈跳躍〉、高所から落ちても負傷しないための〈軽業〉、河川に飛び込んで逃げた場合の〈水泳〉、捕まった場合に縄をほどいて逃げるための〈脱出〉など、様々な移動術(パルクール)が必要となる。
 もう一つ、盗賊に必要な技能と言えば、盗んだ商品を捌くための〈裏社会〉技能である。この技能で裏タマットや闇タマットと交渉し、盗品を買い取ってもらわないと、お金に変える事ができない。そのため、どのジャンルの盗賊でも必須となる。また、街の中の逃走ルートを覚えておくための〈地域知識〉が役立つだろう。
 次はジャンルごとに見ていこう。

[夜盗]
 共通体術の〈忍び〉〈登攀〉に加え、家屋に入る・宝箱を開けるために〈鍵開け〉、宝物やそれが格納された宝箱を見つけるための〈探索〉が必須となる。
 その他、状況によっては、中の様子を確認するために聞き耳を立てる時に必要な「鋭敏聴覚」の特徴、宝物庫にトラップがある場合の対処手段として〈罠〉、パッと見で商品価値を判断し、軽くて価値のあるものだけを盗むための〈商人〉などが有用となる。

[スリ]
 実際にスリを行うための〈すり〉が必須となる。
 また、金持ちをマークしてスリがしやすいチャンスを窺うための〈尾行〉、見た目が目立たないようにするための〈変装〉、逃げる際の移動力を上昇させる〈ランニング〉が特に有効だろう。

[諜報員]
 情報を持っていそうな人物をこっそりつけるための〈尾行〉、尾行対象が入った部屋や建物に対し、ドアや壁、天井越しに聞き耳を立てるための「鋭敏聴覚」の特徴あたりが必須となる。
 その他、遠方から口の動きを読むための〈読唇術〉、尾行前に顔を覚えられないための〈変装〉、(変装して顔を隠した上で)強引に情報を引き出す〈尋問〉、尋問中に引き出した内容が嘘でないかを調べる〈嘘発見〉などが役立つだろう。

[賭博師]
 〈賭博〉は当然として、プロのギャンブラーは何らかの「イカサマ」を行っているのが普通であるため、〈手品〉も備えているべきだろう。
 ただし、歴史上に名を馳せたギャンブラーの中には、ゲームの確率計算を行った末に必勝法(ルールの欠陥)を見つけ、それを利用して合法的に勝ちまくったり(〈賭博〉技能が極めて高い)、ギャンブラーの側から特定の(一見するとディーラーが有利そうな)追加ルールをディーラーに持ち掛け(〈言いくるめ〉が適切)、それに合意させた上でルールの裏をかいて儲けるといったプロフェッショナル・ギャンブラーも存在するため、必ずしも「ギャンブラー=〈手品〉技能が高い」というわけではないようだ。

[闇市商]
 他の盗賊が盗んできた「商品」を買取り、必要とする顧客に横流しすることで利益を得る裏社会の商人であり、これも一応盗賊に分類される。最低限、必須なのは〈裏社会〉と〈商人〉であり、どちらかというとNPC向きである(冒険者ならば商品を盗んでくる側の方が技能的に色々と役立つだろう)。

 レベルが低いうちは故売屋でしかないが、財力やコネが高まるとフィクサー(黒幕)的な役割も持つようになる。そうなると、正規の手段を踏まずに政治・行政や豪商の営利活動における意思決定を曲げる人脈や販売ルートを持つようになる(〈政治〉技能が適切)。また、〈偽造〉技能で作ったニセ書類で正式な手続きをクリアする事もあるかもしれない。
 なお、裏タマットの「束ね」の長たちも、基本的にはこれに該当する。

[野伏]
 ファンタジーで真っ当な職業として登場する事の多い野伏だが、中世における農耕民の封建制国家において狩猟行為は貴族の特権であり、一般市民の狩猟行為は違法であった(獲物が狩り尽くされて絶滅するのを防ぐための規制)。よって、ルナルの一般社会における貴族でない野伏も、基本的には裏社会の密猟者である(中世ヨーロッパでは、農民がタンパク質を得る手段として、村の牧人に家畜を預けて育成を任せる方法が取られた)。
 カタギの狩人を作りたい場合は、領主の家系に仕える一族郎党の従者や、文明レベルの低い狩猟社会出身者(蛮族や遊牧民、森のエルファや草原のギャビットなど)にすべきだろう。

