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● ヴァンパイア
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[ヴァンパイア種族セット](300cp)
体力倍増1レベル(50cp)
敏捷力+2、知力+2、生命力+2(+60cp)
鋭敏感覚2レベル(10cp)、我慢強さ(10cp)、魔法の素質L3(35cp)

防護点2レベル(10cp)
 強靭な皮膚によるもの。防護点+2。
飲食不要(10cp)
 存在し続ける上で、通常の食事は一切必要なくなる。
酸素不要(25cp)
 窒息状態にならない。ただし音声を発するためには大気が必要。
毒無効(15cp)
 生物毒の効果を一切受けない。腐食性の物体(酸など)からはダメージを受ける。
病気耐性(10cp)
 「頑健」の特徴と同じ。通常の生物がかかる病気には一切かからなくなる。
不老(15cp)
 寿命なし。ヴァンパイア化した時点の外見で固定され、成長・老化しなくなる。
再生L2(制限/-30%)(35cp)
 1分毎にダメージが1点回復。「高速治癒」の特徴も含まれる。陽光の下では無効。
蘇生能力(50cp)
 死んでも時間が立つと復活する。1ヶ月に1cpの割合で回復し、死ぬ前のCP総計に達した時点で蘇生する。
闇視(20cp)
 完全な闇でも見通せる。常に目が赤く光るため、同族以外の反応-1。
動物会話(対象制限)(10cp)
 蝙蝠および狼とのみ会話可能。「動物共感」の特徴を含む。

生得の呪文/《変身/狼》(60cp)
 動物系呪文《変身》を能力として使える(判定不要、必要ならば15レベルとして扱う)。狼に変身する。持続:1時間、消費:6・2、準備:3秒。
生得の呪文/《変身/蝙蝠》(60cp)
 動物系呪文《変身》を能力として使える(判定不要、必要ならば15レベルとして扱う)。蝙蝠に変身する。持続:1時間、消費:6・2、準備:3秒。
生得の呪文/《肉体気化》(16cp)
 風霊系呪文《肉体気化》を能力として使える(判定不要、必要ならば15レベルとして扱う)。霧状に変化し、物理的な制約が大幅に軽減される。持続:1分、消費:4・1、準備:5秒。
生得の呪文/《恐慌》(20cp)
 精神操作系呪文《恐慌》を能力として使える(判定不要、必要ならば15レベルとして扱う)。いわゆる恐怖の視線。消費:基本消費4、準備:1秒。
生得の呪文/《忠実》(40cp)
 精神操作系呪文《忠実》を能力として使える(判定不要、必要ならば15レベルとして扱う)。いわゆる魅了の視線。持続:1時間、消費:2・2、準備:2秒。
生得の呪文/《吸血鬼化》(80cp)
 死霊系呪文《吸血鬼化》を能力として使える(判定不要、必要ならば15レベルとして扱う)。詳細は下記。同族や僕を増やすのに使う。

故郷の土の上で眠らないと生きていけない/1日置き(-60cp)
 一度飛ばすと1時間置きに1点ダメージ。故郷の土は「頻度:あまりない(買えるが高価)(-20cp)」扱い。
知的生物の血液を摂取しないと生きていけない/1週間おき(-50cp)
 一度飛ばすと6時間おきに1点ダメージ。血液は「頻度:あまりない(買えるが高価/非合法)(-25cp)」扱い。
嫌な行動/吸血行為(-15cp)
 同族の吸血行為は、社会的にカニバリズム(人肉嗜好)の一種と見なされる。
陽光を浴びると苦しい(-60cp)
 1ターンごとに1D点のダメージ。身体が炎上し続ける。
陽光の下では行動-6(-60cp)
 体力、敏捷力、知力を基準としたあらゆる行動、および技能判定に-6修正。
流れ水の中では身動きできない(-30cp)
 入ると完全に行動不能。
死体が残る(-45cp)
 死体を完全粉砕するか、陽光に焼き尽くされるか、白木の杭を心臓に打たれると「蘇生能力」が働かず、二度と復活できない。
過剰睡眠/半日(-10cp)
 12時間の睡眠が必要。昼間は寝て夜間に活動する。
ファウンの聖印恐怖症/軽度(-5cp)
 初見とそれ以降10分毎に恐怖判定を行う。判定に成功しても、敏捷力と知力に-2のペナルティを受け続ける。失敗した場合は、失敗度+3Dで「恐怖表」の効果に従い、その後も逃げ回る。
不妊(-5cp)
 行為そのものは可能だが、妊娠したりさせたりはできない。
癖/ニンニクを嫌う(-1cp)
 感覚が鋭敏なため、刺激臭の強い物を嫌う。ニンニクは特に苦手。


*身長、体重は元種族と同じ。「体力倍増」の特徴は魔法的なものであり、体格に影響せず外見上の変化はない。
■種族概要
 ヴァンパイアの誕生は、ルナル創世記の白の月の時代に遡ります。