 野伏に必須の技能は、射撃武器1種以上に加え、狩場でのナビゲーションや動物用の罠設置に必要な〈生存/種別〉、足跡などから獲物を追跡する〈追跡〉、獲物に見つからないようにしつつ奇襲を行うための〈忍び〉である。
 他、負傷した際の〈応急処置〉、動物の生態を理解するための〈動植物知識〉、重すぎて持っていけない獲物を一時的に隠すための〈偽装〉、天候を予測するための〈気象学〉、追跡すべき足跡を見つけたり、肉食動物が隠している死肉を漁るための〈探索〉などが役立つ。また、〈調理〉があれば獲物の解体作業を無駄なく行える。
【冒険者の盗賊が習得しておきたい最低限の技能】
〈軽業〉〈水泳〉〈跳躍〉〈ランニング〉
〈地域知識/地元〉〈登攀〉
〈裏社会〉〈忍び〉〈脱出〉


[以下、ジャンル別お勧め技能]
【夜盗】
〈商人〉〈鍵開け〉〈探索〉〈罠〉

【スリ】
〈すり〉〈尾行〉〈変装〉

【諜報員】
〈嘘発見〉〈尋問〉〈読唇術〉〈尾行〉〈変装〉

【賭博師】
〈言いくるめ〉〈賭博〉〈手品〉

【闇市商】
〈偽造〉〈商人〉〈政治〉

【野伏】
〈応急処置〉〈調理〉〈生存〉〈追跡〉〈動植物知識〉
〈気象学〉〈偽装〉〈忍び〉〈探索〉、射撃武器1種以上
■賢者
 魔術師と賢者は「知力が高い」という共通点から密接な関係にあり、冒険者の場合、それぞれが専業で担当する事はなく、魔術師が高い知力を利用して、学問もついでに修めているといったケースが多いだろう。

 ソードワールドにおける賢者を表す「セージ技能」は、あらゆる知識の統合となっており、それはソードワールドの舞台となるフォーセリアの文明において、まだそれぞれのジャンルの知識が独立して学問化されるほど文明が発展していない事を示している。
 一方、ルナルにおいては、ガープスがシステムの基準となっている事もあり、一応は学問ごとに別々の技能として習得する事になっている。ただ、冒険者というジャンルに限定するのであれば、必須となる学問技能はある程度限られているため、そこから共通技能を割り出す事は出来る。


 冒険者の賢者に役立つ技能は、動物やモンスターを識別する〈動植物知識〉、魔法の仕組みを理解したり、魔法絡みのモンスターを識別するための〈神秘学〉である。基本的にこの二つの技能があれば、冒険者稼業で困る事はないだろう。

 その他、学問の研究において、効率よく書物を検索するための〈調査〉技能が存在する。図書館で調べ物をする時に必要な知識であるが、賢者であれば時間短縮のためにも習得しておきたいものである。また、自分が習得した知識を記録として残すため、〈絵画〉で画像を製作したり、〈記録〉で文章にまとめるといった行為も賢者の重要な仕事である。
 ソードワールドの賢者(セージ)の知識は、この段階で終わっているのだが、ガープスでは細分化された学問のうち、得意とするジャンルの学問を一つ選んで習得する事で、キャラクターの個性を出すことができる。
 ルナル世界で成立してそうな専門学問は以下のとおり。

〈医師〉(精神/難)
 まだTL3のルナルでは、人体に関する学問=医者のジャンルとして扱われる。主にサリカ信者の医者が研究しているが、ペローマ信者にも研究する者がいる。TL3の段階では解剖学は進んでいないため、〈生化学〉〈生理学〉技能もこれに含むと考えて良いだろう。

〈考古学〉(精神/難)
 ルナル世界における考古学は、まだ天空に〈源初の神〉が住まう白の月しか浮かんでいなかった世界創成期の時代を扱う学問。この技能は主にウィザード種族において重要視されているが、ルナル世界の根源を知るために研究する人間のペローマ信者も存在するだろう。