 決して許されることのない罪を犯した〈源人〉が、〈源初の創造神〉によって不死の呪いを受けました。彼がどのような罪を犯したのかは定かではありません。一説では、ルナル初の殺人だったとか、禁断の知恵ある炎を求めたからだと言われていますが、そのあたりの詳細は神話でも伝わっていません。
 彼は、自らの呪いに苦しみ、解呪方法を求めて生と死について徹底的に研究しました。その結果、解呪の方法は見つかりませんでしたが、他人に同じ種類の呪いをかける儀式の方法を発見しました。一度、対象の血を吸いつくし、代わりに自分の血液で満たせばよいのです。

 しかし、儀式は完全ではありませんでした。
 この方法で不死を獲得した者は、同じ〈源人〉の血を吸わなければ存在していけないというものを始め、さまざまな恐ろしい副作用があったのです。
 それでも、不死に憧れる愚かな<源人>の子孫たちはいつの時代も存在し、現代もなお裏社会に一定数のヴァンパイアが存在しています。その多くは、超人的なパワーを得て有頂天となり、自分勝手な快楽を求める邪悪な存在へと成り果てています。
 当然ですが、ヴァンパイアの始祖は〈原初の創造神〉の旅立ちに加えられる事はありませんでした。創造神が去った後、彼がどうしているのかは不明です。しかし、どんな形であれ確実に「生きて」いるはずです。白き月の創世神話の時代をリアルタイムで覚えている者は、眠れる〈龍〉たちを除けば、ヴァンパイアの始祖だけでしょう。




 〈源人〉から派生した知的種族であれば、どの種族でも「儀式」によってヴァンパイア化する可能性があります(例外として黒の月のトロールは吸血鬼化はしません)。
 しかし現実は、ヴァンパイアの99%は元人間です。というのも、ヴァンパイアは同族の血液の味を非常に美味と感じるため、結果として人間以外の種族が吸血の対象になる事はほとんどないためです。

 ヴァンパイアの外見は、元種族に準じます。体力倍増のパワーは魔法的なもので、体格は元体力に応じたもののままです。元種族と明らかに異なる部分は、肌の色が白く、瞳が常時赤く輝いていることです。また口を開けば、犬歯も若干伸びているのが確認できます(ダメージ補正が付くほどではありませんが)。
 日常面では、通常の人間としての食事や呼吸が不要になっていますが、代わりに生きていくために定期的な知的生物の血液の摂取が必要になっています。これの代用品は存在せず、〈源人の子ら〉の血液を吸わない限り、存続のために必要なエネルギーは一切補給できません。

 ヴァンパイアは人間を食料とするため、普通の人間社会に受け入れられる事は決してありません(必ず裏社会の住人となります)。そのため、ヴァンパイア化した者の大半は元の月の信仰を捨て、黒の月の魔獣王を信仰するようになります。また、自分を生み出した「親」となる吸血鬼が同時にソーサラーだった場合、邪術武器を与えられてゴブリンやゲルーシャなどと同じく「後天的なソーサラー」となります。

 このように、ヴァンパイアは基本的に暗黒の使徒なのですが、ごく稀に例外的な存在として、アンデッドを許容する赤の月の女神ナーチャを崇める者がいます。このリャノの従属神を信仰するヴァンパイアたちは、吸血鬼にされてしまってもなお邪悪に染まりきれない者たちです(本人は望んでないのに、真性のヴァンパイアにされてしまった場合など)。

 あるいは、さらに稀な例ですが、非常に長期的で崇高な使命を果たそうとして、自分から不死の存在を選ぶ「神聖な」吸血鬼もいます(そういう者は通常、元からナーチャ信者です)。
 ナーチャ信者が自らヴァンパイアになる理由ですが、大事なもの(あるいは世に出すには危険すぎるもの)を守り続ける不変の守護者として存在するためというのが一般的です(リプレイに登場した〈結社〉の幹部エルミーラなど)。また、〈悪魔〉の根絶など偉大な目標を掲げる研究者が、人間1人分の一生では到底足りない研究の時間を稼ぐために、ヴァンパイアの道を選ぶといった例もあるかもしれません。


 ヴァンパイアはそれ自体が英雄に比肩する存在です。最低でも350cpで作成されます。



■■ 種族に多い特徴
 多くのヴァンパイアは、強大な力を得て有頂天となり、選民思想的な「誇大妄想」を持っている事が非常に多いようです。同時に、自身を神格化して「熱狂/自分自身」になる事も良くあるケースです。無論、そのような者は人の言う事を聞かないので「高慢」な性格になります。また、社会的なリミッターが外れてしまったせいか、見境なく美男美女に手を出す「好色」な者も多いのが特徴です。なお、ヴァンパイアにとっての「ロマン」とは、すなわち吸血行為に他なりません。