〈人類学〉(精神/難)
 天空に浮かぶ7つの月を崇める各種族の文化や、月を崇める種族の進化の歴史に関する学問。ペローマ研究員の中には、もっと踏み込んで特定種族の知識に専業特化する例もある(例えば銀の月種族オタクとか、森の妖精さん(フェリア)マニアなど)。

〈数学〉(精神/難)
 TL3においては、主に面積や体積を図ったり、大きな数字を操るための公式の発見などに使われる。新たな道具の発明などにも必須であるため、文明発展の根幹となる学問である。ペローマ信者とデルバイ信者が多いだろう。

〈生態学〉(精神/難)
 銀の月の翼人専用。〈動植物知識〉をさらに押し広げ、各生態系と自然環境の相互作用を理解し、1つの惑星全体の生態系を把握する学問。現在のルナルの平均文明レベルは3なので、神からこの知識を直接貸与された翼人以外、星全体の生態系を理解する段階に達していない。

〈神秘学〉(精神/並)
 魔法関連の知識全般を示す。実在する呪文とその効果、各呪文効果の相互作用を知っている。その他、魔法によって生成された現象(アンデッドや吸血鬼、その他魔法生物など)の知識も含まれる。
 なお、当サイトの改変ルールの世界では、ウィザード(&ソーサラー)種族は更に踏み込んで呪文を改変して新たな呪文を作り出す事ができる。ただしこれは、多分に生まれつきの感覚のようなものであり、人間を含む多くの種族は神から直接呪文の使い方を授かっているだけで、呪文のメカニズムまで理解しているわけではないので注意。

〈心理学〉(精神/難)
 主にアルリアナ信者の精神科医が研究する学問。〈催眠術〉などを用いた精神病患者の治療に使われる。ペローマ信者の中にも、人類学や歴史の補助として研究する者がいる。

〈地質学〉(精神/難)
 主にドワーフのペローマ研究員が研究熱心な学問。各金属がどの深度で生成されやすいかの知識。井戸を掘り当てたり、必要なレアメタルの鉱脈を探すのに利用される。
 なお〈冶金〉の学者は、古代においては主に鍛冶(合金や異種金属同士の接合など)に関係するため、これではなく〈鍛冶〉技能を扱う鍛冶屋が兼業するのが適切である。また改変ルール下では、爬虫人のみ神からの賜りものとして〈魔法冶金学〉(TL7)が発達しており、合金技術に詳しい亀人の鍛冶神官などが存在する。

〈天文学〉(精神/難)
 ペローマ信者専用。人間のペローマ研究員が熱心に研究する学問。ルナルではまだ始まったばかりの学問で、恒星と岩石型惑星とガス惑星の性質の違いと、ルナル周辺の近場の天体の軌道くらいしか判明していない。また現在のルナルでは天動説が主流なので、惑星と衛星の区別もしていないだろう。
 なお、現代物理学の基礎の一部は天文学に由来するため、ルナルにおける〈物理学〉の学者は天文学者が兼業しているとするのが適切である。

〈文学〉(精神/難)
 主にシャストア信者の語り部が研究する学問。より正確に表現すれば「文芸学」。研究対象は創作物語であるが、物語とは現実を元にして作り出されたものなので、そこに真実が含まれており、それを追求する事で多用な事実を知る学問と言える。
 もっとも、そこまで真剣に学問として研究しているシャストア信者は稀であり、大半の信者は面白おかしく文芸作品を「作る」側である(〈吟遊詩人〉の範疇)。

〈歴史〉(精神/難)
 文書が残っている時代の過去の知識。ルナルでは、銀の月到来時期以降の歴史を扱う。
 主にペローマ信者の歴史学者が多く存在するが、次に多いのが「シャストア信者の吟遊詩人や語り部が、文学のついでに歴史学も兼業する」ケースである。これは、歴史が物語の題材に使いやすいためである。