 多くのヴァンパイアは、根拠もなく貴族を名乗りたがり、それっぽく振る舞います。ただし、その多くは単にプライドが高いだけで、すぐキレたりします(ただの「かんしゃく」持ち)。一部、吸血鬼になる前から貴族だったりする者が、独自の「吸血鬼の名誉」を持つことがあります(下記の「独自の特徴」の項目を参照)。
 一方で、ヴァンパイアの多くは獲物を狩りすぎて自身の存在が露呈したり、「食料不足」になる事を非常に恐れるため、黒の月の信徒ではありますが「残忍」の性格を持つ者はあまりいません。自分の周囲を囲う配下もまた、奴隷吸血鬼や不老不死に憧れて仕える人間といった存在になるため、他の黒の月の種族との交流は疎遠であることが多いようです(不衛生な環境で暮らす黒の月の種族の不味い血など、吸いたいと思う吸血鬼は普通いません)。

 ヴァンパイアが社会的にどういう状態にあるかは、そのヴァンパイアの生き方により大きく変動します。魔法などで変装して人間社会に隠れ住んでいるのであれば、「秘密/死」(-40cp)の特徴を持ち、表向きの身分を所有しています。双子の月信者を装うのであれば、独自の特徴「生前の信仰」も取得して下さい。「ヴァンパイア・ソーサラー」であれば、ウィザードを装う手もあるでしょう。
 一方、表社会の身分など持たず、影の住人として堂々と君臨しているのであれば「社会的弱者/吸血鬼」(-20cp)を持ちます。一般社会からは反応-4となり、まともな交渉などはできませんが、裏社会や闇の住人からは反応+4となって畏怖されます。また、ガヤン神殿やファウン神殿の吸血鬼ハンターなどが「敵」として登場するはずです。
 いずれのケースも、ヴァンパイアの「地位レベル」や「社会的立場」は、人間社会に依存します。ゴブリンなどのように、黒の月の種族の社会で君臨し、人間社会とは疎遠という生き方は基本的に不可能です(人間が「食料」であるためです)。

 ヴァンパイアは350cp超の英雄キャラクターであるため、こうした不利な特徴を-100cp(+癖 -5cp分)まで獲得できるものとします。


■■ 種族が好んで使う武器
剣(貴族意思の反映)
■■ ヴァンパイアに関するさまざまなルール的注意点
 ヴァンパイアは特殊な性質を多数所持しているため、ルール的に人間と異なる処理をする部分がいくつか存在します。以下は、それらの解説となります。
●不死ではない
 ヴァンパイア化した者は、儀式の過程で全身の体液を失って一度死亡しているため、アンデッドに分類されます。ただし、魔法による疑似的な復活を果たしており、厳密には死んでおらず、体液の代謝も見られます。
 そのため、「切り」や「刺し」攻撃による追加ダメージは有効ですし、部位狙い効果も発揮します(「再生」があるので戦闘後(1分後)には治ってしまいますが…)。そしてHPが0を下回ったら気絶判定を行い、マイナス生命力まで達したら死亡判定も行います。種族的に「我慢強さ」を持っているので痛覚はやや鈍いものの、視聴覚や嗅覚は生前よりむしろ鋭敏に機能しています(強い光や刺激臭を嫌がります)。

 つまり、事故や戦闘行為によるダメージの蓄積、血液不足による餓死などで普通に死ぬ存在なのです。ただし「蘇生能力」があるため、どんな死に方をしようとも(たとえ血液不足で干からびようとも)、死体自体が無事であれば、将来的には必ず復活します。


●吸血行為
 ヴァンパイアは最低でも1週間に1度のペースで〈原人の子ら〉の血を接種しないと、存在を維持できません。ただし、1回分の血液の接種量は少量で構いません。データ的には、生命力3点分の血液があれば生存条件は満たされるものとします。

 補給方法ですが、必ずしも生きている人間の首筋に牙を立てる必要はありません。例えば、血液凝固がまだ始まってない新鮮な死体からの摂取でも構いませんし、不死に憧れて自分に仕える人間たちにワイングラスを渡し、そこに少しずつ血液を納めさせ、それらをまとめて接種するといった手法でも構いません。
 また、 死霊系呪文の《生命力奪取》を使う事でも「吸血した」と見なされ、生存条件を満たす事が可能です(対象の生命点3点を吸収し、自身のHPを1点回復させる)。ただしこの手法だと、血液を舌で「味わう」事はできません。

 なお、実際に獲物の首筋に牙を立てて吸血する場合、全ての血液を吸いつくすには最低でも1時間はかかります。《生命力奪取》の呪文を使う場合は、対象の生命力が-1の状態になるまでです。そのため、短時間で種族を増やす儀式を連続で行う事はできません。