〈錬金術〉(精神/至難)
 特定信者専用技能。学問として研究熱心なのは、主にペローマ信者とウィザード。一方、アルリアナ信者の場合は「日銭を稼ぐ手段の一つ」としてしか見ておらず、新規エリクサーの開発よりも「既存のエリクサーを楽に大量生産する手法」を研究する者がたまにいる程度。
 なお、魔法や魔法物質が豊富に存在するルナルにおいては、〈化学〉の学者は錬金術士が兼業しているとするのが適切である。
【冒険者の賢者が習得しておきたい最低限の技能】
〈絵画〉〈記録〉〈神秘学〉〈調査〉
(旧〈研究〉)〈動植物知識〉


[以下、専攻ジャンル別お勧め学術系技能]
【一般】
〈医師〉〈考古学〉〈人類学〉〈数学〉〈心理学〉〈地質学〉〈文学〉〈歴史〉

【特定信仰専用】
翼人のみ:〈生態学〉
ペローマ信者のみ:〈天文学〉
一部信仰・種族のみ:〈錬金術〉
■吟遊詩人
 吟遊詩人の真の役割は、「NPCから良い反応を得て情報を集める事」である。物語の朗読や楽器の演奏は、生活費を稼ぐための手段に過ぎない。ぶっちゃけ「反応判定にプラス修正がある」のであれば、必ずしも演奏能力が必須というわけではない。ルナルにおいては、歌ではなく演劇を行うシャストア神官、話芸を披露するミュルーンといった存在がおり、これも「吟遊詩人」の範疇に入るはずである。

 ソードワールドにおける吟遊詩人を示す「バード技能」は、実は欠陥がある。それは、対人交渉で良い反応を得たり、取り引きするための技能が全て「プレイヤーの演技任せ」になってしまっている事である。
 これは、ロールプレイング・ゲームとしては首を傾げざるを得ない。というのも、例えば「リアルでは口下手なプレイヤーが、TRPGで敢えてリアルとは真逆の「容姿が良くて口が達者なキャラクター」をプレイする」といった、TRPGだからこそ可能なプレイができない事である。TRPGでは、口下手なプレイヤーであっても「口が達者なキャラクター」で技能判定に成功させれば、NPCとの交渉が成功するようにしておかなければ、「他の人格を演じる」事がそもそも不可能になってしまう。つまりソードワールドのルールは、設計段階で欠陥がある事になる。
 よって、ガープスで参照できるのは「演奏家としての技能」の部分だけで、残りの「対人交渉」の部分は独自にフォローする必要がある。

 冒険者の吟遊詩人に役立つ技能は、まず職業表の「芸人」の条件を満たすために、〈吟遊詩人〉か〈歌唱〉のどちらかを選択し、その上で〈歌唱〉か〈楽器〉(メイン技能を〈歌唱〉にした場合は必然的に〈楽器〉のみ)を取る必要がある。〈歌唱〉は基準能力値が生命力であるため、戦闘技能や学術技能、呪文などにCPを食われる冒険者にとって、取得がやや厳しい技能である。なので、〈吟遊詩人〉と〈楽器〉にすれば知力だけあれば良いので、まずそこがお勧めとなる。
 その他、歌唱のネタにするための〈文学〉や〈歴史〉、(常駐先の)〈地域知識〉などが取得候補にあがる。特に、各地を渡り歩く吟遊詩人が噂や土地情報に疎いはずがないので、最低でも〈地域知識〉は取っておきたいところ。
 そして、NPCの反応判定で良くなるための特徴が欲しい。

 万能な特徴として「容貌」「カリスマ」「美声」があるが、一方でガープスでは技能によって反応を上げることもできる。
 最も手軽なのは〈社交〉で、判定に成功すれば+2修正が得られる。ただし、使える状況が一般反応や情報収集に限定される上、生命力基準の技能なので、敏捷力と知力が優先される冒険者にはきついかもしれない(案外、戦士系キャラの方が取りやすい)。
 また、〈言いくるめ〉と〈外交〉は20レベルあれば自動的に+2の修正を得られるが、これは投資したCPに対してあまり効率が良いとは言えない。