●食事と排泄
 ヴァンパイアは人間だった頃の感覚が残っているため、人間と同じ食事を行うことも可能です。これは生きるために必要な行為ではないので、全てのヴァンパイアがやる行為ではありませんが、感覚を慰めるために行う個体もいます(空腹感は満たされます)。ただし、生存のためのエネルギー供給源にはなりません。

 なお、通常の食事を接種した場合、当然ながら排泄も発生します。吸血だけの場合は排泄も発生しないため、排泄行為を面倒臭がって通常の食事をしないヴァンパイアも多いようです。


●種族を増やす
 ヴァンパイアが個体数を増やすには、対象の血を吸いつくした後、自分の血1滴を触媒とした《吸血鬼化》という独自呪文を使う手法を取ります。それ以外の方法で、ヴァンパイアを増やす方法はありません(ルナル世界では、単に吸血鬼に噛みつかれただけでは吸血鬼化しません)。呪文データは「独自の呪文」の項目を参照して下さい。


●劣等種
 《吸血鬼化》の呪文は、体液を全て吸収する時の回数に応じて、能力に偏りが生じます。完全な自由意志を保持したままの、いわゆる真性のヴァンパイアを生み出すには、3回に分けて吸う必要があり、同族同士の縄張り抗争を避ける意味で、滅多な事では行われません。

 2回以下で血液を全吸収して儀式を行った場合、奴隷状態で不完全なヴァンパイアが発生し、これは術者が主人となったオートマトンとして存在します(《死人使い》の呪文で生成されるゾンビやスケルトンと基本的には同じ)。詳細は、それぞれの項目を参照して下さい。


●故郷の土との結びつき
 ヴァンパイアは土地に縛られた存在であり、上記の吸血行為に加え、生まれた地方の土に接して眠る事が生存条件になります。こちらはほぼ毎日必要な行為です。そのため、ヴァンパイアが世界各地を渡り歩くといった行為は、ほとんど起こらないわけです。特定の吸血鬼に狙われた場合、とりあえず遠方に引っ越すというのは有効な手段と言えます。

 なお、たいていのヴァンパイアは棺桶を用意して、そこに土を敷き詰めて寝る方法を採用しています。必ずしも棺桶で寝る必要性はなく、単に盛り土の上で寝たり、地面を掘って埋まるという方法でも構いません(…あまり絵にならないので、貴族意識の高いヴァンパイアはやりたがりませんが)。
 多くのヴァンパイアは住居を一つに限定せず、あちこちの隠れ家に故郷の土を敷き詰めた棺桶をストックしています。


●死亡状態からの復活
 上記にあるように、死んでしまったヴァンパイアは死体さえ残っていれば復活します。ただし、1か月に1cpという超スローペースなので、例えば350cpのヴァンパイアだと30年近くかかります(吸血鬼を倒した本人はともかく、その子孫が復讐される可能性はあります)。
 死体を故郷の土に埋める事で、蘇生のペースが若干上がります(1か月に2cpのペースで蘇生)。更に、週1回のペースで新鮮な血に浸す事で、同様にペースが上がります。これらは重複します(故郷の土に埋まった状態で血液を定期的に与えると1か月に4cpのペースで蘇生)。

 なお、死体を徹底的に破壊されてしまうと(あるいは死体は無事でも心臓に白木の杭が打たれた状態だと)蘇生能力が働かず、その存在は永遠に消滅してしまいます。
 こうした性質は、〈神秘学〉技能判定に成功した者ならば知っています。一般にファウン信者の吸血鬼ハンターたちは、死体を焼いて灰にした後に川に流す事で、復活の阻止を徹底しています。


●吸血鬼の状態を治癒する
 儀式を終えてヴァンパイアとして覚醒した者は、呪いによって種族的に変異した存在であるため、基本的に元の種族に戻す方法はありません(手遅れです)。また、一度倒してしまい、自動再生中の吸血鬼の死体に《復活》の呪文をかけても、何の効果も発揮しません(生得能力の「蘇生能力」があるため、そちらと重複して無効化されます)。
 完全に吸血鬼化した者をどうしても生前の状態に戻したいのであれば、《大祈願》の魔化などのルール的処理を超越できるアイテムに頼るしかありません。

 なお、完全に吸血鬼化する前の段階であれば、魔法的な手段によって治癒することができます。《吸血鬼化》の呪文をかける前の段階で何度かに分けて血液を吸いますが、レッサーヴァンパイアにするために1度目の吸血を行った後や、真性のヴァンパイアにするために1度目、あるいは2度目の吸血を行った後など、まだ完全に吸血鬼化してない状態であれば、呪文によって治癒する事が可能です(儀式目的で血を吸われた犠牲者は、極度の貧血のために昏睡状態になっています)。
 ルール的には、これらの治癒には《再生》あるいは《瞬間再生》の呪文が必要で、判定時に-6のペナルティが発生します。フェリア種族クティクティ種の月の賜りもの「癒しの手」を使う場合は、パワーレベル6以上が必要です。また、『再生』のエリクサー($5000)を使う事でも治癒が可能です。
■■ 独自の特徴
●魔獣王の信仰(0cp)
 ほとんどのヴァンパイアは、吸血鬼と化した後は黒の月を崇めます。これは、ゴブリンやオークなどと同じく「魔獣王」の信徒として扱われ、暗黒魔法の啓示をうけられる特典があります(暗黒魔法に関しては「黒の月の下僕」の基本項目を参照して下さい)。