 ところでガープスでは、技能判定で強制的に反応を固定する方法がある。
 第3版のルールではきちんと定義されていないのだが、第4版ではきちんと定義されていて、「〈言いくるめ〉〈外交〉〈礼儀作法〉〈性的魅力〉〈裏社会〉の中から適切な技能を選んで判定を行い、成功すると反応が「良い」(〈性的魅力〉なら「とても良い」)になる」とある(失敗すると「悪い」になる。ただし〈外交〉だと「普通」で済む。「ガープス・ベーシック【第4版】キャンペーンp20)。
 なので、一般人相手なら〈言いくるめ〉、貴族相手なら〈礼儀作法〉、裏社会の住人相手なら〈裏社会〉を取っておくと良いだろう。最も効果的なのは〈外交〉で、「技能判定と通常の反応判定を行い、良い方の反応を適応する」とある。ただ、キャラクターの背景に応じて取得技能を制限した方がキャラ・イメージに沿う場合もあるので(リプレイのエフェメラは、どう見ても〈外交〉ってガラじゃない(笑))、そこは効率だけ求めずイメージ重視して欲しいところ。

 これらの注意点として、技能判定の成功で得られる結果は「良い」(「とても良い」)で固定されている事。そのため、せっかく「美しい容貌」で+4反応を得られ、反応判定を行ったら「最高」になるかもしれないのに、技能を使ってしまったために「良い」に固定してしまう(容貌の修正が完全な無駄になる)のは、あまり美味しくない状況と言える。なので、状況に応じてどっちを使うか、よく考えて切り替えるべきだろう。
【冒険者の吟遊詩人が習得しておきたい最低限の技能】
〈地域知識〉〈歴史〉〈文芸〉
反応に修正が付く各特徴。「容貌」「カリスマ」「美声」など。
反応を強制的に「良い」(「とても良い」)にする技能。〈言いくるめ〉〈外交〉〈社交〉〈性的魅力〉〈礼儀作法〉〈裏社会〉から選択。

[以下、職業別お勧め技能]
【吟遊詩人】
〈歌唱〉〈吟遊詩人〉〈楽器〉から2つを選択。

【シャストア信者の俳優】
〈吟遊詩人〉〈演劇〉

【ミュルーンの話芸人】
〈話芸〉〈演劇〉
■魔術師
 「ガープス・マジック」に登録されている呪文の数は、技能以上に多い。そのため、非常に自由度が高い反面、逆にそれが選択肢が定まらない最大の原因にもなっている。

 ただし、魔法を使えない人間が自分の職業に応じた技能を選んで習得するように、魔術師も基本的には「自分の仕事や目的に応じた呪文を選んで習得する」事実は変わりはない。よって、「魔術師」と一括りにするのは大雑把すぎるので、「●●魔術師」という専門特化した魔術師をイメージする事で、取るべき呪文も取捨選択しやすくなるはずである。

 「ソード・ワールド」においても、古代語魔法・精霊魔法・神聖魔法(暗黒魔法)・竜語魔法・呪歌という風に分れており、これを参考にガープスにおける魔術師の習得呪文を決めていくのも一つの手である。
 またルナル世界では、ウィザード以外は自分が信仰する月や神に応じて、ある程度習得可能呪文が定まっているため、信仰を選ぶ事で習得呪文もある程度は確定する。これは、汎用性は下がるものの、習得呪文の選択であまり頭を悩ませる必要がなくなるという利便性でもある。


 魔術師に共通して習得すべき呪文というものはなく、目的に応じて必要な呪文をとるだけである。しかし、それでは何の参考にもならないであろうから、ある程度の習得呪文の「ひな形」のようなものをいくつか提示しておこう。基本的には、あらゆる呪文を自由に習得可能なウィザード種族のキャラクターを想定している。
習得呪文参考例-01 『フォーセリアのソーサラー』
 「ソード・ワールド」における古代語魔法の呪文は、ガープスの環境下でも「汎用性のある習得呪文の選択例」として機能する。ここでは「ソード・ワールド」の古代語魔法1~5レベルの呪文のうち、目的に適した呪文だけを選び、30cp以内で習得可能なセットとしてまとめてみた。
◆呪文習得数:30個
◆全習得の条件:素質2、知力12以上
◆適正:ウィルダーネス・アドベンチャー(雷術師)

地霊系:《鉱物探知》
風霊系:《空気浄化》《空気作成》《空気変化》《悪臭》《風》《嵐》《電光》
水霊系:《水探知》
治癒系:《体力賦与》《生命力賦与》《小治癒》
知識系:《方位計》《方向感知》《追跡》
光/闇系:《光》《持続光》《闇》《ぼやけ》《隠匿》《透明》《暗視》《鷹目》
精神操作系:《間抜け》《眩惑》《誘眠》《集団誘眠》
移動系:《念動》《浮遊》《飛行》
(基本戦闘力)
 《鷹目》で距離修正を縮めつつ《電光》で射撃が基本。必要ならば《浮遊》《透明》で敵の攻撃を回避。大型・集団の敵相手は《悪臭》《集団誘眠》で対処。コストが許すならば、《嵐》で大集団を相手にする事も可能。
(戦闘支援)
 《闇》《ぼやけ》《透明》で自身や味方と強化可能。《小治癒》で回復。
(移動支援)
 《持続光》《暗視》による照明確保、《浮遊》《飛行》による地形踏破。《隠匿》《透明》による隠蔽効果。
(情報収集)
 《方向感知》《追跡》による標的追尾。《鷹目》による望遠偵察。《透明》による潜入捜査。


 屋外での冒険(ウィルダーネス・アドベンチャー)に特化した選択例。
 《追跡》で標的を捕らえ、《飛行》で目標まで飛んでいき、《透明》でステルス性能を確保しつつ《鷹目》で補強した《電光》で長距離狙撃を行う。《透明》の間は投射物(電光)も相手からは見えないため、標的は発射地点が分からず、一方的に焼かれる事になる。任務達成後の帰還は、《方位計》で拠点の方角を調べ、飛行して帰れば良い。

 基本的に敏捷力と知力の両方を上げた戦闘魔術師を想定しており、〈呪文射撃/電光〉技能が必要。あと、ソードワールドのソーサラーを想定しているため、偵察可能な「使い魔」がいる事が望ましい(翼をもつ鳥類などが最適)。
 主な習得呪文が15レベルを想定した場合、消費コスト2点と4点の呪文が多いため、「財産」を上昇させて2点の内蔵型パワーストーンを大量に確保しておくことで、毎日「充電」して活動する事ができる(ルナルはマナ濃度が「密」のため、1日2点充電できる)。
習得呪文参考例-02 『ザラキ神官』
 ゲーム業界黎明期、日本ではマイナーだったTRPGを広めるため、RPGというジャンルで作られた「ドラゴンクエスト」。2作目以降、複数の勇者でパーティーを組むようになり、各キャラ毎に習得呪文が異なるシステムを採用。「魔法使いの呪文」「僧侶の呪文」「勇者専用呪文」などの分化が為された。これは、ガープスにおける習得呪文の選択例としても有効である。
 ここでは、ドラクエ4で登場した神官クリフトの習得呪文をガープスに持ってきた。
◆呪文習得数:30個
◆全習得の条件:素質3
◆適正:シティ・アドベンチャー(治癒師)

水霊系:《水探知》《水浄化》《水作成》《水変化》《霜》《冷凍》《凍傷》
食料系:《毒見》《腐敗》
治癒系:《体力賦与》《生命力賦与》《覚醒》《小治癒》《大治癒》《殺菌》《療治》《解毒》《接合》《再生》《瞬間再生》《復活》
光/闇系:《光》《持続光》《閃光》
死霊系:《死の幻影》《霊媒》
防御/警戒系:《盾》
音声系:《作音》《沈黙》《静寂》
(基本戦闘力)
 《凍傷》で直接攻撃する。また、《閃光》で範囲の敵に目くらましを放ったり、《沈黙》で範囲の敵、《静寂》で単体の敵の呪文を封じる。
(戦闘支援)
 《盾》で防御力の強化。各種治癒系呪文で負傷を治療。
(移動支援)
 《持続光》による照明確保、《水作成》による飲料水の確保。
(情報収集)
 《霊媒》による死者の霊からの事情聴取。
(その他)
 《復活》の呪文の儀式への参加依頼が来るかも?