 この特徴は、ヴァンパイアにとって最もスタンダードなものであり、わざわざシートに明記する必要はありません。


●ヴァンパイア・ソーサラー種族セット(280cp)
 自身を生み出した「親」となるヴァンパイアから邪術武器を授かった場合、ソーサラーとして君臨する事になります。この場合は「後天的なソーサラー」として以下の特徴が「ヴァンパイア種族セット」に追加され、「ガープス・マジック」のあらゆる呪文を自由に習得できるようになります。ただし、邪術武器がないと呪文を使えなくなります。

[追加される特徴]
後援者/<悪魔>(30cp相当/頻度:稀)(15cp)
 「極めて強力な個人(15cp)」「特殊能力持ち(+10cp)」「有用なサービスの支給(+5cp)」の後援者として扱われる。「有用なサービス」として呪文レベルにボーナスを与えてくれる。その他、まれだが<悪魔>の召喚・封印の方法や呪文そのものを教えてもらえる。
魔術具がないと習得呪文が使えない(-20cp)
 <<悪魔>の召喚>と<<悪魔>の封印>で魔術具を作り出す事から始める。
<悪魔>変身(-15cp)
 1回目は元に戻るのに特に制限なし。2回目は<悪魔>との意思の即決勝負に成功すれば元に戻れる。3回目の変身で戻れなくなり、心も体も完全に<悪魔>に乗っ取られる(事実上の死亡)。危機的状況や心理的に弱まっている時に<悪魔>から変身を勧められる。意志判定に成功しないと説得されて変身能力を使ってしまう。


●生前の信仰(10cp)
 ヴァンパイア化する前は双子の月の信者であり、なおかつ信者レベルが1以上だった場合、それらの装備を引き継いで使うことがあります。例えば生前がシャストア信者であれば、レイピアやマントなど独自装備を使えるわけです。また、習得した僧侶呪文も引き続き使用できます。こうした状態は「特殊な背景」として扱われ、CPを払う必要があります。

 「生前の信仰」は現在の信仰とは関係なく、また双子の月の神格の多くはアンデッドの信者を祝福しないため、もはや双子の月から呪文の啓示をうけることはありません(一部例外あり)。神殿装備が壊れた場合も、それらを修理するツテがないのであれば、闇タマット神殿を通じて裏ルートから調達するか、どこぞの神殿の蔵から直接盗んでくる必要があります。


●ナーチャ信者(5/10/15cp)
 「生前の信仰」の例外処理として女神ナーチャの信徒のみ、吸血鬼化した後も神格からの支援を受けられます。通常の双子の月信者と同じように、信者レベルに応じてCPを支払って下さい。上記の「生前の信仰」を取得する必要はありません。
 ただし、生前は異なる神を崇めていて、吸血鬼化した後にナーチャ信仰に鞍替えした場合、以前に信仰していた神から僧侶呪文の啓示を受けている場合、習得した呪文はそのまま使い続けられるという特典が残っているので、「生前の信仰」を取得する必要があります(そして生前の神殿武器は、現信者ではないので自発的に捨てて下さい)。

 ちなみに改変ルール下では、高司祭になるには「同じ神を信奉する信者からの尊敬を一定数受ける必要がある」ため、ナーチャ高司祭のヴァンパイアは通常、神殿を通じて生きているナーチャ信者の人間たちとのコネクションを持っています。そのため、自分がヴァンパイアである事を不特定多数の信者が知っている事になります(そこから「秘密」が漏れる可能性があります)。そういうリスクを避けたい場合は、信者レベルを「神官」までに留めておく方が無難です。

 なお、ヴァンパイアは100cpのキャラクターと同じく英雄キャラクター扱いであるため、「平信者」を選ぶことはできません。そもそも「平信者」レベルの信仰心程度では、ヴァンパイア化した後も敢えて赤の月を崇めるメリットなど、何もないでしょう。


●高速蘇生(100cp)
 通常のヴァンパイアは、復活するまでに数十年単位の時間が必要ですが、この特徴を持つ個体の場合、1日につき1cpの速度で回復します。血に浸したり、故郷の土に埋めてもらう事で、さらなる高速化が図れます。古参のヴァンパイアが非常に長い独自の修行を経て、この能力を得ている事があります。