 いわゆる「ヒーラー」を想定した選択例。仮想敵は人間を想定しているため、基本的にはシティ・アドベンチャー向き。
 攻撃力に難点があるため、「神官戦士」のような魔法戦士を想定しているが、ガープスのルールでは「術者自身の負傷を治す場合、ダメージ量がそのまま治癒呪文の発動ペナルティーになる」事を考慮すると、あまり前線でガンガン戦うべきではない。モチーフとなったクリフトのごとく、槍を持って味方戦士のやや後ろから支援攻撃するか、《盾》での味方補助、《閃光》や《沈黙》《静寂》で敵の弱体化を狙っていくタイプである。治癒呪文は主に事後処理手段となる。

 知力に特化した治癒魔術師向きで、《療治》や《解毒》の呪文を生かすためには、〈診断〉と〈毒物〉技能が必要。
 なお、敵を直接攻撃する呪文として《凍傷》があるものの、これは正面突破が難しい相手用であり、敵の面前で3秒も「集中」せねばならないので、味方のフォローが必須。また、サイズの大きい敵に対してはコストがかかり過ぎるので使えない。一応、25レベルまで上げれば、後方からバンバン飛ばして敵を掃討する事も可能(いわゆるクリフトのお家芸「ザラキ連打」の再現)。だが100cpの段階で、そこまで《凍傷》にCPを投入するとなると、他にしわ寄せが来るのは避けられないだろう。
習得呪文参考例-03 『東京タワーの魔女』
 リアルの欧州では15世紀頃、いわゆる「魔女」の概念が出来上がり、「魔女は悪魔と契約して社会に害を為す存在」とされた。伝承によると「ホウキに跨って飛行し、サバトに参加する」「悪魔の力により作物や家畜に害を為す」「使い魔として黒猫を飼い、カラスやフクロウ、ヘビを召使いとする」など、なかなか面白い迷信の数々が生み出された。
 こうした「人を惑わす魔女」を、ガープスの呪文選択で再現してみよう。
◆呪文習得数:30個
◆全習得の条件:素質2、知力12以上
◆適正:シティ・アドベンチャー(心術師)

動物系:《静かに》《昆虫制御》《鳥制御》
情報伝達系:《敵感知》《感情感知》《嘘発見》《読心》《精神探査》《説得》
水霊系:《水探知》《水浄化》《水作成》《水変化》
治癒系:《体力賦与》《生命力賦与》《小治癒》
精神操作系:《恐怖》《パニック》《勇気》《間抜け》《眩惑》《誘眠》《集団誘眠》《忠実》《魅了》
移動系:《念動》《浮遊》《水泳》《飛行》
防御/警戒系:《矢よけ》
(基本戦闘力)
 咄嗟の対応には、準備時間が1秒で済む《パニック》(知力抵抗)。知力抵抗が高い相手の場合、3秒かかるが《集団誘眠》(生命力抵抗)に切り替えた方がよい。味方の護衛などがいて「準備」を行う余裕があれば、《魅了》で戦闘中に寝返らせる手も有効。
 集団の鎮圧は《パニック》か《集団誘眠》。昆虫や鳥類などは制御系呪文でコントロール。
(戦闘支援)
 《矢よけ》で防御力の強化。
(移動支援)
 《飛行》による移動力増強、《水泳》による水難救助。《水作成》で飲料水確保。
(情報収集)
 対人では《忠実》を使えば、穏便に情報収集できる。《誘眠》などで昏倒させたり、仲間が捕縛した敵からは《精神探査》で情報を得られる。
(その他)
 《昆虫制御》で畑に害虫をけしかけることで、農作物に被害を与える事が可能。主に復讐用か?


 タイトルはなぜか女神転生2のヒロインになっているが、実際には「中世の魔女」の概念を真に受けて再現したタイプ。黒猫を「使い魔」にしつつ、《錬丹術》を習得して薬の調合でもやれば完璧。同じ人間から情報収集する事を想定しているため、完全にシティ・アドベンチャー向き。
 Wikipediaの「魔女」の概念によると「魔女はホウキで空を飛ぶ(《飛行》)」「魔女は悪魔の力を借りて作物や家畜に被害を与える(《昆虫制御》で畑に害を為せば達成)」「魔女は水中に沈められても悪魔に助けられて浮かび上がる(《水泳》)」「魔女はカラス、フクロウ、ヘビのいずれかを召使いとする(《~制御》で操作)」などらしいので、これらを行う呪文を習得しつつ人を惑わせば、魔女の再現となるだろう。知力と「容貌」にCPを投資している女性魔術師向き。