 言うまでもなく、この能力があるとCP総計の高いヴァンパイアでも1~2年で復活してしまうため、それに敵対するPC(プレイヤー・キャラクター)にとって、大変な脅威となります。もっとも、死体を完全破壊すれば復活できないのは相変わらずなので、狙われたらきっちり死体を確保して、確実に処分すれば十分に対処可能です。


●吸血鬼の名誉(-15cp)
 吸血鬼は根拠もなく貴族を名乗る事が多いのですが、彼らなりに闇の支配者としての名誉があり、それを遵守している事があります。特に、由緒正しき古参のヴァンパイアほど、この名誉を守ろうとします。以下が名誉の主な内容です。

 まず、この名誉を持つ吸血鬼は、結ばれた契約を遵守します。彼らが自ら契約条項を破るような事は、よほどのことがない限りありません。やむ得ず契約を反故した場合、必ずそれ相応の補償をしようとします。
 ただし、その契約事項の裏をかくといった〈悪魔〉がよくやるような行為に関して、特に忌避感情はありません。「そんなはずじゃなかった!」と言うのは、間抜けが言うセリフだというのが彼らの基本的な考えです。そのため、彼らと契約を結ぶ場合は〈悪魔〉との契約と同じく、念入りに条項を確認した方が良いでしょう。

 また彼らは誇り高く、自身に対する侮辱を看過する事ができません(吸血鬼という種族に対する意見は吸血鬼たちの間でも千差万別なので、それに関する否定的な意見は、よほど過激でない限り、スルーしても問題ありません…あるいはそれも侮辱と見なしても構いません)。
 侮辱を償うには非礼を詫びるか、1対1の決闘をするかです。ただしこうした規範は、相手もまた同等の存在と認めた場合のみです。庶民以下から侮辱を受けた場合、必要なのは決闘ではなく、鞭を振るって思い知らせる事です(内容的には「紳士の名誉」と同じです)。

 さらに、吸血鬼独自の価値観として「他人の家には招かれないかぎり、勝手に入るのは大変な無作法と見なす」というものがあります。これは「自分たちは為政者であり、領民の権利を守る立場にある」「決して泥棒や強盗ではない」事を示すための、吸血鬼の古い風習文化の名残りだと言われています。
 「他人の家」の定義は、「現在活動中の意思を持つ存在が家主になっている家」で、その存在がたとえ生者ではない存在(自分たちと同じアンデッドなど)であっても、自律意思を持っていて不動産を管理できる存在であれば、その意思は尊重しなければなりません。例えば、埋葬された死者がアンデッドと化して管理している墓地ダンジョンなどがあれば、そこの現支配者や従者に招かれなければ、決して入ろうとはしません。
 どうしても他人の家に入る用事がある場合は、正面から使者を送り付けて相手の招待を受けるか、あるいは暴力沙汰が得意なエージェントを忍び込ませるなり強襲させるなどして家主を排除し、「空き家」にする必要があります。


●レッサー・ヴァンパイア種族セット(-70cp)
 《吸血鬼化》の呪文でヴァンパイアにされる際、二度の吸血で血を吸いつくされた後、儀式により復活した場合、外見は生前の状態に戻りますが、意思は「親」のヴァンパイアに《奴隷》の呪文をかけられたのと同じ状態となり、完全に言いなりの人形になります。

 レッサー・ヴァンパイアは、身体的には真性のヴァンパイアと同じ補正を受け、知性や感情、欲望などといった自我が存在します。また、主人が許せば他者との会話も可能です(伝言をさせたり、簡単な受付嬢としての仕事程度ならこなせます)。
 しかし、生前の記憶は失っており、何よりも主人の生存と利益を最優先とし、自身の生命維持も含む他の事に興味を示さない、無個性でかつ主人に従順なロボットのように振る舞います。また、生前の言語以外の精神系技能や呪文全般、ヴァンパイア種族特有の生得呪文(恐怖や魅了の視線、動物変身能力など)も所持していません。

 ヴァンパイアがレッサー種を生み出す主な目的は「愛玩具」あるいは「忠実なる護衛」としてであり、美しい容姿を誇っていたり、高い白兵戦闘力を保持しています。当然ですが、奴隷とはいえ吸血鬼となったため、存在し続けるためには血液の摂取が必要です。
 なお、レッサー・ヴァンパイアは主人が死ぬと、何としてもその死体を確保しようとします(復活させるためです)。完全に死体を処分され、復活の望みも断たれた場合、主人の後を追って自決します(太陽光を浴びれば簡単でしょう)。

 レッサー・ヴァンパイアとして復活した者は、以下の特徴を「ヴァンパイア種族セット」に追加して取得しています。

[追加される特徴]
魔法の素質の喪失(-35cp)
 呪文に関する能力は継承できない。
生得呪文なし(種族セット -276cp)
 基本セットの能動的な魔法能力は持っていない。
記憶喪失(重度)(-25cp)
 生前の記憶がなく、通常の手段で思い出す事もない。言語以外の生前の精神系技能は全て忘却。
熱狂/主人のヴァンパイア(-15cp)
 自身をヴァンパイア化した主人のためにのみ活動する。
感覚の鈍さ4レベル(-4cp)
 注意散漫で周囲の異常に気づきにくい。感覚判定-4。
使命/ほぼいつも(-15cp)
 常に主人の命令でしか行動しない。


●スレイブ・ヴァンパイア(モンスターとして処理)
 《吸血鬼化》の呪文を使う際、1度の吸血で血を吸いつくされた後、儀式で復活させた場合、体液を吸われて干からびた状態で、ただ術者の命令に忠実に従うだけの奴隷人形が生成されます。これは、死体に《死人使い》の呪文をかけて作り出されるゾンビやスケルトンと同じ魔法生物としてのアンデッド・モンスターとして扱い、キャラクターシートで管理される存在ではなくなります。

 スレイブ化した死体は、体力+3、敏捷力+2、知力-2、生命力+2の能力値補正を受け、生前の武器技能を+2の状態で保持するゾンビと同じ存在になります。ただしゾンビとは異なり、腐敗が進行してスケルトンに変化するといった事は起こらず、マミーと同じように干からびた死体のまま存在し続けます。

 スレイブは吸血をせずとも永遠に存在できますが、代謝してないので自然治癒は起こらず、破損すれば術者が《小治癒》などの治癒呪文を使って補修してやる以外、ダメージを治す方法がありません。
 そして、術者である主人のヴァンパイアが滅びても、スレイブ種は永遠に存在し続け、最後に命じられたコマンドを忠実に守り続けます。ゾンビとは異なり、《死人奪取》で奪うこともできません(《吸血鬼化》を使う際の触媒で主人となる術者の血を使っているため、それ以外の血の者には決して従いません)。


■■ 独自の呪文
 真性のヴァンパイアは、生得呪文として以下の独自呪文を使用できます。


<吸血鬼化>(至難) 通常
 目標を吸血鬼に変えます。まず、目標の血を吸いつくした状態にせねばなりません。吸いつくすのに必要な時間は対象の体格にもよりますが、おおよそ1時間とします。代用手段として、《生命力奪取》の呪文を用いても構いません(この場合、生命力が-1の状態になって自動的に死亡すれば、吸いつくした状態と見なします)。
 対象の血液を全て吸収した時点で、今度は触媒となる術者(吸血鬼)自身の血を一滴、対象に与える行為が必要です(呪文の準備時間として扱う)。準備の後、呪文判定に成功すれば、対象は3秒後に魔法的な仮初めの復活を果たし、吸血鬼として目覚めることになります。

 吸血鬼化には、吸血行為の回数に応じて3段階のランクがあります。

 一度で血液を吸いつくして呪文をかけた場合、「スレイブ・ヴァンパイア」と呼ばれる存在になります。これは《死人使い》によって生み出されたゾンビやスケルトンと同じ、意思を持たぬオートマトンに過ぎず、簡単な命令をこなすだけの奴隷人形です。
 スレイブ・ヴァンパイアはカラカラに干からびた容貌の死体であり、生前の体力+3、敏捷力+2、知力-2、生命力+2、肉体技能のみ生前の状態で保持したまま復活します。ゾンビのように腐敗はせず、破壊されるまで永遠に現在の容姿を保ちます。自立意思はなく、命令通りにしか動きません。

 二度に分けて血液を吸いつくして呪文をかけた場合、見かけの姿は生前の状態に戻り、「レッサー・ヴァンパイア」と呼ばれる存在になります。ただし、生前の記憶や精神系技能の全てを喪失しており、さらに主人(術者)に対して《奴隷》の呪文がかかった状態であり、ただ言いなりになっているだけの存在に過ぎません(一応、感情はありますが、ほぼオートマトンと同じ扱いです)。
 なお、レッサー・ヴァンパイアは超人的な身体能力や弱点は主人の種族と同じスペックを持っていますが、生得呪文の部分は完全に欠如しています。

 三度に分けて血液を吸いつくして呪文をかけた場合のみ、記憶や技能もそのままに、完全な自由意志を持った真性のヴァンパイアが生まれます。この場合、この呪文を施した術者からも対等の存在として扱われ、本当の意味で種族を増やしたことになります。

■持続:永遠 ●消費:術者はエネルギーを使わない。血液を吸いつくした対象に、自分の血を一滴与える。◆準備:1分(血を与える時の儀式の時間) ★前提:素質3 ▲魔化:アイテムは存在しないが、生得魔法の習得などで計算に必要な場合はエネルギー2000(魔術師のみ使用可能なアイテム)として扱う。
[原作からの変更点]
 ルナル完全版のヴァンパイア基本セットは、いろいろと抜け落ちているので、その補完とCP調整に時間を費やしました。CP的には、黒の月のトロールとほぼ同格にしています。トロールはどちらかというと白兵戦向きの種族なので、ヴァンパイアは魔法使い向きにシフトしています。