 魔女というと《魅了》の呪文を連想するかもしれないが、平常時の情報収集においては1ランク下の《忠実》を用いたり、《精神探査》で直接相手の脳に聞く方が早い。《魅了》の呪文は主に敵の一部を一時的に寝返らせるための呪文と割り切った方がいい。なお、知力抵抗が高くかなわない相手であれば、移動系呪文でさっさと逃げた方が良い。
習得呪文参考例-04 『ダンジョンマスターの魔術師』
 1つのダンジョンの入口から始まり、エンディングまでそのダンジョンで過ごすレトロ・ゲーム「ダンジョン・マスター」は、いくつかのシンボルを組み合わせて魔法を使うという独特のシステムを採用しており、終始ダンジョン内にいるだけあって、魔術師はダンジョン探索に役立つ呪文だけになっている。
 この呪文に該当する「ガープス・マジック」から選択する事で、ダンジョン探索向きの魔術師になるだろう。
◆呪文習得数:30個
◆全習得の条件:素質3、知力12以上
◆適正:ダンジョン・アドベンチャー(宝物鑑定師)

地霊系:《鉱物探知》
火霊系:《発火》《火炎》《火炎変化》《火球》
水霊系:《水探知》
治癒系:《体力賦与》《生命力賦与》《小治癒》
知識系:《魔法感知》《霊気感知》《方向感知》《追跡》《歴史》《古代史》《隠匿看破》《透明壁》
光/闇系:《光》《持続光》《赤外線視覚》《闇視》
精神操作系:《視覚強化》
移動系:《念動》《浮遊》《飛行》《高速飛行》《瞬間移動》《他者移動》
防御/警戒系:《矢よけ》
(基本戦闘力)
 後衛から《火球》を撃つ。相手が1へクス以下のサイズであれば、《念動》で武器を奪うか《浮遊》で体ごと浮かせるのも手。
(戦闘支援)
 《矢よけ》で防御力の強化。治癒系呪文で回復。
(移動支援)
 《浮遊》《飛行》《瞬間移動》《他者移動》による地形踏破。
(情報収集)
 《持続光》で味方全体の視界確保。《霊気感知》で敵の正体を識別。《隠匿看破》で隠し通路やアイテムを発見。
 また《闇視》の状態で《透明壁》を使い、壁の向こう側の様子や宝箱の中身を確認。向こう側に何かあれば、《他者移動》で手元に転送して入手可能。さらに入手したアイテムの詳細を《歴史》《古代史》で「見る」事で、アイテムの使い方などを即座に知る事ができる。


 ダンジョン・マスターの呪文群が元になっており、「あらゆる手段を使ってダンジョン内のアイテムを入手し、呪文でそのアイテムの由来や使い方を知り、いきなり使いこなす」ような感じで再現している。対人相手は完全に捨ててアイテム相手に特化しているため、ダンジョン・アドベンチャー向きである。

 基本的には敏捷力と知力を上昇させた戦闘魔術師を想定しているものの、やる事のほとんどは知的作業であるため、敏捷力はそれほど必要ない。一応、技能として〈呪文射撃/火球〉の習得が必要。
 会話可能な生物からの情報源が一切入手できないであろうダンジョン内での情報収集に特化しており、《隠匿看破》などで隠されたアイテムを入手する。開けられない宝箱に遭遇した場合は《闇視》と《透明壁》で宝箱の中身を確認し、《他者移動》で取り出す。そして、入手したアイテムに《歴史》《古代史》をかけてアイテムの由来や使い方を学び、通路のトラップや錠前を「正規の手段を使って」乗り越えていく感じになる。どうしても超えられない障害があれば、《透明壁》で向こう側を目視して《瞬間移動》《他者移動》で直接移動する方法も可能。
 代わりに、戦闘呪文の習得はかなり控えめになっており、仲間の戦士の後ろから《火球》を放つだけである。
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