 最初に考えたのは、ヴァンパイアが持つ魅了や恐怖の視線、変身能力をどう処理するかでした。妖魔夜行のルールに掲載された「変身」の妖力は「妖怪である」事が前提で作られたものなので、CP的に全く適切ではありません。なので、魔法的な能動能力は全て「生得呪文」のルールで処理しました。妖術のルールを使うと、精度レベルとか呪文とは違うルールが入ってしまう事になり、余計に面倒な気がしたからです。
 で、《変身》の呪文なんですが、生得呪文として習得すると非常に高くつき、しかもヴァンパイアは狼と蝙蝠の二種類の動物に変身する豪華な連中のため、そこだけでCPががっつり持っていかれます。

 さらにCP量的に深刻だったのは、「ルナルの吸血鬼が種族を増やす時に使う手法」をどう示すか、でした。妖術、妖力でヴァンパイアの感染をうまく表現する方法がない。となると、これはもう呪文の一つとして処理するのが妥当、という結論に至りました。
 基本的には死体を動かす呪文の亜種なので、《死人使い》の強化バージョンとして作成しました。コストがゼロなのは強い気もしますが、吸血鬼以外がこの呪文を盗んだとしても、触媒となる「自分自身の吸血鬼としての血」がないと実質使えないゴミ知識なので、こんなもので良いかと思います。

 で、この種族を増やす生命線となる呪文は、真性のヴァンパイアであれば漏れなく習得しておくべきなので、これはもう遺伝子に刻まれた生得呪文として扱ってよいだろうということで、そのようにしました…必要CP80とか、とんでもないことになりましたが。


 吸血鬼といえば、すごい能力に対して大量の弱点を備えた存在でもあります。ところが、ルナル完全版のヴァンパイア基本セットは、なぜかリプレイでも登場した弱点(招かれないと他人の家に入れないなど)が登録されておらず、作者がその時の気分に応じて「適当に変更して」みたいなノリになっている本当に適当過ぎるルールなので、ここはCP削減の口実を作るためにも、数々の伝承に登場する弱点を厳密に導入し、大量のCP削減を行いました。

 まず、棺桶の中には故郷の土が入ってる事にして、これによりCP削減を狙います。これは、吸血鬼の行動半径を広げすぎないためにも、必要な弱点だと思います。故郷から遠く離れた場所で自由自在に活動されようものなら、ルナル世界は吸血鬼に支配されかねない。さらに、他の悪役の活躍の場まで奪う迷惑な(?)存在になるので、地元限定の特産品(?)扱いとするため、この弱点を実装します。
 注意すべき点ですが、部下として作成したレッサーヴァンパイアも、維持するためには故郷の土で眠る事が必要なので、大勢の強力な配下に頼っているヴァンパイアほど地元から離れられなくなっていることに注意して下さい。
 また、太陽光の下ではダメージを受けるどころか、行動にも大きなペナルティが付くことにして、ほぼ完全に日なたでは活動できないように。睡眠時間も日が出ている12時間はたっぷり確保してもらうことでCPを稼ぎます。

 一方、吸血行為なんですが、1週間に一度のハイペースながら、摂取量そのものはごく少量で良い事にしています。妖魔夜行の弱点のルールでも、そんな大量にはいらないと書いてあるので、そこは緩和しても良いだろうと。そうしないと、ストックの人間を毎回吸いつくして殺さねばならず、あっという間に正体が露呈してしまうでしょう…1週間に一度、誰かが死ねば、文明レベル3程度の社会だと、おそらく吸血鬼のエサの需要に対し、人口の供給が足りなくなると思います(現代社会のように医療技術が高いわけでもなく、生まれてきた子の半数以上は成人前に死んでしまう世界です)。そのような状況だと、すぐに正体が露呈してしまうでしょうから、吸血の量そのものを最低値にして、餌の消耗を抑えておく必要性を感じました。
 なお、改変版のルールでは《生命力奪取》の呪文で生命点3点(回復量1点)を吸収すれば、吸血鬼1週間分の血液は確保できたものとみなすことにしています。無論、呪文でなく首筋に直接牙を立てて吸ってもらっても構いません。この程度であれば、若い「獲物」ならすぐに回復し、一回の吸血で生存が危うくなる事はまずないでしょう…吸血鬼の側が、美味を求めて一気飲みとかしない限りは。

 最後に、ファウンの聖印(十字架)が弱点というヤツですが、軽度の恐怖症だけでもかなり強いので、ダメージの方はなしとしました。ヴァンパイアたちは、首に十字架を下げたファウンの吸血鬼ハンターとやり合う際、冒頭から恐怖判定を強要された挙句、判定に成功しても常時あらゆる行動判定に-2修正が付けられた状態で迎撃せねばなりません。これは十分強いと言えるのではないでしょうか。
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